Google Bardとの連携により、数百万人のGoogleユーザーのもとに Adobe FireflyとAdobe Expressを
3月にリリースしたベータ版のAdobe Fireflyは、アドビの40年の歴史の中で最も成功したベータ版のひとつとなり、最初の1か月間で7,000万枚以上の画像が生成され、それらを元にインスピレーションを得たり、クリエイティブプロジェクトを完成させたり、アイデアを探索したり、あるいは、皆様に純粋に楽しみながらご利用いただいています。一方で私たちは、あらゆるスキルレベルのクリエイターがAdobe Expressを活用して素晴らしい作品を作り出していることも知っています。Adobe Expressは、SNS投稿、動画、画像、PDF、チラシ、ロゴなどを素早く、手軽に、楽しくデザインし共有できるオールインワンのコンテンツ作成アプリです。
Google BardでAdobe Fireflyを使用し画像を生成
本日、アドビのAdobe FireflyとGoogleの会話型AIサービスであるGoogle Bardとの連携を発表しました。Adobe Expressで、大勢の皆様が、コンテンツ制作をより早く、より効率的にできるようになります。今後数か月以内に、Adobe Fireflyは、Google BardのジェネレーティブAIの筆頭パートナーとして、同サービスの「テキストベースの画像生成 (Text to image)」機能の強化を支え、機能向上を図ります。これにより、あらゆるスキルレベルのユーザーが、自分の言葉を使用してGoogle Bardに自分のビジョンを伝えるだけで、その場で直接Adobe Fireflyが画像を生成してくれるようになります。
また、Adobe Fireflyで画像を生成した後、そのままAdobe Expressを使用した編集や修正が可能になります。Adobe Expressが提供する美しい高品質なテンプレート、フォント、ストック画像、アセットからインスピレーションを得ることで、より魅力的なコンテンツを作成することができます。
例えば、ヨガスタジオをオープンする際に、新規顧客向けのSNS広告を作成したいとします。Google Bardに「ヨガのポーズをとるキリン」といった指示を伝えて画像を生成してもらうことで、どのようなコンテンツを作るかのインスピレーションを得ることができます。生成したメイン画像をもとに、 Adobe Expressの使いやすい編集ツールを活用して素早く仕上げることができます。 Adobe Expressに含まれるすぐに使えるテンプレートを活用するのも良いですし、またはゼロから作成することも可能です。また、Adobe Expressから直接作成したコンテンツをSNSに投稿することも可能です。
Adobe Fireflyは、現在利用可能な他のジェネレーティブAIツールとは異なり、パブリックベータ版が終了した後、商業利用にも安心して利用できる画像を生成するよう、人気のアニメキャラクターやブランドコンテンツなどの著作物を含まないように設計されています。Adobe Fireflyは、Adobe Stockが収蔵する数億枚のプロ仕様のライセンス画像(市場でも最高品質のライセンス済画像コレクションの1つ)でトレーニングされ、これには、オープンライセンスコンテンツや著作権が失効したパブリックドメインコンテンツも含まれます。また、企業の担当者のみなさんが、自社の既存のクリエイティブを使用してAdobe Fireflyをトレーニングできるようになり、各社で使用している用語や言い回しでのコンテンツ生成ができるようにする予定です。Adobe Experience CloudにAdobe Fireflyを統合することで、マーケティング担当者はAdobe Fireflyを使用してコンテンツサプライチェーンの制作を加速させることができます。
アドビは、コンテンツ認証イニシアチブ(CAI)(英語)のオープンソース技術を利用して、Adobe FireflyとGoogle Bardで作成された画像に透明性を持たせ、デジタルコンテンツの作成者が自分のストーリーを正当に伝えることを可能にすると同時に、コンテンツがどこで、どのように作成または修正されたかを確認する手段をユーザーのみなさんに提供します。Google Bardで作成されたものも含め、Adobe Fireflyで作成されたコンテンツには、CAIが提供するコンテンツクレデンシャルが添付されます。これは、コンテンツに自動的に添付される、いわばデジタル版の「成分表示ラベル」で、コンテンツの生成にどのAIモデルが使われたかなどの情報が含まれます。 これにより、画像が人間によって作成されたのか、AIで生成されたのかが分かるようになっています。
CAIの技術がオープンソースであるということに加え、CAIは幅広いメンバーから支持され、急速なスピードで業界標準へとなりつつあります。実際にこの取り組みには、グローバルなテック企業からメディア、カメラメーカー、報道関係者、クリエイター、研究者、NGOまでの多くのメンバーが参加しており、このたび、参加メンバー数が1,000以上の企業・団体に拡大しました。アドビは、コンテンツの帰属に関するオープンな業界標準の採用を促進し、クリエイターとコンテンツ消費者を保護することを目的として、2019年にCAIを設立しました。
アドビは、Adobe Creative Cloud、Adobe Document Cloud、Adobe Experience Cloud、Adobe Expressの既存のワークフローにおいて、コンテンツが作成または変更されるあらゆる過程に埋め込めるようにAdobe Fireflyを設計しています。
Adobe Fireflyのベータ版へのお申し込みはこちらから、すぐにお使いいただけるAdobe Expressにはこちらからアクセスしてください。また、Adobe FireflyのアップデートやAdobe Expressに搭載されるその他の機能についても、今後数週間のうちにお知らせする予定です。
この記事は2023年5月10日(米国時間)に公開された Bringing Adobe Firefly & Adobe Express to Google Bard の抄訳です。