【海外事例】オハイオ州立大学:Adobe Creator Challengeを通じて学生アスリートのブランディングをサポート

Ohio State University helps student athletes build a brand with the Adobe Creator Challenge.

オハイオ州立大学(OSU)は、学術水準の高さ、画期的な研究、著名な卒業生で知られていますが、世界中のファンにとっては、OSUと言えばBuckeyes(スポーツチーム)です。毎年、多くの人々がテレビの前やアリーナ、競技場に集まり、学生アスリートに大きな声援を送っています。

OSU体育学部のEugene D. Smithは、就職や大学院進学、スポーツ選手としてのステップアップなど、学生アスリートの卒業後の目標達成を支援する様々なインターンシップ、イベント、プログラムを主催しています。

「もちろん、すべての学生アスリートがプロになれるわけではないし、プロになることを望んでいるとは限りません」とOSUの学生アスリート育成・活動戦略担当アシスタント・アスレチック・ディレクターのMakena Lynch氏は言います。「私たちの仕事は、競技生活終了後の活躍に必要なリソースやツールを学生に提供することです」

NIL(Name-Image-Likeness:名前-画像-肖像)に関する規則の変更に伴い、学生アスリートは以前より自由に個人をブランディングできるようになりました。このスキルは、大きなスポンサー契約を交わす場合や将来の雇用主に履歴書を提出する場合などに役立ちます。

OSUのNIL担当アシスタント・アスレチック・ディレクターを務めるLogan Hittle氏はこう述べています。「NILは学生が自らの力で人生を切り拓くきっかけになると考えています。私たちの仕事は、SNSのフォロワーを増やし、何が注目を集めるかを見極め、提携するブランドや企業にとって信頼性の高い有意義なコンテンツを作成するために必要なツールを学生に提供することです」

OSU体育学部は、アドビと提携してAdobe Creator Challengeプログラムを提供しています。これは、パーソナルブランドの確立と目標に向けたセルフプロモーションのスキルを学生アスリートが学修することを目的とする、試験的な取り組みです。20名近くの学生アスリートが、自分を表現するためにAdobe Creative Cloudアプリの使い方を習得しました。Adobe Expressのテンプレートを使って履歴書やSNSの投稿を作成し、Adobe Lightroomを使ってプロ品質の顔写真を編集し、Adobe Premiere Rushを使って自己紹介ビデオを制作し、それらすべての制作物をwebページにまとめました。

Ohio State University helps student athletes build a brand with the Adobe Creator Challenge.

パーソナルブランドを確立する中で新しいスキルを習得

コンピューター理工学の学士号を取得して卒業した後、Morgan Zahner氏はBuckeyesの仲間のNCAA(全米大学体育協会)国内選手権遠征に同行しました。同氏は挑戦や競争にやりがいを感じ、組織力と高いモチベーションが成功の要因であると考えています。Creator Challengeは、アスリート仲間と切磋琢磨しながら、新しいスキルを学び、アートを心から楽しんでポートフォリオを作成する良い機会となりました。

Zahner氏は既にInstagramでフィットネストレーナーおよびコーチとしてパーソナルブランディングを始めていましたが、Adobe Expressを使うことで、自身を明確にブランド化することがとても簡単になりました。同氏がD1ボート選手として学んだことをまとめたポートフォリオページは、OSUのカラーである緋色とグレーを基調としてスマートにデザインされています。

「Instagramの投稿にはいつもAdobe Expressを使っています」とZahner氏。「テンプレートとカラーを使用して外観の統一感を保つことで自分のブランドを強化できます。既にソフトウェアエンジニアとして内定を受けていますが、今回の挑戦を通して、LinkedInページに追加するコンテンツの作り方と将来の仕事を見据えた自分自身の表現方法を学びました」

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Morgan Zahner.

4年生のJadon Roberson氏は、アットホームな雰囲気が気に入り、OSU体操チームに入団しました。「オハイオ州はとても恵まれていると思います」とRoberson氏は言います。「肉体的にも精神的にもケアしてもらい、経済的な知識やNILの活用法まで指導してくれます」

マーケティング専攻の経営学科生であるRoberson氏は、クリエイティブにオーディエンスとブランドをつなぐという考え方には馴染みがありましたが、パーソナルブランドを確立するという発想はこれまでありませんでした。同氏のポートフォリオページでは、アスリートとしての生活とアーティストとしての音楽への情熱をどう両立しているかが明快な文章で語られ、ビデオと写真が添えられています。

「Instagramでの投稿方法やビデオの撮り方は知っていますが、Creator Challengeでは、アドビのアプリを使用して自分のブランドについて伝える方法を学びました」とRoberson氏は言います。「アイデア、製品、ブランドを効果的に伝える力を将来の仕事にどう活かせるかがわかり、成功に向けた確かな基盤を築くのに役立ちました」

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2年生のYeva Mazur氏は、OSUで学業とフェンシングに邁進するために故郷のウクライナを後にしました。アートはMazur氏にとって長年にわたり創造性を表現する手段でした。アートスクールに通いながらスケッチや絵画などのスキルを磨いた同氏は、彼女のクリエイティビティを活かせる仕事を見つけたいと願っています。Creator Challengeでは、自己表現のためのデジタルアートとデジタルデザインの可能性を学び、ポートフォリオページでは、フェンシング選手としての成功からウクライナの戦争による苦悩、芸術への情熱まで、詳しく語っています。

「Adobe Creative Cloudについては聞いたことがありましたし、パワフルなツールであることは知っていましたが、デジタルで作業した経験はありませんでした」とMazur氏は言います。「使ってみると、本当に楽しくて、しかも簡単でした。Adobe Expressでwebページを作成する方法と、Lightroomで思い通りに写真を編集する方法を学びました。でも、Creator Challengeでの一番の収穫は、恐れずに考えを表現する方法を学んだことでした。最初は人前で話すことが苦手でしたが、他の学生アスリートと一緒にいるうちに、言いたいことを言えるようになりました」

Ohio State University helps student athletes build a brand with the Adobe Creator Challenge.

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Yeva Mazur氏のデザイン

在学中から卒業後にわたって学生をサポート

試験運用での成功を受け、OSUはフィードバックを取り入れて、このプログラムをより多くの学生アスリートに拡大することを計画しています。

「Adobe Creator Challengeプログラムは、学生アスリートが在学中だけでなく卒業後の人生でも活躍できるよう徹底的に支援します」とLynch氏は言います。「パーソナルブランドを確立する方法を学ぶことで、学生アスリートは独自の立場でNILを最大限に活用できます」