ゴシック体・丸ゴシック体のきほん|文字とフォントのことはじめ04

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現代のスタンダード・ゴシック体

文字・フォント・デザインの情報をお届けする連載「文字とフォントのことはじめ」、第4回はゴシック体と丸ゴシック体について取り上げます。
文字による情報コミュニケーションの場が、紙からスクリーンメディアへと移り変わったいま、ゴシック体は、もっとよく目にする書体と言っても過言ではありません。
ここではゴシック体と丸ゴシック体の特徴から、Adobe Fontsで利用可能なフォントまで紹介していきましょう。

ゴシック体ってどんな書体?

ゴシック体とはどのような書体なのでしょうか。
太い縦画と細い横画を持つ漢字、筆文字のようなかなという、それぞれが異なる特徴を持っていた明朝体に対して、ゴシック体の特徴は極めてシンプル。それは漢字・かなともに「画線の太さが均一であること」です。
明朝体同様、ゴシック体にも大きく分けて、オールドスタイルとモダンスタイル、2つのデザインスタイルがあり、モダンスタイルはより直線的で、整理された骨格を備えています。
*参考:明朝体のきほん|文字とフォントのことはじめ03

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上:オールドスタイル(ゴシックMB101)/下:モダンスタイル(UD新ゴ)

オールドスタイルのゴシック体(上)と、モダンスタイルのゴシック体(下)の細部を比べたものが下の図です。始筆部分に見られる突起、両端でわずかにふくらむ画線、手の動きが残るなめらかな曲線、筆の名残を残す終筆部、やや小さめに描かれた文字(かな)……これらはオールドスタイルのゴシック体によく見られる特徴です。
対して、モダンスタイルのゴシック体では、画線の突起や抑揚はほとんどなく、よりシンプルなかたちで仕上げられていることがわかります。正方形をいっぱいに使って文字を描いた、大ぶりな書体が多いのも特徴のひとつと言えるでしょう。

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上:オールドスタイル(ゴシックMB101)/下:モダンスタイル(UD新ゴ) 「口」(くち)の文字にも顕著な違いがみられる

ゴシック体の特徴をもうひとつ付け加えるなら、「文字の骨格(かたちの元になる骨組み)が(明朝体と同じように)整っていること」が挙げられるでしょう。
画線の太さが均一であっても、かたちに遊びがあるもの、ポップなデザインのものは、多くの場合、ゴシック体ではなくゴシック系デザイン書体として分類されます。ただし、フォントメーカーによっては、デザイン書体のように見えてもゴシック体に分類されていることもあり、厳密な定義があるわけではありません。

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左:秀英角ゴシック 銀/中:わんぱくルイカ/右:AB hanamaki(花巻) いずれも縦画・横画の太さはほぼ均一

丸ゴシック体ってどんな書体?

丸ゴシック体とは、端的に言えば「先端や角に丸みを持たせたゴシック体」です。
ゴシック体に対応するかたちで作られることが多く、ゴシック体に比べて、やさしく、親しみやすい印象を与えることができます。
丸ゴシック体にも明朝体、ゴシック体と同じようにオールドスタイルとモダンスタイルという分類があります。デジタルフォントが登場しはじめた頃は、大ぶりなモダンスタイルの丸ゴシック体が中心でしたが、近年では「秀英丸ゴシック」「筑紫A丸ゴシック体」「筑紫B丸ゴシック体」のように、オールドスタイルの丸ゴシック体も数多く登場しています。

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左:秀英角ゴシック 金/右:秀英丸ゴシック 秀英体のイメージはそのままに、丸ゴシックはよりやわらかい印象に

近年では、ゴシック体にアレンジを加えるだけでなく、強い丸みを持たせた丸ゴシック体も書体も登場しており、さまざまなバリエーションが展開されています。
先端の丸みと角の丸み、それぞれの違いによって、文字の印象は大きく変わるのも、ゴシック体にはない丸ゴシック体ならではのおもしろさと言えるでしょう。

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上から:筑紫A丸ゴシック/筑紫B丸ゴシック/丸丸ゴシックA・2種

Adobe Fontsで使えるゴシック体・丸ゴシック体

Adobe Fontsで使えるおもなゴシック体・丸ゴシック体はどのようなものがあるのでしょうか。
数多くの書体のなかから、カテゴリに分けてピックアップしました。
*フォント名の後につく( )はAdobe Fontsで利用できるウェイト数を示します。

モダン&ベーシックなゴシック体

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「源ノ角ゴシック」「V7ゴシック」「ZEN角ゴシック」は細いものから太いものまでウェイトが充実しているので、デザインに統一感を出しながらも、メリハリを加えたいときに活用できます。
「ヒラギノ角ゴ」はW3・W6という2ウェイトが用意されており、本文用と見出し用にそれぞれ使い分けることができるでしょう。

オールド&クラシックなゴシック体

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「凸版文久ゴシック」はクラシックな風合いながらも、スクリーンメディアへの最適化等、現代的なデザイン処理が施された、使いやすい書体です。「秀英角ゴシック」2種は3ウェイトで展開されているため、幅広い活用ができそうです。「ZEN角ゴシック(Antique)」は5ウェイトが揃い、本文から見出しまで、さまざまなデザインに活かせるでしょう。

デザインバリエーションがあるゴシック体

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Adobe Fontsには、ゴシック体をベースにかな違いのフォントが用意されている書体があります。
「ルイカ」には「ニタラゴルイカ「墨東ルイカ」「ハッピールイカ」「わんぱくルイカ」というバリエーションがあり、「irohaゴシック」には13種類のかなが組み合わされています。

モダン&ベーシックな丸ゴシック体

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「レラ」は「ルイカ」同様、かな違いのデザインバリエーションを持っています。
「V7丸ゴシック」は5ウェイトが揃っているため、本文からタイトルまで活用できるでしょう。

オールド&クラシックな丸ゴシック体

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「秀英丸ゴシック」はクセのない、やさしい表情が魅力の丸ゴシック体。用途を問わず、オールマイティに使える書体です。
「ZEN丸ゴシック」はほかの書体に比べて、強めの丸みが特徴。5ウェイトで展開されているので、さまざまなシチュエーションで活躍します。

UD(ユニバーサルデザイン)書体

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ゴシック体・丸ゴシック体は、明朝体以上にUD書体が充実しています。
ここで紹介している「TBUDゴシック」「TBUD丸ゴシック」のほか、「UD」のカテゴリでは、文字幅が狭く設計されたUD書体など、より多くの書体を見つけることができるはずです。
ウェイト数が多いゴシック・丸ゴシック系UD書体をまとめたフォントパックも用意されているので、合わせてチェックしてみましょう。

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ウェイトが豊富なUD基本フォントパック https://fonts.adobe.com/collections/fwud-pack

ここで紹介した書体以外にも、Adobe Fontsには多くの書体があります。
トップページのフィルタを使い、「分類」→「ゴシック」「丸ゴシック」「UD」を選択し、目的の書体を探してみましょう。

AdobeFonts 検索

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Adobe Fonts イメージ

文字の表現力を広げるフォントが揃うAdobe Fonts

アドビでは、クリエイティブには欠かせない道具のひとつであるフォントを、より自由に、柔軟に使えるクラウドフォントサービス「Adobe Fonts」を展開しています。2023年6月現在、その数は日本語フォント650超、Adobe Fonts全体では25,000以上。膨大なフォントをメディアを問わず、商用/非商用問わず、自由に使うことができます。
今回の記事で紹介した明朝、ゴシック、丸ゴシック、筆書体、デザイン書体といった書体の分類から探すこともでき、イメージしたフォントにすばやく辿り着けるようになっています。

“もっといろいろなフォントを見てみたい、使ってみたい!”

そう思えたらまずは一度、Adobe Fontsを開いてみましょう。
そこには高品質でユニークなデザインの書体が待っているはずです。

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おもな記事使用フォント

A:ゴシックMB101  Open

B:UD新ゴ  Open

C:秀英角ゴシック 銀  Open

D:わんぱくルイカ  Open

E:AB hanamaki  Open

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おもな記事使用フォント

F:秀英角ゴシック 金  Open

G:秀英丸ゴシック  Open

H:筑紫A丸ゴシック  Open

I:筑紫B丸ゴシック  Open

J:丸丸ゴシックA  Open