[ペーパーレスからはじめるDX]具体事例でわかる!契約書の作成・押印・管理のデジタル化のすすめかた

タブレットPCで電子サインをしているイメージ

2021年より政府が率先して進めている業務プロセスの脱ハンコ化。これに伴い注目されているのが電子契約/電子サインソリューションです。2022年3月3日に開催されたアドビのオンラインセミナー『ペーパーレスからはじめるDX [基礎編]:具体事例でわかる!契約書の作成・押印・管理のデジタル化のすすめかた』では、電子契約のメリットと共に、Acrobat DCとAcrobat Signを使った電子契約のデモや事例が紹介されました。

(セミナーはこちらからオンデマンドでご視聴いただけます。)

電子契約がもたらす3つのビジネスメリット

2021年より国を挙げて取り組んでいる脱ハンコ化。これにより、電子契約ソリューションや電子サインの導入に踏み切る企業が増えています。

電子契約の実現はビジネスにおいてさまざまなメリットがあります。まず挙げられるのが業務効率化です。契約書を作成したり印刷・製本したり、文書を作るだけでも工数がかかります。また紙文書の契約では郵送・返送する日数もかかりますが、電子契約はデジタル上で契約業務が完結できるので、業務全体のスピードもアップします。実際、それまで最低1週間かかっていた契約業務を1日半に短縮できたという例もあります。

電子契約が企業内のあらゆる部署で使われているイメージ

もう1つがコスト削減です。金銭を伴う契約の場合、紙文書では印紙が必要になりますが、電子ファイルの場合は該当しないので印紙代がかかりません。また郵送費や送料もかからないので、その分のコストが削減できます。また電子契約の場合、契約書のデータはファイルサーバやクラウドストレージに保管できるので、保管コストも不要です。

最後に、コンプライアンス強化という利点もあります。電子契約の場合、契約文書が改ざんされないようにセキュリティを厳しくかけたり、ファイルの保管ルールを徹底したり、紙文書よりも強固な対策を取ることができます。また電子契約ソリューション自体、改ざん防止のためのセキュリティ機能が備わっているので、安心・安全な契約プロセスと契約文書保管を可能にします。

Acrobat DCとAcrobat Signで簡単に電子契約を実現

無償のPDF閲覧ソフトである Adobe Readerや や 有償のAcrobat DCには「スタンプ機能」があり、社内の押印業務の電子化を気軽に進めるのに便利ですが、厳密な本人確認や法的有効性の担保が必要な契約には有償のAcrobat Sign が最適です。 Acrobat Signは署名を依頼する側がライセンスを所有していれば、署名者や承認者にライセンスは必要ありません。また、署名はブラウザー上で行えるため、ソフトウェアをインストールする必要もありません。

電子スタンプ/電子サイン/電子署名の位置づけ

では法的に有効な電子サインサービスとはどのようなものでしょうか。「電子署名および認証業務に関する法律」によると、電子サインの法的有効性は「本人性」「非改ざん性」の2点を満たしていることが必要とされています。Acrobat DCとAcrobat Signはこの2要件に対応しています。

アドビが提供する電子契約ソリューション

Acrobat DCを使った電子契約は、次のようなプロセスになります。

Acrobat Signを使用した電子契約フロー

まず契約書のPDFをクラウド上にアップロードします。必要に応じて署名フォームの設定を行い、署名を依頼する相手のメールアドレスを指定して署名依頼のメールを送ります。

署名を依頼された側は、Acrobat DCもAcrobat Signも契約不要で、メールにある契約文書のURLをクリックすると契約文書PDFを閲覧できます。内容を確認して署名し「完了」とすれば手続きは終わりです。本人性については、ログイン情報やIPアドレス、メールアドレスで確認しているほか、Acrobat Signではさらに電話認証などの二段階認証にも対応しています。

全員の署名が完了すると、メールでそのステータスと控えの契約書が監査レポート付きで関係者全員に送信されます。監査レポートを開くと、いつ誰が署名を作成し、その文書に対して誰が署名を行ったのかといったことが一覧で確認できます。添付された契約書には署名パネルがあり、第三者機関によって証明されていることもわかります。

もちろん、署名依頼メールを受け取った担当者がその上長や法務責任者などに署名を委任するなどの柔軟な対応もできます。

ドキュメントプロセスのイメージ

電子契約で月間1,000時間の業務効率化、顧客も大満足

実際にAcrobat Signを導入したWeb制作会社の六面堂では、もともと会社からPDFで配布され、従業員が各自で印刷、署名、スキャンして返送していた書類業務にAcrobat Signを導入したことで、大きな時間短縮を実現しました。また人材派遣業を営むダイブでは、繁忙期だと月6,000件以上に上っていた人材派遣契約を紙からAcrobat Signに切り替え、月間最大1,000時間以上の工数削減を実現しました。ソニー銀行では住宅ローン申請にAcrobat Signを導入し、ローン締結までの期間を3分の1に短縮。印紙代や印鑑証明も不要となり、契約業務から顧客の時間・場所・コストを解放することで、契約者の方も喜んでいるそうです。

Acrobat SignはAPIを公開しているので、主要な業務システムとの連携が可能で、さまざまな業務の効率化に貢献します。また、Acrobat Readerでも、月2トランザクション(2契約)であればAdobe Sign個人版が利用できるので、試してみたい方はAcrobat Readerで電子契約に挑戦するのもお勧めです。

今回のセミナー参加者からは、「押印電子化の概要が理解できた」「署名依頼側のみがAcrobat Signを導入すれば済むのは便利で良い」といった声が聞かれ、多くの方にご満足いただけました。

(セミナーはこちらからオンデマンドでご視聴いただけます。)

アドビのWebサイト内にはさまざまな動画やお役立ち資料をご用意しています。Acrobat DCとAcrobat Signで脱ハンコ・ペーパーレス化の第一歩を踏み出してみてください。

*2022年3月にAdobe SignはAcrobat Signへリブランドしました。オンデマンドセミナー内では旧ブランド名であるAdobe Signとしてご紹介していますのでご留意ください。

関連資料:
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