現場のリアルを伝える講師の想いと学びの舞台裏|講師インタビュー:カトウ ヒカル
「Adobe Photoshopコース|実践 バナー編」の講師を務めるカトウ ヒカル先生は、福岡を拠点とするweb制作会社 kanvas株式会社の代表取締役として、3名のスタッフと共に少数精鋭で多数のクライアントワークをおこなっています。ほかにも、バナーデザイン制作に関する書籍を出したり(『思わずクリックしたくなる バナーデザインのきほん』は約4万部のベストセラー!)、多数の講座の講師を務めたり、最近ではカラーミークリエイターギルド(GMOペパボ)に参加したりと、多忙な日々を過ごしています。

『彼にできるなら、僕にもできる』
ミュージシャンからwebデザイナーに転身
10代のときにwebデザイン制作のキャリアをスタートさせたカトウさんですが、そのきっかけは意外なものでした。
「実は僕、10代の頃友人と二人でユニットを組んでストリートミュージシャンをやっていたんですよ。その友人が職業訓練学校でホームページ制作を学んで、webデザイナーとして働き始めたんです。彼の仕事の話を聞いているうちに何となく僕も興味が湧いてきて、彼にできるんだったら自分にもできるだろう って、そんなノリで僕もwebデザインのスクールに通い始めたんです。卒業後に制作会社をあちこち探したんですけど、なかなか未経験者は採ってもらえなくて、結局友人のいた会社に入らせてもらいました。それがこの世界に入ったきっかけですね。」
「表現すること」に関心を持っていたというカトウさんは、音楽にもデザインにも「表現」という共通点を見出していたのでしょうね。
不安しかなかったクリエイティブカレッジの講師デビュー
カトウさんは以前、仕事上の知人の紹介でアドビのブログ記事ページ「バナーの模写でPhotoshopをマスター」を連載していました。それが、当時「Photoshopコース|実践 バナー編」を企画していたクリエイティブカレッジスタッフの目に留まり、すぐさまオファーに至ったのが、カトウさんとクリエイティブカレッジの出会いでした。
「最初にお話がきたときは、ほんとに自分にできるのかなぁ、という思いが正直ありました。 何度か単発的に講師をしたことはあったんですが、こうした継続的なスクール形式のものは初めてだったので、もう不安しかありませんでした。そうした中、最初のビデオ収録があって福岡から東京に出向いたのですが、たまたま台風にあたってしまい、羽田に着陸した後も5時間近く飛行機のなかで待たされてしまい、空港を出たのが深夜2時。翌朝10時から収録が始まったんですが、緊張と疲れからか声がうまく出なくなったりで、初っ端から出鼻をくじかれたという思いでした。」

自分の実体験をそのまま生徒さんたちに伝えればいい
そうした不安と不運のなか講座をスタートさせたカトウさんですが、どのように講座作りに取り組んでいったのでしょうか。
「このコースは名前に『実践』とついているように、実際に自分でバナーを作って人に見てもらうことを前提に、クライアントワークを擬似体験できるコースです。どうすれば見てもらえるか、読んでもらえるか、どうすればクリックしてもらえるか、そういったことをデザイン的な手法だけでなく、ロジカルな考えと組み合わせながらバナー制作を進めていきます。これってまさに 自分がこれまで現場で学んできたことや経験してきたことで、それをそのまま生徒さんたちに伝えればいいんだ と、そこをすごく意識して講座作りに取り組んでいます。僕が昔、先輩にさんざん怒られてきたこととか、たまに褒められたりしたこととか、そんな僕の実務での経験やノウハウが詰まった講座になっています。」
会社の運営と制作業務をこなしながら、クリエイティブカレッジの講師を務めるカトウさん。講座の期間中は、朝4時に起きて始発でオフィスにいき、5時半から始業の9時まで講座作りに専念しているといいます。ご好評をいただいている講座の陰には、こうした講師の方の熱意と努力があるからなんですね。

生徒さんたちの本気度に驚かされる
第7期より2期にわたってクリエイティブカレッジの講師を務めてきたカトウさん。クリエイティブカレッジにどのような印象を持たれているのでしょうか。
「オンライン講座というとなかなか生徒さんたちの反応が見えないものですが、クリエイティブカレッジには『オフィスアワー』といって生徒さんの質問に講師が直接答える生ライブ配信があるんです。それをやっていて毎回感じるのが、生徒さんたちの授業に対する本気度がすごい。ほんとにしっかり学んでいないと出てこないような質問ばかりなんですよ。そこはすごく驚かされます。
あと、今年の2月にAdobe MAX Japanというイベントでクリエイティブカレッジのブースを出したんですね。そこでは講師と生徒が対面で質疑応答する機会があったんですが、有料にもかかわらず大勢の生徒さんたちがいらっしゃいました。そこで『すごくわかりやすかったです』とか『上手くできるようになりました』とか声をかけていただいて、僕自身すごく励みになるし、やってよかったと思いますね。」
毎日触る、模写する。それがPhotoshopと仲良くなるコツ
特に初心者の方のなかには、Photoshopは難しくてなかなか次に進めない、という方も多くいらっしゃいます。カトウさん自身も最初はなかなかPhotoshopに馴染めず、苦手意識があったといいます。いったいどのようにして克服したのでしょうか。
「やっぱり毎日触ることが、すごく大事だと思います。1日1回、起動するだけでもいい。毎日触ることでだんだん好きになってくるというか、愛が芽生えてくるじゃないですけど、まずは慣れること ですね。慣れてしまえば、こんなに面白いソフトはないですからね。
それと、『模写』をおすすめ します。例えばギターを練習するときでも、好きなミュージシャンの曲や弾き方を真似したりするのと同じで、バナーでもポスターでも自分がいいなと思った作品をPhotoshopに入れて、これと同じように作るにはどうしたらいいのかを試行錯誤しながら模写してみる。それと近い形に作れるようになると何となく上達した気になるし、ツールの使い方も自然と身についてきます。とにかく毎日触って、模写する。それがPhotoshopと長く楽しく付き合うコツだと思います。」
クリエイティブカレッジの生徒さんたちに過去の自分を照らし合わせ、寄り添うように授業をするカトウ先生。webデザイン制作の第一線で活躍するクリエイターさんの実体験をもとに、現場のノウハウがそのまま学べる「Adobe Photoshopコース|実践 バナー編」。ぜひ一緒に学びませんか。

カトウ ヒカル
kanvas株式会社のwebデザイナー。これまで100サイト以上の制作に関わり、半数はデザインからHTML/CSSコーディング、CMSの組込までワンストップで対応。『思わずクリックしたくなるバナーデザインのきほん』の著者。
Kanvas|https://kanvas.fukuoka.jp/

実践 バナー編を体験しよう
全13講座の中で、商品を売るためのバナーを制作しながら、実際のクライアントワークで必要となる実践的なスキルを身につけることができます。まずはこの体験講座で、写真を中心としたバナーデザインの制作工程を、サンプル素材を使って実践してみましょう。