Acrobatでチームやグループの業務引継ぎがスムーズに!効率よく安全にデータを渡せる便利機能
こんにちは!ライターの桑名です。皆さんは、日常的にチームやグループで活動する機会が多いのではないでしょうか?たとえば、企業内でのプロジェクトチームや研究開発チーム、あるいはインターネット上のコミュニティやオンラインサロンのようなグループに参加している方もいらっしゃるでしょう。
そのようなチームやグループのメンバーは、常に同じとは限らないですよね。そのため、業務を継続するためには確実な引継ぎが必要となります。できるだけスムーズに引き継ぎたいですし、外部への情報漏洩リスクも最小限に抑えなくてはいけません。
そこで今回は、クリエイティブ系の事業を展開しているセツナクリエイション合同会社の花束莉花さんにお話を伺いながら、業務の引継ぎ時に役立つAcrobatの機能について紹介します。
花束さんにインタビュー!クリエイティブ業界にも欠かせないAcrobat
──まずは、貴社の事業内容を教えてください。
弊社は『瞬間』にまつわる4つの事業を展開しています。
- その瞬間に必要なものを作る「クリエイティブ制作事業」
- この瞬間輝く人をサポートする「クリエイター育成・マネジメント事業」
- 瞬間を演出する「イベント事業」
- 瞬間で魅了する「ブランド・コンテンツ事業』
現在メインとしているのは、クリエイティブ制作です。
▲セツナクリエイション合同会社代表の花束梨花さん
──クリエイティブ系ですと、やはりアドビのソフトを使っていますよね?
もちろんです! Adobe Creative Cloudになる前のAdobe Creative Suite CS6から使っています。動画を制作するので、よく使うのはPremiere ProとAfter Effects。「デジタルハリウッド専門スクール」の「ネットクリエイター専攻」というコースで講師もやっていて、そちらでも使っています。YouTube動画やネット広告の制作を課題にしたりするので。
──PDFを使う機会はありますか?
はい、パソコンは小学生のときから使っていて、PDFも日常に溶け込み過ぎて……たとえばPremiere ProやPhotoshopを使うときは、ソフトを立ち上げて「さぁ、始めよう」という気持ちで使いますが、PDFの場合はファイルのアイコンをダブルクリックして開くのでソフトを立ち上げるっていう感覚がないんですよね。思い返してみると本当にたくさん使っていて、そのくらい溶け込んでいます(笑)
──小学生からですか!仕事でもかなり使ってそうですね。
私の場合、別のソフトだったり別のサービスで作ったものをPDFに書き出すっていう操作が多いんです。最近はフリーランスの方が増えましたが、全員がMicrosoft Officeを持っているとは限らないですからね。Word、Excel、PowerPointをそのまま送ってしまうと、レイアウトが崩れることがあるのでPDFにしてから送ることが多いです。
アドビのCreative Cloudコンプリートプランを契約しているので、Acrobat Pro(以下、Acrobat表記)もずっと使っていますよ。
▲愛用のPCで動画制作に取り組む花束さん
チームやグループの引き継ぎに役立つAcrobatの共有機能
──社内や社外の人とPDFを共有することはありますか?
弊社は社員2名とアルバイトの従業員が2名いますし、外注することもあるので、社内でも社外でもPDFを共有します。
特にAcrobatの最適化機能をよく使いますね。たとえば他社に弊社のサービス資料を渡すとき、そのままではファイルサイズが大きくて重くなるんですよ。ダウンロードやメールの受信のときに迷惑がかかってしまうと思うので、Acrobatで圧縮してから送っています。
──やはりPDFにはAcrobatが必要ですよね!Acrobatを引き継ぎに使うことはありますか?
メンバーが抜けることはほとんどないので、引き継ぎというよりチームに新しいメンバーが加わったときですね。動画編集マニュアルや音声編集マニュアルなどをAcrobatでPDFにして新メンバーに渡しています。
──AcrobatでPDFを共有してコメントのやり取りができるのですが使っていますか?
動画制作の際に「絵コンテ」というものがありまして、絵コンテをPDFにしてチームやクライアントに共有することがよくあるんです。部分的にコメントを求めることはあまりないので、メールで送るか、DiscordやSlackといったコミュニケーションツールを使ってPDFを直接添付しています。でも、Acrobatの共有機能も便利そうですね。
──そうなんです。Acrobatの画面右上にある「共有」ボタンからメールアドレスを入力して招待できます。メンションも使えるので、チーム内で特定の人に答えてもらいたいときに役立ちますね。
Wordの共有機能と同じようにできるんですね。これはAcrobatを持っていない人でも使えるのでしょうか?
──はい、Acrobatを持っていない人にも送れますし、パソコンにAcrobat がインストールされていなくてもブラウザー版で使えます。スマホやタブレットでも!リアルタイムでやり取りできますし、口頭やメールでは伝わりにくい事項をピンポイントで伝えられるので便利ですよ。
▲右上の「共有」ボタンをクリックし、相手のメールアドレスを入力して「招待」をクリック
▲メンションも使用可能。「@」をクリックしてユーザーを指定する
大事なPDFにはパスワードや透かし、墨消しが役立つ!
──社外にも大事なPDFを渡すときがあると思いますが、パスワードをかけています?
弊社が契約している税理士と社労士のチームがあるのですが、必ずパスワードをかけてデータのやりとりをしています。やはり社内の情報が記載されているPDFなので、お互いにパスワードをかけていますね。
──チームを離れるメンバーが内部情報を持ち出さないように、「持出厳禁」や「非公開」などの透かしを入れる手もありますよね。
確かにそうですね。透かし……過去10年ぐらいを遡ると使ったことがありますが、頻繁には使っていないです。
──これからますます事業が拡大していくでしょうから、そのうち使うことになりそうですね!Wordで透かしを入れる場合はヘッダー領域に入れるため位置や角度の設定に少々手間がかかりますが、Acrobatの場合は透かしの設定画面でできるので操作しやすいです。WordでPDFにし、最後にAcrobatで透かしを入れるとよいですね。
▲Acrobatで透かし文字を入れられる
▲透かしの設定画面。色や角度、不透明度の調整ができる
──墨消し機能も引継ぎ時に役立ちそうですが、使いますか?個人情報や機密事項を隠したいときに便利ですが…
墨消しも機密事項を扱う企業では使いそうですね。
講師をやっていて、講演の機会もあるのですが、実際に使っている見積書やクライアントとのやり取りの資料を見せることがあるんです。今まではクライアントの名前や重要個所をPhotoshopで塗りつぶしていたのですが、そこでも墨消し機能が使えそうですね!
──なるほど!そういう使い方もありますね。Acrobatの墨消しは黒以外にもできるので白にすれば目立たないと思います。ページ全体を墨消しすることもできるので、複数ページに渡る資料で、ページ自体を削除せずに1ページだけ隠したい場合にも使えますよ。
▲墨消し機能で機密事項を隠せる
Acrobatの電子印鑑なら引継書への押印も簡単にできる!
──引継書に押印する場合もありますが、Acrobatのスタンプ機能にある電子印鑑を使えばPDFに押印できるのですが使っていますか?
上司の承認印が必要な場合ですかね。社員数が多い企業で役立ちそうです。
──確実に目を通した証拠になりますから、引継書だけでなく稟議書や回覧文書などでも役立ちますね。請求書には電子印鑑を使っていますか?
はい、請求書には電子印鑑を使っています!印鑑の印影は画像にして保存してあるので、必要なときはいつでも押印できますよ。
──請求書の押印は法的には不要でも、まだ「押印をお願いします」と言われることが多いですよね。紙文書への押印の場合、「ハンコを持ってきて、朱肉を付けて」という手間がかかりますが、PDFならAcrobatで簡単に電子印鑑を入れられるのでそれほど負担にはならないですね。
▲「すべてのツール」の「さらに表示」→「スタンプを追加」→「スタンプ」→「電子印鑑」をクリックして追加できる
──最後にひとことお願いします。
Acrobatは昨年のアップデートで新UIとなり、今まで以上に使いやすくなったと感じました。ひと目でツールがわかるので、これまでAcrobatを使ってこなかった方もハードルを感じることなく導入できるのではないでしょうか。
今回ありがたいことに取材を受ける機会をいただき、Acrobatはチームで仕事をする私にとってなくてはならない存在になっていると気づきました。社内での業務引き継ぎや社外の方とのデータのやりとりには、引き続きAcrobatの機能をフル活用し、業務効率とセキュリティを高めていきたいです。
──花束さん、お忙しい中、ありがとうございました!
チームやグループでの引き継ぎは、想像以上に時間を要する作業ですが、今回紹介したAcrobatの共有機能やセキュリティ機能を駆使することで引き継ぎ作業がスムーズになります。時間の節約と生産性の向上を実現するために是非ご活用ください。