世界教師デーによせて~デジタルリテラシーとクリエイティビティの育成

10月5日の「世界教師デー(World Teacher’s Day)」を記念して、世界中の先生方が、毎日の教室の中で教育を創造的に変え、子どもたちの人生にインパクトを与えていることをたたえ感謝を申し上げます 。私たちは、すべての子どもたちがこれからの社会での活躍に欠かせない創造性とデジタルリテラシーを身につける機会を得られるべきだと考えています。これらのスキルは、子どもたちの現在そして未来に、より大きなチャンスを生み出し続けることでしょう。アドビでは、Adobe Expressで教育向けにカスタマイズされた数千種類以上のテンプレートを提供しており、ポスターからインフォグラフィックス、フラッシュカードなど、様々な制作物にご活用いただけます。

この新しいWebおよびモバイルアプリケーションにより、プロフェッショナルなデザインツールが、学校現場はもちろん、すべての人の手に直接届くようになりました。Adobe Expressは、世界中の小中高校で無償で利用できます。Adobe Expressには教育向けテンプレートのほか、チュートリアルやレッスンプラン、ビデオガイドが含まれており、教室でのクリエイティブ活動と将来のためのスキルを養うことができます。

学校で子どもたちの創造性発揮の機会づくりをAdobe Expressを活用して実践されている事例をご紹介します。

ルイビル大学 The Bird’s Nestプロジェクト

Adobe Creative Campusのルイビル大学のThe Bird's Nestは、学生が運営するフルサービスの広告・マーケティングエージェンシーです。ストラテジック コミュニケーションの教授であるKaren Freberg博士と学生たちが設立しました。

その目的は、活動を通じて、学生が競争力のある就職にも役立つスキルを身につけることです。学生たちは、Freberg博士の勧めでAdobe Expressをすぐに使い始め、ロゴデザインにはAdobe ExpressとAdobe Illustratorを、顔写真にはPhotoshopを使用しました。

Logo, company name Description automatically generated

Adobe Expressで作成された「Bird's Nest」のロゴ

「それぞれの分野で創造性を発揮し、有意義な経験を積む機会を提供することは、学生たちがキャリアを早くスタートすることにつながります。 Freberg博士 をはじめ、学校経営陣の々のご尽力により、 Bird's Nest の基礎ができあがったことを大変感謝しています。 Bird's Nest の活動をとても誇りに思いますし、このプログラムの今後の成果にもとても期待しています」と、マーケティング部門のシニアディレクターでコミュニケーション担当の Zaire Robinson 氏は話しています。

ルイビル大学の学生にとって、創造性は最も重要であり、 Neeli Bendapudi 学長はこのように述べています。「デジタル革命は私たちの世界を一変させました。人と機械の最大の違いは、創造性です。私たちは学生の創造性を育むことで、彼らが際立ち、世界を違った角度から見つめ、世界中のコミュニティが直面する複雑な問題の解決策を見出すことを支援する必要があります」

パブリックリレーションズと危機管理の授業で、 Freberg 博士は16人の学生とともに、注目度の高い競馬のシリーズであるブリーダーズカップ世界選手権を担当する機会がありました。学生たちは、プロ品質のビデオの公開を含む、レースのソーシャルメディア戦略を企画しました。

学生たちは、レースや観衆、ニュースをその場で撮影し、外出先ですぐにソーシャル動画にアップしました。モバイル の編集プラットフォームは、機能性とスピード、使いやすさのバランスが優れており、簡単にストーリーを表現することができます。こうした学生たちの活躍業績が認められ仕事の受注にもつながっています。

デジタルファーストはバトラーコミュニティカレッジの教員から始まる

バトラーコミュニティカレッジでは、まず教員の側から教育の質改革を行っています。ファカルティデベロップメントチームはイノベーティブな教員と密接に連携しながら、学生のための改革を支援しています。このチームは、年間を通じて定期的に教員と連絡を取り合い、要望に応じて専門的な能力開発を支援しています。

ファカルティデベロップメントのディレクターのMark Jarvis氏は、コミュニケーションやトレーニングに新しいアプリケーションや教育法を積極的に取り入れ、Adobe Stockのビデオクリップも活用したAdobe Expressのwebページでデジタルニュースレターを配信しています。

A group of people sitting in a room Description automatically generated with medium confidence

バトラーには、Adobe Creative Cloudアプリを積極的に活用している十数人のAdobe Advocate Groupがいます。彼らの目標は、相互トレーニングを通してカリキュラムに革新をもたらし、すべての学生のデジタルリテラシーの重要性とスキルを育成することです。

バトラーでは常にイノベーションを取り入れ、最新のビジネスや業界のニーズに合った教育を行うための新しい方法を模索しています。そして、現代のデジタル社会では、雇用主が重視する必須のデジタルスキルをすべての学生に教えることこそが、デジタルファーストの世界での活躍の準備になると考えています。

「求人情報を見ると、企業はソーシャルメディアやマーケティング、あらゆる種類のコミュニケーションにデジタルツールを使える人材をどんなポジションでも求めています」と、バトラーの学務担当副学長、Tom Nevill博士は言います。「アーティストやデザイナーだけでなく、どんな仕事であっても同様です。私たちは学生が成長し、より革新的になるよう支援したいと考えています。そこでAdobe Creative Cloudで学生と教職員のためにより良質な学びとスキルを身につける機会を提供しています」

Heather Rinkenbaugh氏は、専門コースを受講する生徒を含む、高校生のプログラムを担当しており、Adobe Expressを使う課題で、生徒たちが早い段階からデジタルリテラシーを高め、豊富な情報量の魅力的なプレゼンテーションができるように支援しています。

バトラーのオンライン、高校、コミュニティ学習の責任者であるRinkenbaugh氏は、次のように説明します。「生徒には、あるトピックについて調べ、それについてクラスで他の生徒に教えるように伝えます。Adobe Expressは、生徒が学んだことを共有するための新たな選択肢を与えてくれます。私たちは、あらゆる専門分野の子どもたちに、Adobe Creative Cloudのツールを自由に使って迅速かつ創造的にコミュニケーションできることを知ってもらいたいと考えています」

フルトン・カントリー・スクールの創造性を育む授業

フルトン・カントリー・スクール(FCS)の教員はこれまでに9万人以上の児童生徒と接してきた経験から、児童生徒に教えることのできる最も価値のあるレッスンの1つが、創造的なコミュニケーターや課題解決者になる方法であると考えています。教室における創造性の最も重要な役割は、すべての生徒が自分を表現する方法を知ることができることです。

FCSでは、Adobe Creative CloudとAdobe Expressを学区内のすべての教員と児童生徒に提供しており、どの年齢の児童生徒も、写真、イラスト、テキスト、音楽、ナレーション、アニメーションを通して自己表現を学ぶことができます。

シーボンリー小学校のSTEM教員のKelsey Ferguson氏は、テンプレートとレッスンプランが提供されるAdobe Express Educationの月次課題を3~5年生向けのクラスで活用しています。

「My Creative Identity」という課題では、写真の追加、色の変更、テキストやアイコンの調整方法を簡単に学びながら、テンプレートを変更して自分についてのポスターを作成しました。ある児童は、カラーシャッフルアニメーションを追加して、目を見張るようなビジュアルに仕上げました。また、アイコンや画像を重ねて、アメフトのユニフォームやおしゃれな服を着た「自画像」を作成する児童もいました。

ジョンズ・クリーク高校の教員は、生徒の興味を引く新しい方法を見つけたいとき、メディアスペシャリストのMeggan Ford氏に相談します。Adobe Expressは、彼女が先生や生徒に紹介するお気に入りのアプリの一つです。「アドビツールを使った生徒の作品に、私はいつも驚かされます」とFord氏は言います。「Adobe Expressは、学ぶ機会や創造性を生徒たちにより身近なものにするもので、それは大きな意義のあることなのです」

A picture containing text, newspaper Description automatically generated

Schieltz, 11th grade student, Johns Creek High School

※本記事は、アドビが2022年10月4日に投稿したブログの抄訳です。