画像生成 AI で満月に照らされたお団子を生成!Adobe Firefly を始めよう 第 21 回
今年は 10 月 6 日が中秋の名月です。翌 7 日は満月です。ということで、今回は「満月に照らされたお団子」をテーマに、Adobe Firefly で画像を生成します。準備は、ブラウザで Firefly web 版を開くだけです。
和室から障子越しに月と団子とススキを眺める風景を生成したいと思います。プロンプトは「和室。開いた窓から輝く満月が見える。左右に障子。窓辺にはススキの花瓶と、台に積み上げられた白いお月見団子。」です。
和風のテイストを出すために、上 ↑ の画像をスタイル参照します。参照の「強度」は最大値の 3/3 にします。「視覚的な適用量」は 4/8 に減らし、その他の設定はデフォルトのまま生成します。
それぞれ異なる箇所に参照画像のスタイルが適用されているものの、どちらも和風でよい雰囲気です。特に右は、おぼろげな月明かりが印象的で、お団子がいい感じに積み重なっています。雲の形を見ると、スタイル参照した画像内の形状が生成結果に影響することがあるようです。
ここにウサギを加えてみましょう。プロンプトを「和室。開いた窓から輝く満月が見える。左右に障子。窓辺にはススキの花瓶と、台に積み上げられた白いお月見団子。傍らに赤い目の白ウサギ。」にします。
左は、団子を眺めているウサギの表情がかわいらしく、絵本の挿絵のようです。右は、団子がまんまるでかなり月見団子に近いものが生成されました。満月に山がかかってしまったのが残念です。
参照画像を ↑ に変えてみます。まずはウサギのいない画像を生成します。プロンプトは最初に戻して、「和室。開いた窓から輝く満月が見える。左右に障子。窓辺にはススキの花瓶と、台に積み上げられた白いお月見団子。」です。
どちらも障子が青くなりました。月の陰影がなかなかリアルです。先ほどの画像もそうでしたが、必ずしも参照画像の円の色が月に反映されるわけではないのがおもしろいところです。おそらく Firefly は、月よりもススキの方が金色に近いとでも学習しているのでしょう。
お団子の存在感がもう少し強く出る構図にしたいので、構成参照に上 ↑ の画像を追加指定します。参照の「強度」は 2/3 にします。
左は、切り絵のようなイラストになりました。ほぼ指定通りの構図で、静寂な雰囲気があります。それに比べると、右は金箔がちょっとやかましいくらいに賑やかです。そしてなぜか障子には紙が貼られていません。
これにもウサギを追加します。構成参照は無しに戻して、プロンプトは先ほどと同様「和室。開いた窓から輝く満月が見える。左右に障子。窓辺にはススキの花瓶と、台に積み上げられた白いお月見団子。傍らに赤い目の白ウサギ。」です。
左は、立ち姿のかわいいウサギが生成されました。右は、月が興味深い表現になっています。(ちょっと大きすぎるかもですが)
もう一つだけスタイル参照を試します。最後は上 ↑ のシンプルな画像です。プロンプトは元に戻して、「和室。開いた窓から輝く満月が見える。左右に障子。窓辺にはススキの花瓶と、台に積み上げられた白いお月見団子。」です。
参照画像の円内の色が背景色に適用されて、月は白くなりました。そのため夜というより昼間の風景のようです。その点を除けは、右は整合性のとれた位置関係です。
夜空の風景にしたいので、暗い色遣いになるように追加のスタイル指定として「カラーとトーン」に「寒色」を指定します。
空の色が暗くなり、夜空らしくなりました!といっても、左は月がやたらと光っていますし、右は月が大きくて空が明るいことには変わりありません。
月を小さくするために、再び構成参照を使用します。画像は先ほどと同じもの ↑ です。
花瓶とススキの場所や形状は指定通りですが、団子を乗せる三方は生成されません。さらに左は、月のサイズがスタイル参照の画像に近くなってしまいました。とはいえ、ススキがいい具合に影になっている面白い色味の絵ではあります。
最後にウサギ入りの画像を生成します。プロンプトは例の通り、「和室。開いた窓から輝く満月が見える。左右に障子。窓辺にはススキの花瓶と、台に積み上げられた白いお月見団子。傍らに赤い目の白ウサギ。」です。構成参照は無しに戻します。
特に右は幻想的な絵になりました。ススキの花瓶が軒下に隠れてしまったのは残念ですが、雰囲気のある一枚です。ということで今回の一枚はこれにしようとも思いましたが…
今回の一枚はこれ ↓ にします。デフォルメされているとはいえ、月も団子も柳も障子もちゃんと描かれています。なにより三方らしきものが生成された貴重な画像です。
※画像生成の設定:上記全て、モデル= Image4、縦横比= 4:3、コンテンツの種類=自動、構成【参照】=なし、スタイル【効果】=なし、スタイル【カラーとトーン】=なし、スタイル【ライト】=なし、スタイル【カメラアングル】=なし
<動画編>
せっかくですので動画も生成します。幽玄を感じるアニメーションを目指します。動画生成の手順は、「画像を使用した動画の生成」をご覧ください。
プロンプトは「秋の夜、満月が大きく輝く窓際の風景。障子を開けた先に澄んだ夜空。窓際の花瓶に飾られたススキが優しく風に揺れている。お月見団子が静かに置かれている。幻想的なアニメーション。」にして、最初のフレームに上 ↑ の画像を指定します。カメラには「カメラ静止」を指定します。
ススキの揺れ方も雲の動きも単調ですが、和やかな時間を感じさせてくれます。
ウサギのいる動画も生成してみます。
最初のフレームに上 ↑ の画像を指定します。プロンプトは、「秋の夜のお月見の情景。大きな満月が夜空に輝き、月明かりがほのかに揺らめき、柔らかな光が広がる。花瓶に活けられたススキが夜風にそよぎ、穂先がさわさわと揺れる。ウサギはときどき耳をぴくっと動かす。幻想的なアニメーション。」です。カメラには「チルトアップ」を指定します。
ウサギの耳の動きがかなり大胆です。ススキの揺れ方は先ほどより自然になりました。「月明かりがほのかに揺らめき、柔らかな光が広がる」がちゃんと再現されています!
※動画生成の設定:解像度=540p、縦横比=ワイドスクリーン、フレーム毎秒= 24FPS
Firefly を利用するには生成クレジットが必要です。現在お持ちの生成クレジットを確認する方法は、こちらをご覧ください。
その他の生成クレジットに関するよくある質問は、こちらのページをご覧ください。
- https://blog.adobe.com/jp/publish/2025/09/18/cc-firefly-lets-start-adobe-firefly-20-glass-wind-bell
- https://blog.adobe.com/jp/publish/2025/09/04/cc-firefly-lets-start-adobe-firefly-19-fresh-baked-breads
- https://blog.adobe.com/jp/publish/2025/08/21/cc-firefly-lets-start-adobe-firefly-18-summer-memories