ストリートから聖なる場所まで、みんなが Adobe Photoshop を使っている理由

Rames Harikrishnasamy による象と花のアートワーク

デジタル技術の革新は、予測を超える速度で進行しています。私たちはオンライン環境で働き、遊び、そして人々と交流するようになりました。では、それに適応し幸福な暮らしを続けるために必要なスキルへの投資について、考えたことはあるでしょうか?

フォトリアルアーティストの Rames Harikrishnasamy の考えでは、クリエイティブなスキルを向上させるために自分の時間を投資すると、生活に好循環が生まれます。Adobe Virtual Gallery に作品を発表した 30 人のアーティストの 1 人である Rames は、独学で Adobe Photoshop の達人になりました。テクノロジーが彼の人生に介入するまで、 Rames はクリエイティブには全くかかわりのない道を歩んでいたそうです。

「小さい頃は、たくさんの作り話をするのが好きでした。私は、鮮やかで視覚的な想像力を持っていました。ですが、デザインのクラスを受講したことはありません。専攻したのはビジネスでした。大学へバスで通う途中、たくさんの看板を目にしたものです。それらはとても素敵でしたが、もっと良くできるものもあると感じていました。今では、私自身が創作する側になっています。何かを創作している時は、幸福度が本当に上がります」と Rames は話しました。

増加するクリエイティビティ

これを裏付ける最近の調査があります。アドビの Future of Creativity という調査では、オンラインのコンテンツを作成することにより、クリエイティビティが刺激され、個人的な充足感の促進につながることが示されています。それが、クリエイター達が創作活動を継続する力となっています。

前述の調査によると、自らの創造性、才能、情熱を活かして、コンテンツ、商品、サービスをオンラインで収益化するクリエイターエコノミーに参加する人々の数は、過去 2 年間で 1 億 6500 万人以上増加しました。今や、世界に 3 億 300 万人のクリエイターが存在しています。

なお、ここでのクリエイターの定義には、プロだけでなく、趣味で創作している人も含まれます。デザイン、写真、動画、イラストなど、仕事や個人的な情熱のために、オリジナルコンテンツを制作している人々です。

自己実現のための自己投資

自らを「90 年代っ子」と称するグラフィックアーティスト Frida Las Vegas こと Stavroula Adameitis が Photoshop を最初に使ったきっかけは、ポップスターやアイドルの背景画像をつくりたいと考えたことでした。彼女の父親は「テクノロジーオタク」で、海外旅行中に Photoshop 1.0 を入手したのだそうです。その結果 Stavroula は、Photoshop の初期ユーザーの一人になりました。

「Photoshop を初めて手にしたとき、それはまるで新しい世界への扉を開いたような体験でした。私はその世界が本当に大好きになりました。当時の本業で Adobe Illustrator に出会い、それを本格的に使いはじめてから、私はなんとか創造的な表現活動を生業にすることができました」と Stavroula は自身の経験を振り返ります。

「そうして、自分が頭の中に思い描いたものを創造できるツールを手にした生活が始まりました。今は、フリーランスとして働いていて、あらゆる種類のいかれたものをつくっては、世界中に発送しています。それまでの個人的な努力は、長い目で見れば報われた、長期にわたる課外授業のようなものでした」

出典: Frida Las Vegas

Rames の場合も同様に、独学がクリエイターとしての彼のアイデンティティを誘発しました。パンデミック中の在宅勤務が、アートディレクターとして企画や制作に関わる時間を彼に与えてくれたのです。しかし、Rames に時間ができたのはパンデミックだけが理由ではありません。ツールが本来持つ特徴と、彼の学ぶことへの強い情熱も影響しています。

“ 始めたばかりの頃と比べると、制作するのに 5 ~ 6 時間かかっていたような作品が、今では 2 時間で終わります。節約できた時間の分だけ、より多くの作品をつくれますし、焦って作業することもなくなりました。 ”

Rames Harikrishnasamy

出典: Rames Harikrishnasamy

テクノロジーが持つ変革の力

デジタルアートが制作できるようになったことは、クリエイターという存在を世界中で増加させた大きな要因です。テクノロジーの進化は、以前は利用できなかった方法による創造と実験を可能にしました。Stavroula が言うには、彼女が様々な媒体に使ってきた範囲の色を印刷することは、従来のスクリーン印刷の技術では物理的に不可能だったそうです。

「実際のところ、テクノロジーがなかったら、私は自分の作品をつくることができなかったでしょう。アドビのデザインツールを使って描けることの長所は、とにかく素早く、そして本当に効果的に、力強くて大胆な描画ができることです。作品が出来上がったら、それをさまざまな媒体用に変換しています」と Stavroula は言います。

出典: Frida Las Vegas

「昇華プリント技術の素晴らしい点は、使用する色数に制約を受けないことです。リソースの制限や、1 色あたりのコストを押し付けられることなく、ただ可能性を探って楽しむことができます。これは、まさに解放です」

Rames は、デジタルクリエイターにとって、作品とツールの関係が完全に共生的であるという点について同意見です。彼が自分自身の表現を発見したのは、大学でビジネスを学んでいた頃の夜の時間帯でした。

「私は AltaVista が使えるパソコンを持っていて、ある日、たまたま『デジタル画像ソフト』を検索しました。その結果、Photoshop の無料体験版を入手しました。それから 30 日間の試用期間中、毎日のように Photoshop を使い続けて、最後には離れられなくなっていました。『これこそが、私の一生続けたいことだ』と思ったんです」と彼は言いました。

Rames のように、Photoshop を使って、現実を明るく、大胆で、そしてより個性的なものにする方法を見つけてみませんか?どこにいても、どんなスキルを持っていても、みんながクリエイターになれるのです。

Rames の作品をもっと見たい方は、Adobe Virtual Gallery をご覧ください。

この記事は From the sacred to the street, why Photoshop is for everyone(著者: Adobe Communications Team)の抄訳です