「インクルーシブ UX ライティング」ガイドをアドビのデザインシステムに追加 | アドビ UX 道場 #UXDojo
Emma Zhang によるイラストレーション
製品、コミュニティ、あるいは環境の中に構造的な不公平が存在するとき、デザイナーは、状況を改善する案としてのデザインを求められる立場にいます。アドビの掲げるミッションは、そうした変革に取り組むデザイナーの力になり成功を支援する製品の提供です。インクルーシブでアクセシブルで公平な製品は、アドビにとってもずっと目指し続けている目標です。
社会全体でインクルーシブな体験に向けた取り組みが進むにつれて、デザイナーが囚われている多くの固定観念(無意識なものも含め)の存在が明らかになりました。もしこの状態を放置すれば、それらが最終的なデザインにも現れ続けることになります。
そこで、Adobe Design の UX コンテンツ戦略チームは新しいリソースをまとめました。アドビのデザインシステムである Spectrum に新規追加されたインクルーシブ UX ライティングに関するガイドです。インクルーシブな体験を実現するには、製品の見え方と同じくらいに、情報の伝え方が重要です。言葉は間違いなくデザインの基本要素のひとつです。これが、このガイドをデザインシステムの一部として公開した理由です。
新しく公開された「インクルーシブ UX ライティングガイド」には、一般的なアクセシビリティおよび多様性に関連する、コンテンツデザインについての情報が含まれています。具体的には以下のような章立てになっています。
使うべき単語、避けるべき言い回し
この UX ライティングガイドには、さまざまなタイプの人々について考えることの必要性や、避けるべき単語、好ましい表現のカタログが含まれています。しかし本来の目的を達成するには、問題ある言葉遣いを置き換えるためのリストを提供するだけでは足りません。デジタル体験内でも、画面の外にある社会でも、少数派を除外するような言葉使いを変えようとする継続的で意識的な努力が必要です。このガイドは、多様性や公平さを目指すアドビの活動の小さな一部です。
UX ライティングガイドが扱うべき内容は、個々の文化に依存します。最初のバージョンは完全に米国に合わせて作成したため、他の文化では通用しない内容が含まれているかもしれません。ですが、住んでいる場所や属しているコミュニティが何処であれ、認識されている偏見もされていない偏見も存在します。それらは日々使用している製品に現れるでしょう。その結果、疎外や損害が起きるという点についてはどの文化でも変わりません。このガイドには継続的に追加や更新を行って、確実にグローバルに通用するガイドを目指すつもりです。
インクルーシブなデザインへの取り組み
体験をデザインする立場にいる人は、実際にガイドに目を通して作業に取り入れ、自分が書いたり話したり考えるときに使用する言葉に意識的になってみてください。より多様性を持つ表現を目指したい人にとっては良い開始点となるでしょう。
また、このガイドは議論を終わらせる結論ではなく、議論を進める機会になることを意図して作成されたものです。
言語は変化し進化します。このガイドも同様に変化や進化を必要とするでしょう。どんなフィードバックも大歓迎です。是非、考えたことや発見したことをこのフォームからお知らせください。
インクルーシブ UX ライティングガイドは、アドビの Jess Sattell と Andy Welfle の貢献により作成されました。
この記事は Introducing Spectrum’s Guide to Inclusive UX Writing(著者: Sarah Smart)の抄訳です