Adobe Premiere Proのレガシータイトルがまもなく廃止に

Adobe Premiere Proの由緒あるレガシータイトルに別れを告げる時がやってきました。エッセンシャルグラフィックスツールは、従来のタイトル作成ツールのすべての機能に加え、テンプレートの保存と共有、テキストパネルでのあらゆるタイトルの検索・編集機能、Adobe Fontsの統合など、多くの新機能を提供します。古い習慣はなかなか抜けませんが、一度乗り換えれば、高機能なタイトル作成・グラフィックスツールと、それによってもたらされる時間の節約を気に入っていただけるでしょう。

古い習慣からの脱却

Adobe Premiere Proの次のメジャーリリース(バージョン23.0)では、レガシータイトルを廃止します。古いプロジェクトを開くと、プロジェクトパネル上でレガシータイトルが自動的にソースグラフィックにアップグレードされます。ソースグラフィックは新しいグラフィックスエンジンを使っているため、変換後の見た目が少々変更され、微調整が必要になる場合があります。いくつかの属性は変換されませんが、新しいツールで再作成することができます。このような、レガシータイトルからの移行が必要なユーザーのためには、詳細なガイド(英語、PDF)をご用意していますので、ぜひ参考にしてください。

新機能が続々と

私たちはここ数年、モダンでプロフェッショナルなタイトル機能を追加することに力を注いできました。例えば前回のリリースでは、グラフィックおよびタイトル作成のワークフローにユーザーの皆さんからのご要望を反映した新機能を追加しています。まず、テキストとシェイプを編集する際、新しいコンテキストメニュー経由ですばやくデザインツールにアクセスできるようになりました。編集したいレイヤーを右クリックして「プロパティの編集」を選ぶと、エッセンシャルグラフィックスパネルが表示されます。

コンテキストメニューからプロパティの編集に直接アクセス

また、テキストやシェイプにテクスチャや画像を背景の塗りとして追加する際に、「マスクのみ塗りつぶし」オプションが選べるようになりました。このチェックボックスをオンにすると、マスキングされた背景はレイヤーの塗り領域に対してのみ適用され、ストロークやシャドウ部分に被らなくなります。

テキストやシェイプのマスク機能を活用してタイトルを作成

テキストパネルを使えば、シークエンス内のタイトルすべてを横断してテキストを確認、検索、スペルチェックでき、それらを一括編集できる強力なツールも備わっています。今回の最新アップデートではさらに、テキストをファイルとして書き出すオプション が追加されました。これにより、タイトルの内容をクライアントや同僚と共有して確認してもらうことができます。

Graphical user interface, application Description automatically generated

テキストパネルの動作を示すGIF

Adobe Premiere Proの今後

私たちは、自信をもってAdobe Premiere Proのタイトルおよびグラフィック作成機能を送り出すとともに、ワークフローのさらなる強化も継続していきます。Adobe Premiere Proではすでに、美しいタイポグラフィ、エフェクト、アニメーションを駆使したタイトルをゼロから作成したり、カスタマイズ可能なテンプレートとして保存したりすることができます。

テンプレートのカスタマイズの活用例として挙げられるのは、これまでに作成した自作のタイトルや、グラフィックテンプレートをライブラリとして保存する方法です。このようなライブラリにエッセンシャルグラフィックスパネルからアクセスし、タイムラインに追加してカスタマイズすれば、ビジュアルの一貫性を確保しながら驚くほど効率的に作業ができます。クライアントやプロジェクトの種類ごとにライブラリを整理して同僚と共有すれば、すべてのコンテンツのトーン&マナーを統一できるため、ブランディングの一貫性を維持できます。

さらに、Adobe Premiere ProではAdobe After Effectsで作成したテンプレートも使えるため、Adobe After Effectsの機能をAdobe Premiere Proのタイムラインに反映させるという、より強力なワークフローも実現できます。もちろん、プロがデザインしたAdobe Premiere Proテンプレートをインターネットから入手したり、Adobe Premiere Pro上で使用することも可能です。

長年にわたって活躍してくれたレガシータイトルは、私たちのお気に入りでした。しかし、どんなものにも終わりは訪れます。Adobe Premiere Proの未来をより良くしていくためには、過去のコードと決別し、最新のツールが提供するパワーと柔軟性を活用する必要があるのです。

レガシータイトルの廃止については、こちらのFAQでもご説明しています。

https://helpx.adobe.com/jp/premiere-pro/using/legacy-titler-retirement-faq.html

レガシータイトルからソースグラフィックへのアップグレードはこちらをご覧ください。

tps://helpx.adobe.com/jp/premiere-pro/using/upgrade-legacy-titles.html

この記事は2022年9月27日(米国時間)に公開された Modernize your titles workflow in Premiere Pro の抄訳です。