Photoshop & Adobe Fontsで文字をもっとクリエイティブに!|もっとAdobe Fonts!05

もっとAdobe Fonts!05 タイトル

砂の上にある 低い精度で自動的に生成された説明
Photoshop 文字デザイン

レタッチだけじゃない!Photoshopだからできる文字表現

Adobe Photoshop」は、写真・グラフィックのプロフェッショナルにとって、欠かすことができないクリエイティブツールのひとつです。

その用途は幅広く、フォトグラファーやレタッチャーのように写真・画像の編集を行なうケースもあれば、バナーや動画サムネイルなどweb・映像のためのグラフィック制作に使うケースもあります。

この記事では、デザインの現場でも使われている魅力的なフォントが豊富に揃うクラウドフォントサービス「Adobe Fonts」との組み合わせで、文字をよりクリエイティブに仕上げるヒントを紹介します。

Photoshop|フォント設定の基本

Photoshopで文字を入力するには「文字ツール」を使います。
文字ツールには「横書き文字ツール」「縦書き文字ツール」など、4種のツールが用意されています。
文字を入力すると、カーソル付近に表示されるコンテキストタスクバーの表示がテキスト編集用に変わり、以下の設定を変更することができるようになります。

Photoshop 文字ツール

さらに細かく設定したい場合には「文字」パネルや「段落パネル」を使います。この2つのパネルを使うことでAdobe Illustratorと同じように文字を調整することができます。

Photoshop 文字・段落パネル

カーニングの種類や段落設定等、Photoshopの文字とレイアウトに関するくわしい情報は、次回の「もっとAdobe Fonts!」で紹介する予定です。

PhotoshopからAdobe Fontsのフォントを使う

PhotoshopでAdobe Fontsのフォントを利用する場合、

という2つの方法があります。

PhotoshopでAdobe Fontsのフォントを探すには、「文字」パネルのフォントを選ぶプルダウンから「その他のフォント」を選びます。
「自分のフォント」を選んでいる場合、フィルターでAdobe Creative Cloudのアイコンをオンにすることで、すでにアクティベートされているAdobe Fontsのフォントだけをフォントメニューに表示することも可能です。

Photoshop フォントメニュー

Photoshopで文字のかたちを変える|ワープテキスト

ここからはPhotoshopで文字をアレンジする方法について紹介します。
「ワープテキスト」はテキスト全体をさまざまなかたちに変えることができる機能で、「円弧」「アーチ」「旗」など、15種類からスタイルを選ぶことができます。

Photoshop ワープテキスト

Photoshop 文字デザイン例

上…オリジナル/1…スタイル「旗」/2…スタイル「でこぼこ」

Photoshopで文字を装飾する|レイヤースタイル

「レイヤースタイル」はレイヤーに対して、さまざまな装飾効果を加えることができる機能です。
テキストレイヤーに対しても、文字を画像化(ラスタライズ)することなく効果を適用できるので、Photoshopで文字を装飾するにはもっとも最適な選択肢となります。
レイヤーの「塗り」を「0%」に設定することで、文字そのものは透過させて、「光彩」「境界線」「ドロップシャドウ」のような効果だけを適用することも可能です。

Photoshop レイヤースタイル

レイヤースタイルのダイアログ。効果は重複して適用できる

Photoshop 文字デザイン例

フォント:Armstrong https://fonts.adobe.com/fonts/armstrong

Photoshop 文字デザイン例

フォント:Lust Script https://fonts.adobe.com/fonts/lust-script

Photoshop 文字デザイン例

フォント:Lust https://fonts.adobe.com/fonts/lust VDL ペンレター https://fonts.adobe.com/fonts/vdl-penletter

Photoshopで文字にテクスチャを加える|レイヤースタイル・レイヤーマスク・クリッピングマスク

文字にテクスチャを加えるのもPhotoshopなら簡単です。

などの方法があります。

Photoshop 文字デザイン例

フォント:Eloquent JF https://fonts.adobe.com/fonts/eloquent-jf

Photoshop 文字デザイン例

フォント:Alfarn https://fonts.adobe.com/fonts/alfarn

テキストレイヤーのサムネイルをcommand+クリックすると、テキストと同じかたちの選択範囲をつくることができます。
上の「HEAVY」の文字は、テキストレイヤーから選択範囲をつくり、テクスチャ画像にレイヤーマスクを作成したあと、ブラシを使ってレイヤーマスクを削ることで朽ちたような演出に仕上げています。
下の「METAL」の文字は、テキストレイヤーの上にテクスチャとなる画像を配置し、クリッピングマスクを設定したものです。クリッピングマスクを作成すると、レイヤーの表示範囲や効果は下のレイヤーの表示部分に制限されるため、結果として文字にテクスチャが加わることになります。

Photoshopで文字をアレンジする|指先ツール

あとからテキストを編集することはできなくなりますが、テキストレイヤーを通常レイヤーに変換すると、より自由度の高いアレンジが行なえます。たとえば、指先ツールを使うと、文字を自由ににじませることができるようになります。

Photoshop 文字デザイン例

もとのフォント(上):Adobe Jenson https://fonts.adobe.com/fonts/adobe-jenson (下):Transducer https://fonts.adobe.com/fonts/transducer 右下はレイヤーの描画モードを「ディザ合成」にして、砂のような演出を加えたもの

Photoshop+Fireflyで文字に質感を加える|生成塗りつぶし

Photoshopとアドビの生成AI・Fireflyを組み合わせると、文字に思い通りの質感を加えることができます。ここでは手順を追って解説をしていきましょう。

1…まず、通常のテキストと同じように文字を入力し、テキストレイヤーのサムネイルをcommand+クリック。文字のかたちと同じ選択範囲を取得します。
*ここで使用したフォント:TA-F1ブロックライン https://fonts.adobe.com/fonts/ta-f1blockline

Photoshop+生成AI

2…選択範囲が作成されると、カーソル付近にあるコンテキストタスクバーに「生成塗りつぶし」ボタンが現れるので、これをクリックして生成したいイメージを文章で入力します。
ここでは「木に彫った文字」に加えて「背景と同じ木材の質感」というキーワードを加えました。

Photoshop+生成AI

3…「生成」ボタンを押すと、まずは「プロパティ」パネルに3つの候補が表示され、そのうちの1つが適用されます。結果がイメージと異なる場合はさらに生成を続けることができます。

Photoshop+生成AI

4…イメージにあう文字が生成されたら、デザインに組み込みましょう。PhotoshopとFireflyを組み合わせることで高度な合成・加工機能を使わなくても、自然の文字をアレンジすることができます。

Photoshop+生成AI

画像加工のためのプロフェッショナルツール・Photoshopには、文字に対して、さまざまなアレンジが加えられる機能がたくさんあります。
そこにさらに、Adobe Fontsで利用可能なプロクオリティのフォントと組み合わせることで、より高品質なデザインをスピーディに作り上げることができるようになります。
Photoshop+Adobe Fontsによる文字のアレンジは、ここで紹介した以外にも無数のテクニックが存在します。いろいろな機能、いろいろなフォントで試しながら、自分だけの文字表現を探してみましょう。

砂の上にある 低い精度で自動的に生成された説明
Adobe Fonts

文字の表現力を広げる多彩なフォントが揃うAdobe Fonts

クリエイティブには欠かせない道具のひとつであるフォントをより自由に、柔軟に使えるクラウドフォントサービス「Adobe Fonts」。2024年7月現在、日本語フォント650超、Adobe Fonts全体では25,000以上のフォントをメディアを問わず、商用/非商用問わず、自由に使うことができます。
書体名がわからなくても書体の分類や文字の特徴、表現したいイメージから探すこともでき、目的のフォントにすばやく辿り着けるようになっています。

“もっといろいろなフォントを見てみたい、使ってみたい!”
そう思えたらまずは一度、Adobe Fontsを開いてみましょう。
無料でも使えるたくさんのフォントで、デザインをよりふさわしく彩りましょう。

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