Adobe Express:アドビブランドの刷新を支える秘密のチカラ
アドビの同僚の多くがそうであるように、私のこれまでの人生は常にクリエイティビティとともにありました。祖母と一緒にキッチンテーブルで水彩画を描いていましたし、高校や大学のときはグラフィックデザイナーのアルバイトをしていました。そして今、アドビの最高ブランド責任者として、テクノロジーの進化が人間の創造性を加速・拡大しているのを目の当たりにしてわくわくしています。
マーケティングやブランド構築の世界が進化するにつれ、コンテンツに対する需要も指数関数的に増加しているようです。人々はよりパーソナライズされた体験を期待しており、企業がより一貫性のあるコンテンツの発信によって差別化を図ることは極めて重要です。コミュニケーションチームや製品チームから人事や営業に至るまで、あらゆるチームがより多くのコンテンツを必要としており、それらはブランドに沿ったものでなければなりません。
だからこそ、私はAdobe Expressにとても期待しています。Adobe Expressは、コンテンツ制作を簡単に次のレベルに引き上げてくれます。チームやプロジェクトの規模に関わらず、誰もが自信を持ってブランドに沿ったコンテンツを開発できるようになります。
アドビは、競争の激しい市場をリードし続けるため、この1年間、グローバルでブランド刷新に着手し、会社のアイデンティティとデザインシステムを進化させました。その実装には組織全体を横断した大規模な展開が必要ですが、Adobe Expressによって複数のチームをまたいだブランドアセットの調整が瞬時に、しかも簡単にできるようになりました。
私のチームが新しいデザインシステムを全社に展開してからわずか数週間後には、社内チームはAdobe Expressを使用して、ブランドに沿ったコンテンツ(プレゼンテーションからSNS投稿まで)を簡単に作成し、作業時間を数日分、費用を数千ドル分も削減していました。アドビのような規模の企業にとって、これは決して小さくない成果です。
私たちは、私たちのチームが最初の顧客だと考えています。なぜなら、アドビのクリエイティブチームを率いるということは、アドビブランドをマーケティングするだけでなく、製品が世に出る前に私たちが真っ先にその製品を試すことも多いからです。この夏、私たちは、日常業務で使用する新しいブランドアセットとテンプレートをAdobe Express経由で29,000人以上の従業員に提供した際、そのことを身をもって体験しました。
その成果として現在、クリエイティブ、製品、マーケティングなど、さまざまな部門のチームが自分たちの手で大規模な制作を行い、時間とコストを削減しています。
尽きることのないコンテンツ需要
コンテンツ需要の高まりは、アドビに限ったことでもマーケティングに限ったことでもありません。コミュニケーション、人事、営業、法務など、あらゆる部署でコンテンツの作成が必要とされています。 以前は、私のクリエイティブチームはさまざまな部署からのコンテンツ作成依頼に忙殺されていましたが、今では各部署で対応できるようになり、チームはより重要で戦略的なプロジェクトに集中できるようになりました。
Adobe Expressとすべてのコンテンツがクラウド上に置かれているため、従業員は最新のブランドアセットを1か所から取得できるようになりました。また、アセットはアプリ内にすでに用意されているため簡単にアクセスでき、常に利用可能かつ最新の状態に保たれています。さらに、ブランドテンプレートの編集をロックして、カラー、フォント、ロゴなどの使用に関するガイドラインを徹底することができます。これにより、マニュアル作業のスピードアップとブランド保護が両立し、チームが強化されます。
ブランディングされた電子メールの署名やプレゼンテーションテンプレートなど、頻繁に使用されるリソースは私たちのブランドセンターで管理され、Adobe Experience Manager Assetsの最新のイノベーションである「Content Hub」機能を活用してアップデートされた、社内向けの「Adobe Marketing Hub」からいつでも取得できるようになっています。
コンテンツ制作の内製化を推進
ブランド刷新を社内展開するにあたっては、その初期段階から社員の熱心な賛同があり、新しいアセットのカスタマイズと展開にはさまざまなチームが自主的に参加しました。
B2Bマーケティングチームは、Adobe Express を使用して、世界中で開催する各イベントに合わせたブランディングの調整をすぐに開始しました。この種のアセットはローカライズする必要があり、コンテンツの編集も頻繁に発生します。Creative Cloud B2B チームのシニア グローバル ブランドエンゲージメントおよびストーリーテリング マネージャーであるマリン ペルソン(Malin Persson)は、Adobe Expressのおかげでチームが一部業務を内製化できるようになったと語っています。また、次のように述べています。「限られた予算とタイトな締め切りの中、コンテンツの編集と配信を内製化できるのは素晴らしいことです。コンテンツに記載された日時、場所、文言をカスタマイズしたり、テンプレートのおかげでブランドに沿った素晴らしい制作物になるという確信を持つことができます。さらに、使いやすい点も特長です。」
彼女のチームが作成する各プログラムでは、グラフィックスを12回再編集する必要があります。このため、以前はプログラムの外注費用は一回につき最大7,000ドルに上りました。しかし現在ではチームが4回を自分たちで作成しており、実質的に28,000ドルを節約しています。さらに、Adobe Expressならわずか4時間で制作作業が完了するという利点もあります。このように、テンプレートの活用でマーケターが自分でブランドに沿ったコンテンツを作成できるようになり、クリエイティブチームから重要なプロジェクトにかけるべき作業時間を奪うことなく、生産性を大幅に向上させることができるのです。
他のアドビチームもAdobe Expressの導入により成功を収めています。例をいくつかご紹介します。
社員コミュニケーションチーム:
- Adobe Acrobat AI AssistantとAdobe Expressを使用することで、通常3日と5,000ドルの費用がかかる、会議の振り返り動画を1時間強で作成できるようになりました。これにより、チームは約1か月分の時間と年間14万ドルの費用を削減できます。
- 社内イベントの振り返り動画により、クリック率が45%向上しました。
デマンドジェネレーションチーム:
- Adobe ExpressとMicrosoft Outlookを使用して、クリエイティブリソースを割くことなく、簡単にカスタマイズ、編集、展開できる新しいダイナミックなニュースレターテンプレートを作成しました。
- このチームでは、年間104時間と12,000ドルの削減を見込んでいます。
将来の展望
リーダーの一人として、私は社内のさまざまなチームが素晴らしいコンテンツを介してより効率的かつ効果的にステークホルダーとつながることを望んでいます。Adobe Expressの最大の価値は、従業員すべてにブランドを浸透させながら、クリエイティブに費やす時間を増やせるところにあります。Adobe Expressに備わった強力な生成AIツールがコンテンツ制作にかかる時間を短縮し、私たちの想像を超えるスケールを可能にするかもしれない一方で、私たちは、道を切り開くのはいつも人間の創造性であると考えています。
この記事は2024年10月14日(米国時間)に公開された Adobe Express: The secret superpower behind the Adobe brand refresh の抄訳です。