意外と見落としがちだけど本当に大切!動画データの管理方法
みなさんこんにちは、SNS映像クリエイターのJohnsAn / じょんさん(TikTok : @john_pocket_vlog)です。「これからあなたもSNS動画クリエイター!知ると捗る動画制作のコト」の連載も第4回目となりました。
さて、今回取り上げる事柄は データ管理 になります。今までのカメラやマイクの記事などに比べると地味な分野ではありますが、とても大事で動画制作をしていくと必ず出会う問題でもあります。
よくあるデータ管理の失敗事例
まずは以下に私が実際に経験したデータ管理の失敗例を紹介します。
「この前撮影したデータどこに保存したっけ…」
「ここに書き出した動画のデータがあったはずなんだけど…」
「間違って動画消しちゃったかも…」
「PCの空き容量全然ない…」
こんな経験ありませんか?私も最初はこのような初歩的なミスをたくさんしていました。しかし、基本的なデータ管理方法を身につけると、このようなミスは段々と減っていきます。
しかしながら、このデータ管理に関しては正解があるわけではなく、自分が管理しやすい体制を整えること が大切になります。とはいえ、最初から自分に最適な管理方法が見つかることはないので、まずは私が普段から行なっているデータ管理方法をご紹介します。
ぜひ最初の内は私のデータ管理方法を参考にしていただき、その後は皆さんそれぞれの最適なデータ管理の体制を整えてもらえたらと思います。
おすすめのデータ管理のフォルダ階層
まずは、データ管理をする際におすすめのフォルダの階層構造について解説します。
第一階層
まず第一階層に「(編集を始める日付)_(自分が認識しやすい名称)」として1つ目のフォルダを作ります。例えば2023年1月10日に友達と旅行に行ったVlogについてのデータを管理するとした場合、「20230110_友達と旅行Vlog」などとするのが良いでしょう。
また、日付を先頭にすることで、この先にたくさんフォルダが出来上がっても 日付順にデータが並び替えされ、時系列でデータを保管することができます。
なお、日付は 編集を始める日付 が個人的にはおすすめです。これは、撮影が数日にわたる場合もあったり、必ずしも同じ期間内の撮影データを用いるわけではないためです。
また、(自分が認識しやすい名称)ですが、こちらは「完成系の動画のタイトル」や「撮影したイベント・出来事の名称」などがオーソドックスで良いと思います。
第二階層
01_プロジェクト
Premiere Proのプロジェクトファイルを保管します。
02_動画
撮影した動画データは全てこのフォルダに保管します。
03_オーディオ
BGMや効果音などの音声素材を全て保管します。また、ピンマイクなどで音声を別撮りした場合などもここにデータを保管することで、識別しやすくさせます。
04_その他素材
上記の動画やオーディオには分類しないイラストやロゴなどを動画内に用いる可能性もありますね。その際はこのように(その他)の素材フォルダを作っておくことで識別しやすくなります。
05_書き出し
書き出しをするためのフォルダも一つ作っておくと便利です。書き出しも1回だけではなく、何回も書き出して修正を重ねていくことが多いため、このような形式をとっています。
このような形式で保存をすることで、どのデータがどこにあるかを理解しやすくなりますのでぜひ試してみてください。
※今回は分かりやすく日本語表記にしていますが、慣れてきたらなるべく英語表記にすることをおすすめします。日本語表記は複数のパソコンで編集をする場合にエラーが発生する原因にもなり得ます。
どこにデータを保存するべきか
次はこういったフォルダをどこに作っていくかという点について解説します。動画はデータが大きいため、パソコンの中にデータを保存していくとすぐにパソコンの容量が圧迫されてしまいます。そのため、よほどのことがない限り下記のように別途用意したストレージにデータを入れていくことを強くおすすめします。
Creative Cloud ファイルなどのクラウドストレージ
Premiere Proを使っている方は、Creative Cloud ファイルというAdobe製のクラウドのストレージを使ってみることをおすすめします。Creative Cloud 通常メンバーシップのコンプリートプランおよび単体プラン版の場合は 100 GBまで無料でこのストレージを使うことができますし、Adobe IDを使ってCreative Cloudにログインすることで、他のPCやスマートフォンなどのデバイスで利用することもできます。
Creative Cloudのストレージについての詳細はこちらのページ『ファイルストレージと容量(Creative Cloud)』を参考にしてください。
また、Creative Cloud ファイル以外にもクラウドのサービスは様々ありますので、合わせて調べてみることをおすすめします。
HDDやSSDなどの外付けストレージ
上記のクラウドサービスは最初のうちはデータ管理がしやすいメリットがありますが、デメリットとして多くの場合 利用できるデータ容量が少ない ことが挙げられます(厳密に言えば、契約するプランを変更することで利用できるデータ容量を増やすこともできることが多いのですが、その分費用が増してしまいます)。
そこで、SSDやHDDなどの外付けストレージを使うことでコストパフォーマンスよく管理する方法を紹介します。
HDD
HDDはコストパフォーマンスが高いところが魅力です。2TB(2000GB)でも1万円前後、4TBのHDDでも2万円弱で用意できる予算感です。予算を抑えたい場合はHDDでのデータ管理がおすすめ です。
SSD
コストパフォーマンス以外はHDDよりもメリットがあります。軽くて、データの転送速度も速く、壊れにくく静かであるということで、もし可能であれば用意したいストレージです。
まとめ
今回はデータの管理方法について解説をしました。動画制作の中ではかなり地味な分野になるとは思いますが、SNS動画クリエイターの皆さんがいずれ直面する問題を解決する重要なポイントでもあります。ぜひ、今後の皆さんの活動の助けになれば幸いです。
次回、第5回は「Premiere ProからYouTubeやTwitterに直接アップロードする方法とアップロードする時のマインド」をお伝えします。Premiere Proを使えば各種SNSに効率的にアップロードができること、そしてSNSに動画をアップする際の心構えをお伝えしたいと思います。