Adobe Photoshop iPhone版で大手メディアSNS担当者などの悩みを解決!小学館でワークショップを開催

多くの人に届くコンテンツをアップしたいが、かけられる手間や時間は限られている……これは企業のSNS担当者などに共通する悩みではないでしょうか。大手メディアも同じで、たとえば株式会社小学館では、雑誌やWebメディアなど各編集部の担当者が、日々様々な業務と並行してSNSを更新しているそうです。

アドビでは2025年2月に、無料から使えるAdobe Photoshop iPhone版をリリースしました。生成AI機能を含むPhotoshopの多彩な機能を、iPhoneのタッチ操作で直観的に利用できるアプリです。6月にはAndroidスマートフォン向けに、Android版(ベータ)もリリースしています。

普段持ち歩いているスマートフォンで、簡単にコンテンツが作れることを、もっと多くのSNS担当者にも知ってもらいたい。そんな思いから先日、雑誌DIME編集部のサポートのもと、小学館で社員向けのPhotoshop iPhone版のワークショップが実現しました。

小学館の様々な編集部や部署から約40名の方がワークショップに参加しました

CanCam、Oggiといったファッション・美容誌からDIMEなどの情報誌や週刊誌、男性、女性向けのコミック誌に児童・学習誌と、幅広い雑誌やWebメディアを展開する小学館。当日はこれら幅広い部署から、編集者など約40名の方に参加いただきました。

プロクリエイターに接する機会も多い仕事柄、参加者の中にはアドビの製品に触ったことがあるという人もいました。中でも使ったことのあるアドビ製品として、最も多くの手があがったのがPhotoshop。一方でiPhone版には、初めて触れる人がほとんどでした。

アドビの製品を使ったことがあるという人もいました

ワークショップの前段としてアドビから、デスクトップ版のほかWeb版、iPad版、iPhone版、Android版と、マルチプラットフォームに展開するPhotoshopや、生成AI「Adobe Firefly」について紹介しました。

Fireflyでは使用許諾を受けたコンテンツやパブリックドメインのコンテンツなど、著作権がクリアなコンテンツで基盤モデルのトレーニングを実施しているため、安心、安全に商用利用いただけること。またFireflyを用いて生成されたコンテンツには、コンテンツクレデンシャル情報が付与されるので、これを確認の上、メディアに掲載いただけることなど、アドビの取り組みについて、理解を深めていただくことができました。

Photoshop iPhone版で使える生成AI機能を紹介

ワークショップでは、アートディレクターのamity_senseiが講師役となり、インフルエンサーでもある自身の経験も踏まえながら、SNS用のイメージづくりに実用的な、Photoshop iPhone版の機能を体験してもらいました。参加者は各々自身のiPhoneを手に、ポートレートと商品写真の2つのイメージづくりに挑戦しました。

講師を務めたアートディレクターのamity_sensei

ポートレートでは。写真のトリミングを拡張して、写っていない周囲の風景を生成AIで補う、「生成拡張」を使用。さらに不要なものの削除や、ほぼ自動でできる人物の切り抜き、豊富なAdobe Fontが利用できる文字の入力や、「描画モード」を使用して、文字を背景になじませるといった操作を体験いただきました。

「生成拡張」で、横長の写真を縦型にリサイズするために周囲を生成

iPhone版には初めて触れるという方も多くいました

商品写真では、写真を読み込む際に背景を非表示するなどの処理ができる「クイックアクション」を利用し、一瞬でできる写真の切り抜き方法を紹介。処理のスピーディーさに、驚く声も上がっていました。さらにFireflyを使って、背景イメージの生成にも挑戦。amity_senseiは輪切りされたレモンの背景で例を示しましたが、みなさん思い思いのプロンプトを入力して、オリジナルの背景イメージを生成していました。同様に生成したグラデーションのイメージをレイヤーで重ねて、フィルタとして活用するテクニックも紹介。それぞれセンスの光る、商品イメージが出来上がりました。

プロンプトを入力してフィルターに使用するイメージを生成

それぞれが生成した背景を使用した商品イメージが完成(撮影:五十嵐美弥/小学館)

ワークショップを終えて、「iPhoneでここまでできると思わず、驚いた」と、率直な感想を語ってくれたのは、ファッション誌編集部のAさん。また、「SNS担当者として、仕事に活用できるノウハウを学びたくて参加した」という、別のファッション誌編集部のBさんは、PCを持っていくのが大変な現場もあるそうで、「スマホを使ってその場で編集できるのは、とても良いと思った」と話していました。

一方Cさんは普段、宣伝に使う書籍の画像を準備するのに苦労されているとのこと。「書籍の写真を完璧に撮影することに注力するだけでなく、編集もできれば」と思い、参加されたそうです。「スマホで写真を撮って、すぐ編集ができるのは便利だと思った」と、感想を話してくれました。

後日、参加者に実施したアンケートでも、回答者の多くが「非常に満足」または「どちらかといえば満足」と答えるなど、高い評価をいただきました。特に面白かった、印象に残った機能では、Fireflyの生成AI機能をあげる声が多く、「初めて使ったが非常に便利」「生成AIのきれいさが印象に残った」「生成AIで作成した画像をレイヤーでMIXできるのが面白い」などのコメントも寄せられました。今後PhotoshopやFireflyを活用して取り組みたいことには、SNS投稿用の画像作成のほかにも、宣伝物のデザイン、メディア掲載用の画像加工、動画のサムネイル制作などが挙げられていました。さらにiPhone版は業務だけでなくプライベートでも活用したいという声も、少なからずありました。どこでも使えて、操作が簡単、シンプルなUIで使いやすい、モバイルだけで完結できるといったところを評価いただいたようです。

アドビでは今後も、より多くの方にスマートフォンで手軽にかつ無料から、PhotoshopやFireflyがご利用いただけることを知っていただけるように、ワークショップ等の活動を続けていきたいと考えています。わが社でもというメディアの方はぜひお声がけください。