[ペーパーレスからはじめるDX] Adobe Document Cloudのおすすめ機能と導入事例のご紹介

ビジネスの現場で当たり前のように使っているPDF。このPDFの力を引き出し、デジタルトランスフォーメーション(DX)実現を後押しするのが アドビのAcrobat Document Cloudです。2022年3月15日に開催されたオンラインセミナー「Adobe Document Cloudのおすすめ機能と導入事例のご紹介」では、そんなAcrobat DCの活用法と具体的な効果について紹介しました。

(セミナーはこちらからオンデマンドでご視聴いただけます。)

紙のデジタル化から始めるDX

見積書や請求書、配布用のプレゼン資料ファイルなど多くのビジネス現場で使われているPDF。このPDFを軸にしたアドビのドキュメントソリューション「Adobe Document Cloud」を活用することで、コストを下げつつ仕事の生産性を上げることができます。

これまでは、会議の際にはExcelやPowerPointなど複数のフォーマットの会議資料をプリントして準備したり、企画書や制作物を複数人がメールでやり取りして確認し混乱が生じたり、契約時には必ず押印・捺印が必要だったりと、本来の業務とは関係ないところで非効率さが発生していました。その原因は、紙中心の業務フローにあります。せっかくのPDFも、紙業務の時と同じように運用していてはその利点を活かせません。まずは紙のデジタル化から業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を始めてみましょう。

紙業務から脱却でコスト削減

紙業務といっても、そもそも書類はWordやExcel、PowerPointなどのデジタルツールで作られます。そのデータを紙に印刷して業務フローを回すから、本来デジタルで完結できるプロセスが断片化し、押印/捺印などの付帯業務が発生することになります。

アドビのPDFは、作成された文書を紙と同じイメージでデジタル文書化し、さまざまなデバイスやOSで扱うことができるソリューションです。電子サイン機能も備えているほか、Microsoft Teamsとの連携や主要ストレージサービスにも対応しているので、文書の作成から業務の遂行、保管まですべてデジタル上で完結できます。場所や環境にとらわれないワークフローが実現できるうえ、紙文書の保管と異なり保管コストが大幅に削減できます。また煩雑な付帯業務がなくなることで見えないコストもなくなり、生産性も上がります。

タイムライン 自動的に生成された説明

その第一歩は、現在紙で回している書類をPDF化すること。無償のモバイルアプリ「Adobe Scan」を使えば、スマホで撮影した紙文書をOCR機能でテキスト化し、PDFに変換できます。そのPDFを「保存」すると、自動的にアドビが提供するクラウド環境であるDocument Cloudのストレージにアップロードされます。

また、2022年1月1日に「電子を起点とした取引は電子が原本扱い」となるということで、改正電子帳簿保存法が施行されました。この改正法に対応するには「(電子文書の)保管・検索要件へ対応できること」「対象文書のアクセス性(品質)への考慮」という2つの要件を満たす必要があります。

保管・検索要件とは、日時や金額などさまざまな条件に応じて検索できるように適切に電子文書を保管している状態を指します。Acrobat DCでは主要な文書管理システムやSharePointなどのファイル共有プラットフォームに対応しており、この要件を満たしています。

対象文書のアクセス性とは、長期にわたってその電子文書にアクセスでき、視認性を確保できるという意味です。PDFは国際標準規格であるISOに対応しており長期閲覧を保証していますが、これに準拠しているのはアドビのアプリケーションで作成されたPDFだけです。PDFの閲覧にはAcrobat Readerが必要ですが、アドビのPDFエンジン以外で作成されたPDFについては将来にわたる閲覧を保証できません。単に紙をデジタル化するだけでなく、その後の運用を考えてPDF化する必要があります。

クラウドを活用した同時レビューで作業効率化

制作作業や業務で効果的なのが共有レビューです。これは1つのPDFをクラウドのストレージにアップし、複数の人が同時にデビュー作業を行うことができるというもので、関係者全員と素早く合意し、手戻りリスクを削減、リードタイムを短縮することができます。

レビュー作業に関しては、相手側の環境に有償のAcrobat DCが入っている必要はありません。無償のAcrobat Readerでも確認・レビューができるので、時間や場所を選ばず複数人でのレビューを進めることができます。工具通販事業を手がけるMonotaROでは、カタログやチラシのレビュー作業にAcrobatの共有機能を活用し、レビュー業務が約30%以上効率アップしたそうです。また、Acrobat DCの導入により年間で合計967時間もの節約ができるといったベンチマークテストの結果もあります。

また、Acrobat DCは文書の整理・最適化にも利用できます。PDFは、WordやPowerPoint、Excelのほか、画像や写真、3D、動画といったあらゆるフォーマットに対応しているので、Acrobatを使ってこれらの異なるフォーマットファイルを1つのPDFファイルに束ねて保管することができます。さらにAcrobat DCには、束ねたPDFファイルを相手に送付したり、必要なファイルを取り出して加筆修正できる「ポートフォリオ機能」が搭載されており、電子帳簿保存法や業務上のファイルの管理・保管作業を効率的に行うことができます。

またAcrobat DCでは、ファイルの閲覧・共有に制限やパスワードをかけたり、共有範囲を指定したり、多様なセキュリティがかけられるので、機密情報が含まれる文書を安全安心に保管・共有できることもメリットです。PDFファイルを安心・安全に共有できるようにすることで、リモートワークへの障壁が解消され、時間や場所にとらわれずに業務を進めることができます。

BoxやGoogle Drive、OneDrive、SharePointとも連携できるので、PDFを作成したらそのまま契約している外部ストレージに保存・共有できるのもメリットです。

そんなAcrobat DCのなかでも、ワークフロー改善に最も効果的なのが、Adobe Acrobat Signを組み合わせた承認・契約フローの効率化です。

テレワークの障壁理由の1つとして挙げられている紙文書への押印/捺印ですが、紙をPDFでデジタル化し、電子サインソリューションを導入すればこの課題を解決できます。

無償のPDF閲覧ソフトである Adobe Acrobat Reader の「スタンプ機能」は、ゴム印のように社内承認印としてPDF上で気軽に利用できます。 クラウド上で文書の確認や編集、承認フローを回せば、ワークフロー全体のデジタル化を実現できます。

無償のAcrobat Readerのスタンプ機能は社内の押印業務の電子化を気軽に進めるのに便利ですが、厳密な本人確認や法的有効性の担保が必要な契約には有償のAcrobat Sign が最適です。 Acrobat Signは署名を依頼する側がライセンスを所有していれば、署名者や承認者にライセンスは必要ありません。また、署名はブラウザー上で行えるため、ソフトウェアをインストールする必要もありません。

ソニー銀行では、住宅ローンを電子契約のサービスにすることによって、実印や印鑑証明が不要になり、印紙代などのコストの削減、従来に3週間かかっていた締結までを最短即日で完了できるようになりました。お客様である契約者の方を時間・場所・コストから解放できるようになったことも大きな成果だったそうです。

今回のセミナー参加者からは、「業務の効率化の第一歩として大きな可能性を感じた」「デモ動画を交えた説明が非常に分かりやすかった」といった声が聞かれ、多くの方にご満足いただけました。

(セミナーはこちらからオンデマンドでご視聴いただけます。)

*2022年3月にAdobe SignはAcrobat Signへリブランドしました。オンデマンドセミナー内では旧ブランド名であるAdobe Signとしてご紹介していますのでご留意ください。

アドビのWebサイト内にはさまざまな動画やお役立ち資料をご用意しています。Acrobat DCとAcrobat Signで脱ハンコ・ペーパーレス化の第一歩を踏み出してみてください。

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