【イベント】Adobe Education Leaderによる初のイベント「クリエイティブ・フェス 2022 」を開催
アドビ製品を活用した授業に積極的に取り組む先生のコミュニティAdobe Education Leader(AEL)によるイベント「クリエイティブ・フェス2022〜すべての子どもたちにクリエイティブな学びを」が3月13日(日)にオンラインで開催されました。AELは認定制のコミュニティで、メンバー主催のイベントはこれが初めての開催です。AELメンバーからの実践発表やハンズオンセッションなどが開かれ、アドビのクリエイティブツールの活用アイデアを広く共有する機会となりました。
オンラインイベントの様子
高等学校の実践事例から
イベントは、実践事例の発表からスタート。東京都立新宿山吹高等学校の和田祐二先生は授業と生徒個人の両面での活用を報告しました。単位制高校の同校には情報科のコースがあり、コンテンツ系の情報科目ではさまざまなアドビのクリエイティブツールが使われています。また、生徒の個別プロジェクトである「課題研究」では、動画制作などを行っている生徒もいて、自分の力で何かを作り上げるという大切な経験を積んでいます。
新宿山吹高等学校の情報科目では、アドビツールを幅広く活用している
日立工業専修学校の遠島充先生は、同校の生徒が国際認定資格である「アドビ認定プロフェッショナル」のPhotoshopの試験を受験したことを紹介しました。資格に挑戦したICT委員会の生徒と共に、日頃のICT活用や今後の豊富について語りました。
日立工業専修学校の遠島充先生と認定試験を受けた生徒たち
学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校・S高等学校の武藤実佐子先生は、高校で初めてアドビ製品をさわったという2人の生徒を紹介し、生徒自身が発表を行いました。井岡さくらさんは、授業の成果物を中心にデザイン、イラスト、動画制作などにアドビのツールを積極的に活用しています。イイムラヒロキさんは、映像クリエイターを目指して動画編集を中心に学んでいて、すでに学校内外で様々に活動。個人作品をYouTubeで公開したり、学校のプロジェクトでアイドルグループのPV制作に取り組んだりしています。
N高等学校の生徒による発表から
アドビのプロフェッショナルから最新情報を提供
続いて、アドビから最新情報を交えてアプリの便利な機能を紹介しました。AELであり、コミュニティ エバンジェリストでもある境祐司先生はAIが搭載された各種機能を複数のアプリにわたって解説。例えばPhotoshopで人の顔の表情を変えたり、After Effectsで動画の中の動く対象を自然に消去したりと、非常に高度な作業をワンクリックで高いクオリティで実現できる様子を見せました。「AIは道具なので、使いこなす側にまわって素晴らしい作品を作っていただきたいと思います」。
境祐司先生が紹介したPhotoshopのニューラルフィルター。ひとつの顔写真からさまざまにアレンジできる
エデュケーション エバンジェリストのClaudio Zavala Jr.は、Creative Cloud Expressの機能のひとつ「クイックアクション」を紹介。シンプルなUIで動画素材のトリミングやリサイズ、再生速度変更、複数動画の結合などさまざまな編集をしてデータをダウンロードできます。ウェブブラウザから利用するCreative Cloud Expressだけあれば、動画編集アプリを起動することなく、必要な編集をオンラインで軽快に行えるというのは大きな魅力です。
Claudio Zavala Jr.が紹介したクイックアクションによる動画編集
マーケティングマネージャーの岩本崇は、教育現場で広く使われているiPadで快適に使えるアドビのアプリを紹介。手描き感覚で絵が描けて細やかな再現力のあるFrescoや、iPad向けのPhotoshopやIllustratorの使用感を次々に見せていきました。
岩本崇が紹介したFrescoの使用感
AEL主導の多彩なハンズオンセッション
最後は4つのブレイクアウトルームに分かれてAELによるハンズオンセッションです。参加者は好きなルームに自由に出入りしました。AELの先生自身がハンズオンでアプリの使い方を紹介するだけでなく、生徒が活用実績の紹介やアプリの使い方を解説したルームも。どのルームでも、AELの先生同士の日頃の交流の様子などが垣間見え、あたたかくカジュアルな雰囲気で進行しました。
各ルームのセッション内容と担当者(敬称略)
各ルームの発表から。A:生徒によるCreative Cloud Expressのハンズオン/B:西出先生によるLightroomハンズオン/C:茂田先生によるFrescoハンズオン/D:生徒による活用例発表。Character Animatorのデモをした生徒も
最後にアドビのマーケティング本部 本部長(Document Cloud & エデュケーションマーケティング)小池晴子は、アドビのミッションである「Creativity for all.(すべての人につくる力を)」を改めて紹介。Creativityを身につけるには試行錯誤の実体験を積み上げることが大切だとした上で、「先生方が実践されているプロジェクト学習やアウトプットのある学びが最高の試行錯誤の場だと思います。この試行錯誤にこそ、アドビのデジタルツールを当たり前の文房具としてお使いいただきたいと思います」と呼びかけました。
新しい年度を前に、これまでの授業実践を共有した今回のイベント。参加した皆さんの新しいアイデアのヒントとなり、今後も教育現場で子どもたちのアウトプットの力を伸ばすツールとしてアドビ製品が活用されるのが楽しみです。