学校のデジタルトランスフォーメーションを成功に導く4つのアプリ
2021年9月のHotwireの調査によれば、教育関係者の70%以上が、デジタルトランスフォーメーションは教育機関の成功に不可欠であると回答しています。理由は簡単です。パンデミックの影響が長引き、管理上の悩みが増す中、テクノロジーを少し活用するだけでも管理負担の削減に大いに役立つからです。
そして考える以上に導入は簡単で、スキャンアプリを使って書類をペーパーレス化することで、「デジタル化」をスタートできます。また、電子サインツールを使って文書ワークフローをデジタル化すれば、「デジタル環境を維持」できます。そして、学校のワークフローとシステムを自動化すれば、ついに「デジタル環境が完成」します。教育現場に最適化されたアプリを利用することで実現が可能なのです。
紙の書籍をデジタル化して、学校のデジタルトランスフォーメーションをはじめよう
調査によると、米国の教育機関では、時間がかかり、誤りが生じやすい紙ベースの作業比率が77%にのぼります。紙の用紙は生徒や学生が紛失したり保護者が置き忘れたりしやすいものです。保護者がサインして事務局に戻るまで数週間かかることもあります。その間に汚れや破れ、シワがつき、読みにくくなることもあります。ようやく事務室に届いても書類の山の一番下まで処理するには何か月もかかり、その頃にはまた新たな書類の山が積み重なってしまいます。
デジタル文書への切り替えは想像するよりも簡単で、教室単位で始めることができます。今では多くの教職員がAdobe Scanアプリを使って書類を高画質のPDFに変換しています。このアプリは、iPhoneやSamsungタブレットなど、iOSやAndroidを搭載したどのデバイスでも動作します。手書きの宿題から申請書、契約書まで、あらゆる書類をモバイル端末のカメラで撮影します。
文書の最初のページを取り込んだ後、そのまま境界線を調整してトリミングし、必要に応じてページを追加したりスキャン済みのページを並べ替えたりすることもできます。その後、アプリからPDFを書き出して、Googleドライブ、Dropbox、電子メールを使って簡単に共有できます。紙文書をスキャンするだけで、教室と事務室の無駄が大幅に減り、紙や郵送のコストも削減できます。
加えて昨今のようなリモートワーク環境では、保護者や学生・生徒のほとんどが、紙の文書よりもデジタル文書の方が快適だと感じています。紙のフォームをPDFに変換することで、リモート学習環境と学校間に継続性を持たせることができ、対面授業への移行が容易になります。
Adobe AcrobatではAdobe Scanの機能を利用することで紙のフォームを入力可能なPDFに簡単に変換できます。また、このPDFにはよくある質問に想定される回答をあらかじめ入力しておくこともできます。入力後のPDFはクラウド内に保存できるため、受信者がリンクを失っても紛失することはありません。加えて、PDFフォームへの電子サインはあっと言う間に完了するため、ひとつのフォームに数時間かかっていた作業を数分に短縮できます。
ペンを電子サインに変えて、デジタル環境を維持
紙のフォームにペンで署名すると、処理に時間がかかり、署名漏れで返却するケースや受領できない事態も発生します。また、署名が入った用紙でも本当に本人の署名かどうかは確認が難しいためリスクがあります。回収して署名を確認した場合でも、1枚紛失すれば最初から作業をやり直す必要があります。過去1年間に、小中高等学校と高等教育機関の両方で、25%の教育関係者が電子サインに切り替えたのも、このような経験があるからこそです。
Adobe Acrobat Signでは、署名や記入日、その他の情報の入力が必要な場所に自動的にスクロールして各入力フィールドがハイライト表示されるため、どのデバイスでも効率よく電子サインを追加できます。ひとつのフィールドに入力すると、次に入力が必要な場所に瞬時に移動します。同じ内容の入力が必要なフィールドには前の情報を事前に入力しておくこともできます。
Adobe Fill & Signアプリ (※)が何より便利なのは、いつでもどの対応デバイスからでも利用でき、アカウントを作成したあらゆるユーザーの法的拘束力を持つ署名を回収および保存できることです。保護者の同意書や免責書から個別教育プログラム(IEP)フォームまで、デジタル署名アプリにより、保護者、教職員、学生・生徒はより早く楽に書類手続きを済ませることができます。
ワークフローとデータ管理を完全に自動化し、機密性の高い児童・生徒・学生関連の記録を一元的に保護するクラウドストレージアプリ
教育関係者の実に50%が、デジタルトランスフォーメーション実施の主な動機として「情報へのアクセスが容易」という点を挙げています。続いて多かったのが、「校務と時間の節約」でした。従来の紙のファイルは、膨大な量のファイルキャビネットの中に収納しなければならず、無駄に場所を取る割に整理や検索が困難で、必要なときに必要な書類を見つけることができないからです。このようなフラストレーションを体験すれば、多くの教育機関が生徒や学生関連情報システムのデジタル化を進めるのもごく自然な流れでしょう。
Adobe Creative Cloudは、学校のデジタル作業環境でのシームレスな共同作業をサポートし、紙のファイリングシステムを無用にします。例えば、電子サインが追加されたPDFは受信と同時にCreative Cloudで指定した場所に保存され、数回のキー操作で簡単に検索できるように整理できます。また、組織内のチームメンバーは校内で作業していても、リモートの検証済みデバイスから作業していても、リアルタイムで文書を共同編集でき、注釈を付けることもできます。
このクラウドストレージシステムではすべての文書をクラス最高水準のセキュリティで保護します。さらに特定の従業員やデバイスに認証レベルを割り当てるID管理サービスも提供しています。これにより、学校の管理スタッフ全員が仕事に必要な文書にすぐにアクセスできる一方、許可のない人には見せたくないものを完全に隠すことができます。
このようないくつかのアプリを導入するだけで、学校は生徒や学生、保護者、教職員の負担を取り除き、さらに二酸化炭素排出量を劇的に削減することができます。調査によれば、フォームとサインをデジタルに移行すると、学校は生徒1,000人あたり平均約5,790リットルの水、242キロの木材、534キロワット時のエネルギー、38キロの廃棄物、584キロの二酸化炭素を節約できます(どのくらい節約できるかは、計算ツールでご確認ください)。
教育機関向けアプリを活用したペーパーレス化の詳しい説明と、デジタルトランスフォーメーションへの次のステップについては、アドビの教育機関向けページをご覧ください。※Adobe Fill & Signは重要な契約書への署名には適していません。契約書類など、法的有効性が担保されている署名が必要な場合は、Adobe Acrobat Signをご利用ください。