RGB印刷の実践イベント開催。印刷の未来に新しい価値を創造

人, 屋内, テーブル, 民衆 が含まれている画像 自動的に生成された説明

2024年2月28日(水)、RGB印刷を体験するイベントセミナーを開催したのでご紹介します。

本イベントは、コニカミノルタ ジャパン株式会社(以下、コニカミノルタ)主催、「シンデジタルインサツ2」と題して、印刷会社と利用者双方がRGB印刷を実践することでその表現力を体験し、クリエイティブな創作活動や日々の業務で活用いただくことを目的に開催されました。

様々な分野で活用が期待されるRGB印刷の技術

イベント前半ではセミナー講演が開催されました。コニカミノルタは、国内印刷会社におけるデジタル印刷機の販売において大きなシェアを保有しています。同社・須田氏からは、コニカミノルタが扱うデジタル印刷機が、如何にユニークで広い色域を実現できるかを本イベントで体感してもらい、参加者からの忌憚ない意見をいただきたいと、イベント開催における意気込みを伝えました。また、加来氏からは、同社のRGB印刷における色の歴史とこだわり、それを実現するコニカミノルタの機器「AccurioJet KM-1e」と「AccurioPress C84hc」の紹介がされました。

29インチ枚葉UVインクジェット印刷機 AccurioJet KM-1e

コニカミノルタ 東京サイト八王子に設置されている「AccurioJet KM-1e」

アドビ OEM営業部 早川幸彦による印刷業界に向けた技術の紹介

アドビからは、アドビの歴史とともにAdobe Creative Cloudを活⽤したRGBデータの最適な作り⽅や印刷業界に向けた技術を紹介。また、印刷業界やクリエーターのみなさんが日々使われているPhotoshopとIllustratorに搭載されている最新のAI機能をデモを交えて紹介しました。

株式会社ヒーローズ 浪花氏からは、コミック市場の中でも活況を呈しているキャラクタービジネス市場について紹介がされました。昨年2.6兆円市場ともいわれているこの大きな市場では、アクリルグッズをはじめとした紙に留まらないグッズ需要の多様化に伴い、多様な印刷表現が求められ、そこでRGB印刷が活用されているといいます。さらに、活発で大きく成長しているWebtoon市場は、2028年には世界市場で3.5兆円規模にまで延びるといわれています。それらの原稿はフルカラーデジタル原稿で作られているため、書籍化された際にはRGB印刷が求められるなど、デジタル書籍の市場拡大と共に、RGB印刷市場の成長が期待できると紹介しました。

株式会社講談社 モーニング編集部 岩間氏からは、印刷会社を舞台に描かれた漫画「刷ったもんだ!」を紹介。この漫画を通じて描いていることの1つとして、印刷は、技術の先にある品質や成果の善し悪しを見極めることのできる “人の力”が不可欠だといいます。印刷業界のプロフェッショナルは、技術的なスキルの向上、効率性の向上、環境への配慮、顧客サービスの向上などが求められます。漫画の主人公の成長に重ねる思いを、参加者へのメッセージとして伝えました。

人, 屋内, グループ, テーブル が含まれている画像 自動的に生成された説明

クリエーターや印刷会社の関係者がイベントに参加した

病室にいる人たち 中程度の精度で自動的に生成された説明

岩本の講演ではAdobe Fireflyの技術が搭載された最新の生成AI機能を紹介

RGB印刷を実践し豊かな表現力を体感

29インチ枚葉UVインクジェット印刷機「AccurioJet KM-1e」の紹介

イベント後半では、会場に設置されている印刷機「AccurioJet KM-1e」と「AccurioPress C84hc」について、コニカミノルタ社員から紹介がされました。普段見ることのできない印刷機の機構が見られるというのはリアルイベントならではの貴重な体験でしょう。

イベントに参加したクリエイターの作品を実際に「AccurioJet KM-1e」で出力し、CMYK印刷されたものとRGB印刷されたものを比較することで、RGB印刷の持つ広い色域でカラフルでビビッドなイメージやデザインをそのままに、鮮やかで豊かな表現力を実感できる時間となりました。

最後に設けられた座談会では、参加者と登壇者の対話を交え、RGB印刷への期待に留まらず、印刷業界への要望や質問などを共有する時間が設けられ、我々アドビが提供している生成AIへのさらなる進化に強い期待をいただくなど、現場の方の声を聞くことができる価値のある時間となりました。

人, 屋内, 男, 天井 が含まれている画像 自動的に生成された説明

CMYK印刷とRGB印刷の違いは、実物を比べると発色の差がよく分かる

アドビブースでは最新の生成AI機能を紹介

空港にいる人たち 自動的に生成された説明

PhotoshopとIllustratorの生成AI機能に多くの注目が集まる

アドビブースでは、PhotoshopとIllustratorの最新機能としてAdobe Fireflyの技術が搭載された生成AI機能をデモ交えて紹介。参加者の方からは完成度の高いクリエイティブに対する驚きとともに、日々のワークフローの改善に期待をよせる声を多くいただき、AI機能への高い関心が窺えました。

商用利用に関する質問も多くいただきましたが、アドビが提供する生成AIで作られるクリエイティブは商用利用が可能です。また、AIのトレーニングに「Adobe Stockの画像」「オープンライセンス画像」「著作権が失効した一般コンテンツ」を使用しているので、他者・他社の権利を侵害することなく、炎上リスクに対して適切に配慮されています。安心して日々のクリエイティブワークにご活用ください。

グラフィックデザインに革命を起こすAdobe Illustratorの最新バージョン
https://blog.adobe.com/jp/publish/2023/10/11/cc-design-revolutionizing-graphic-design-try-out-the-latest-innovative-adobe-illustrator-features

また、本セミナーで紹介したPhotoshopの2つの生成AIの機能は、米国TIMES誌が主催する「The 200 Best Inventions of 2023」(2023 年ベスト発明)に選ばれるなど、世界で注目が集まっています。今後のさらなる進化にご期待ください。

THE BEST INVENTIONS OF 20223
https://time.com/collection/best-inventions-2023/6326984/adobe-photoshop-generative-expand-and-generative-fill/

参加者と意見交換や会話を通じて様々なコミュニケーションが行われた

RGB印刷を体感して印刷に新しい価値と未来を作る

RGB印刷技術の発展により、従来に比べ正確な色再現が可能になります。これによりデザイナーやアーティストがより多様な表現を実現できるようになり、カラーフィデリティの向上に大きく寄与します。また、個々の要件やニーズに合わせて色やデザインを調整することで、柔軟性とカスタマイズ性の向上に繋がるでしょう。

また、デジタルデザインから印刷までのワークフローがよりシームレスになり、生産性が向上し、生産コストが削減されることが期待されます。柔軟に顧客ニーズに対応することが可能になり、顧客満足度を向上させることができるなど、印刷会社においても新たなビジネス機会や利点をもたらすと考えられるのではないでしょうか。

会場内は活発な情報共有の場となった

Webやソーシャルメディア、デジタル出版など、デジタルコンテンツは現代社会において広範囲に広がっています。技術の進歩やインターネットの普及により今後デジタルコンテンツはますます多様化し、普及していくでしょう。
アドビが提供しているAdobe Creative Cloudは、デザイナーや印刷業界のプロフェッショナルにとって、RGB印刷やその他の印刷プロセスでの作業に必要な機能やツールを提供しています。

RGB印刷技術を活用し、印刷の未来に新しい価値の可能性を一緒に創造してきましょう。