入学・進学などのシーズン。公的な書類の記入が増える時期には、Acrobatで圧倒的に事務作業を効率化させよう!

こんにちは、フリーライターのヤマダユウス型です。

2024年も4月を迎え、新年度がスタートしました。新しい学校、新しい職場、新しい生活などなど。身の回りの環境がガラっと変化している方も多いのでは?

こういったタイミングで特に、と〜く〜に〜多くなるのが、書類仕事!家庭内で発生する事務作業って、地味に面倒だったりしますよね…。

例えば引っ越しをする場合、多くの書類に手書きで記入をしたり。引っ越しの場合は数年に一度レベルなのでまだ気になりませんが、例えば保育園にお子さんが入園した場合など、定期的に就労証明書の提出が必要になったり。PTAに参加したりすると、これまた書類の作成が増えたりもしそうです。

大量の紙の書類に手書きで入力したり、PDFの書類だったとしても入力フォームがついていないとやっぱり面倒ですよね。そんなお悩みの救世主ともいえるのが、Acrobatの「フォームを準備」機能。これを使えば今まで手書きで行なっていた作業をPCやスマホで簡単に対応できちゃうんです。

しかも元となる書類が紙でも、あるいはダウンロードしてきたエクセルやPDFなど形式は何でもOK!誰でも簡単に入力可能で、しかも修正するのもとても楽になっちゃいます。書類仕事が増えそうなこれからの季節、ぜひ知っておいて欲しいテクニックをご紹介します!


このとっても便利な機能を教えてくれるのは、Acrobatのマーケティングを担当している岸本さん。

岸本さんは、働きながら家事に子育てにお忙しいワーキングママさん。普段の生活でも「フォームを準備」を活用しているとか。ちなみに「フォームを準備」は、数あるAcrobatの機能としてはややマイナーな機能なんだとか…。でも、だからこそ活用しがいがあるというもの。便利な活用方法や使い方をお伺いしてみました!

一見、入力不可能に見えるPDFも、簡単にいじれるようになる!

岸本:お恥ずかしい話なんですけど、今日家を出るとき、山田さんにお見せする予定だった書類を忘れてきてしまって。時間をかけて取りに戻ったんですけど…。こういう時にまさしくデータ化のメリットを感じますよね。紙は忘れ物になるけど、データは忘れ物にならないので(笑)!

──なんだかいきなり「書類データ化」のメリットが出てきましたね。岸本さんは子育て中でいらっしゃるとのことですが、一日のスケジュールってどんな感じでしょう?

岸本:4歳になる息子がいまして、今は50%はリモート、50%は出社というかたちで働いています。9時に仕事を開始して、18時30分には保育園に迎えにいくのが平日の流れです。

──お仕事の内容も伺っていいですか?

岸本:私はAcrobatを買っていただいた方に、より製品を活用していただくための情報を提供しています。メールで様々な機能の活用法を発信したり、どのようにAcrobatを使うのかを紹介しているチュートリアル動画の制作などに関わっています。

──普段から「フォームを準備」を使っているとのことですが、どういった機能か教えてください。

岸本:機能としては、PDF書類に「フォームフィールド」を配置・追加できるという機能です。フォームとはテキストを入力することができる枠のようなもので、入力欄を配置できる機能だと思ってください。

──公式動画でも紹介されていますね。

岸本:まず知っていただきたいのが「PDFは簡単に編集ができる」ということです。文字や画像の追加も自由で、それと同じ感覚でフォームを配置することができます。

──PDFはいじることができないと思われがちですが、そんなことはないと。

岸本:はい。公的機関が配布する書類にPDF形式が多いこともあるからか、改変不可とか閲覧だけのイメージがあるかもしれませんが、ワードやエクセルと同じ感覚で編集できるんです。編集できないPDFというのは、セキュリティ機能できちんと設定されているPDFのことなんですよね。新年度のタイミングで、家庭内でも書類を書く機会が増えるタイミングですから、ぜひこれは知っておいていただきたいことですね。

手書きの面倒さを一気に解消できる

──「フォームを準備」を使うと、どんなことができるんでしょうか?

岸本:毎月出さないといけない書類があるとして、それを毎月手書きで書くのって面倒ですよね。そういった書類はPDF化して「フォームを準備」でテキスト入力できるようにしておけば、PCやスマホから入力ができるし、月ごとに日付だけ変更したり、あるいは内容が変わったら入力しなおすだけで済みます。

──手書きという工程をテキスト入力に変えることができるんですね。

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岸本:今回は私が実践している例として、保育園に関する書類を持参しました。この書類は毎年提出する必要があるんですけど、住所や家族構成などを毎回手書きで書くのはかなり大変です。これを「フォームを準備」によって、テキスト入力できるようにしますね。

──紙の書類を取り込むには、まずスキャンが必要ですね。

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岸本:最初は「Adobe Scan」を使って、書類をスマホで撮影してスキャンします。

──「Adobe Scan」は僕も活用しています。領収書の取り込みもスムーズですし、特に書面をテキスト検索できるのがすごく便利ですね。特定の日付の領収書を見たいときも、検索すれば簡単に表示してくれます。

岸本:それなら「Adobe Scan」に関する便利テクニックもご紹介しますね。スキャンした際に書類の端にテーブルが映り込んでしまうときがありますよね。そんなときはアプリ内の「クリーンアップ」を選んで、映り込んだ場所をなぞってください。よりきれいなスキャンができるようになりますよ。

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──し、知らなかった…。明日から活用します!

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岸本:スキャンした書類がクラウドに共有されて、私のPCからも見れるようになりました。ここから「フォームを準備」を使って、テキストを入力できるようにしてみます。本当に簡単ですよ。

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岸本:まずはスキャンした書類をAcrobatで開きます。ツール内に「フォームを準備」という項目があるので、クリックしてみてください。

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岸本:画面が進んだら「フォームを作成」をクリック。以上で終わりです。

──え、これだけ?

岸本:これでAcrobatが自動的に「ここは文字入力をするための枠だな」と判断して、手書きの枠内にテキスト入力が可能なフォームを設置してくれます。

A screenshot of a computer Description automatically generated

──フォームの配置が終わりましたね。あれ、配置されている枠とされてない枠がありますね。

岸本:紙書類をスキャンした場合には、どうしても認識がうまくいかないことがあって、そんなときは手作業でフォームを配置します。これも本当に簡単なんですよ。

A screenshot of a computer Description automatically generated

岸本:「フォームを準備」テキストフィールドを選んでから、左のツールバー内のテキストフィールドを選択します。するとドラック&ドロップしたエリアにフォームを配置できるようになるので…。

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岸本:こうして、手書きの枠内をドラック&ドロップすれば、ドラッグした部分にテキスト入力ができるようになりました。

──簡単なマウス操作だけでフォームが配置できるんですね。もしテキスト入力したい枠が10個ほしいなら、10回マウス操作すればいいだけ、と。

岸本:あとはフォームに氏名や住所、家族構成などを入力していけばOKです。定期的に提出する書類なら一度入力しておけば流用できますし、もし内容に変更があったとしても一部分を打ち替えるだけで済みます。

──変更がない場合は日付などを変えるだけで良いですし、提出する側の負担が大きく減りそうですね。

岸本:ちなみにスキャンした書類ではなく、ワードやエクセルなどのデータをPDF化したものであれば、もっと高い精度でフォームの配置ができますよ。

──役所のホームページにはいろんな書類がデータとして配布されていることが多いですし、そういった書類データを自分のPCにダウンロードして、PDF化&「フォームを準備」で入力できるようにすれば、すごくラクになりますね。

岸本:ダウンロードした書類をプリントアウトして手書きするよりも、圧倒的にラクだと思います。PDFにフォームが設定できる、ということは聞き慣れないかもしれませんが、ぜひ試してみてください。

どこでも入力&誰でも入力できる、データならではの強み

岸本:「フォームを準備」でフォームを作るには、有償版のAcrobat Proが必要になります。ですが、フォームへの入力はPDF閲覧用のAcrobat Reader、ブラウザー上でも可能です。これを利用すれば、グループ間で誰でも入力できる状態にしておけます。

──といいますと?

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岸本:家族や学校に関する書類などは、基本的には夫婦のどちらが入力をしてもOKですよね。こういった書類は家族間でPDFデータを共有しておけば、誰でも入力をすすめられるというわけです。「私が書ける部分は入力しておいたから、あなたしか書けない部分はあとで書いておいてね」といった場合も、紙の書類と違って物理的に渡す必要もありません。

──かなりDX化が進んだファミリーといった感じがしますね。

岸本:モバイルから入力ができるのもデータ化の大きなメリットですね。電車の移動時間のあいだにスマホで書類の入力を進める、といった感じです。一度に書き終わらずともスキマ時間に少しずつ入力を進めていけば、時間を有効活用できます。紙の書類を電車の中で書くのは厳しいですからね。

──確かに。「紙でもらった書類は手書きで提出しなければならない」と考えてしまうところですが、データ化しておけば場所も時間も問わず入力が進められますね。

岸本:あとは家庭で使う電化製品のマニュアルとかも場所をとりがちですよね。最近は型番で調べるとマニュアルのPDFが公開されていることも多いので、そういったマニュアル類もクラウドに保存しておけば、もしも家の電化製品が壊れた際も対処しやすくなりますよ。

「フォームを準備」で、PDFにらくらく入力!

実は、僕も「フォームを準備」機能はほとんど知りませんでした。でも、岸本さんの実体験を聞けば聞くほど「めちゃくちゃ便利じゃないか…!」と思うように。「Adobe Scan」との合わせ技で、紙書類にデジタルで入力ができるようになるとは、驚きでした。

僕は字が綺麗ではなく手書き書類が苦手なんですけど、そんなときはスキャン→PDF化→「フォームを準備」で、テキスト入力にしてしまえば、PCでらくらく入力できちゃいます。もし書類を紛失したとしてもPDF化しておけば復旧もできますし、大事そうな書類はひとまずPDFという癖をつけるのが良さそうですね。むしろこういうのが、身近なDX化なのかも。

大量の手書き書類を前にげっそりしたことがある人は、Acrobat Proの「フォームを準備」が救世主になる可能性、大アリです。僕も家にある書類を見直して、いらないものはスキャンしてから断捨離してみようかな。