[ペーパーレスからはじめるDX] 意外と知らない!?PDFの機能を活用した脱ハンコ・ペーパーレス化のはじめかた

PC上でPDFを使用するイメージ

2022年3月1日、アドビは『ペーパーレスからはじめるDX [超・基礎編]』と題した30分のオンラインセミナーを開催しました。テーマは「意外と知らない!?PDFの機能を活用した脱ハンコ・ペーパーレス化のはじめかた」。ペーパーレスや業務のデジタル化と聞くと「難しそう」「できない」と思われがちですが、実はAdobe PDFを使えば意外と簡単にペーパーレスからデジタル化まで実現できるのです。セミナー内容から、ペーパーレス化のコツを紹介します。

(セミナーはこちらからオンデマンドでご視聴いただけます。)

Adobe PDFでペーパーレス化は実現できる

感染症対策を機に、これまで紙の書類や押印で回っていた業務のデジタル化が進んでいます。アドビが昨年(2021年)、日本を含む7カ国を対象に「未来の働き方に関する調査」を実施したところ、「テレワークの方がオフィス勤務より仕事がはかどる」と回答した割合は、日本が7カ国中最下位でした。そしてもう1つ「作業効率化のためにデジタルツールを導入してほしいタスク」について聞いたところ、日本は「紙文書の作成・確認作業」がトップ、続いて「ファイル管理」となりました。紙ベースのワークフローに多くのビジネスパーソンが限界を感じているようです。

アドビが実施した未来の働き方に関する調査結果

しかしペーパーレスや脱ハンコ、デジタル化というと、途端に「ITに詳しくないから無理」「コストがかかる」と尻込みする企業も少なくありません。確かに大規模な業務システムを導入すれば、使い方の習得やコストの面で負荷がかかるかもしれませんが、実は日常的に慣れ親しんでいるAdobe PDFでペーパーレスや脱ハンコが実現できるのです。

モバイルアプリ・Adobe Scanで紙文書をデジタル化

ペーパーレスを進めるには、まず現在使われている紙文書をデジタル化しなくてはなりません。紙のデジタル化を実現するのが、アドビが提供する無償のモバイルアプリ「Adobe Scan」です。

見積書や請求書、紙の文書を素早くデジタル化するAdobe Scanの紹介

Adobe Scanはスマートフォンで撮影した文書の写真データを基に、PDFを生成するアプリです。OCR文字認識機能が備わっており、文字を画像ではなく文字列に変換するので、文書内の検索も可能です。生成されたPDFは、Adobe Acrobatの編集機能を使って入力フィールドを追加したり、実際に文字を入力したりすることもできます。

こうして生成したPDFをDocument Cloudにアップロードし、Acrobat DCで文書の確認や承認フローを回していけば、それでペーパーレス化/業務のデジタル化が実現できます。ベンチマークテストではこれだけで生産性が72.26%向上しました。Acrobat DCには「スタンプ機能」があり、自分のスタンプを作成できるので、ゴム印代わりに承認印として利用できます。承認や確認が取れたら、Acrobatの「セキュリティ設定」でパスワード設定や暗号化などを施すことで、紙文書より厳格な保管・管理が可能です。

そしてAdobe PDFは、今年(2022年)の1月に改正された電子帳簿保存法にも対応しています。国際標準であるISO規格に対応しているのはAdobeのPDFエンジンで作成されたPDFのみなので、法に則り将来にわたって文書を保管していくには、Adobe Acrobatの利用がお勧めです。

Acrobat Reader/Acrobatで電子契約も可能

ペーパーレス化を進めるに当たり、外せない要件がハンコ/押印のデジタル化です。アドビはこれについて、PDFとAcrobat、そして「Adobe Acrobat Sign」で対応しています。

Acrobatには承認レビュー機能があり、Document CloudにアップロードしたPDFを関係者にメールで通知し、承認フローを回していくことができます。前述したAcrobatのスタンプを使って承認印を押しても良いですし、同じくAcrobatに付属しているAdobe Acrobat Sign個人版を使って電子サインを行うことも可能です。なおAdobe Acrobat Sign個人版は、1対1の契約書類にも利用できます。

有償のAdobe Acrobat Signはよりセキュリティが強固となっており、法的契約にも十分対応できる電子サインソリューションです。たとえば本人確認にしても、Acrobatの認証方法は電子メールのみですが、Adobe Acrobat Signでは電話認証など2段階認証に対応しているほか、文書のパスワード保護や有効期限リマインダーなどの設定も可能です。多言語にも対応しているので、海外のビジネス契約でも使うことができます。

ペーパーレスで業務時間を月間最大1000時間削減、生産性も向上

セミナーではAdobe Acrobat Signの導入事例が紹介されました。

人材派遣業を営む株式会社ダイブは、これまで紙による契約書の作成・契約を行なっていました。繁忙期だと月6000件も契約をこなす必要があることから、効率化を目指してAdobe Acrobat SignとPDFによるペーパーレスを推進、これにより月間で最大1000時間の時短したほか、契約状況の可視化、契約業務1通当たり15分かかっていた工数を5分に短縮し、往復の切手代の削減といったコスト削減を実現できたそうです。

Adobe Sign活用 Before-After

ベンチマークテストでは、Acrobatで電子契約を進めると3年間で約6600万円の紙・郵送コスト削減、ワークフローのデジタル化による紙と送料を約2600万円カット、タッチデバイス活用により従業員1人当たり7万円生産性が向上という結果が出ています。

今回のセミナー参加者からは、「無償版でもできることがたくさんあることが分かったのでまずは使ってみたい」「使い慣れたアドビのツールを使ってペーパーレス化や電子署名を進められることが分かった」「基本的な知識をあらためて整理して理解することができた」といった声が聞かれ、多くの方にご満足いただけました。

アドビのWebサイト内にはさまざまな動画やお役立ち資料をご用意しています。AcrobatとAcrobat Signで脱ハンコ・ペーパーレス化の第一歩を踏み出してみてください。

セミナーはこちらからオンデマンドでご視聴いただけます。

無料で試してみたい方には、ブラウザー上で電子サインを追加できる Acrobat オンラインツールもご用意しています。

*2022年3月にAdobe SignはAcrobat Signへリブランドしました。オンデマンドセミナー内では旧ブランド名であるAdobe Signとしてご紹介していますのでご留意ください。

関連資料:
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