転職サービス「doda」を運営するパーソルキャリアがAcrobat Services APIを導入 〜システムを刷新し、顧客体験価値を向上〜
文書フォーマットとして広く利用されているPDFの作成、編集に便利なAdobe Acrobatは、日々さまざまな活用がされています。そして、Acrobatは現在デスクトップアプリケーションのみならず、様々なAPIとしてもサービス提供しています。
パーソナルキャリア株式会社の運営する、転職サービス「doda」では、Adobe Acrobat Services APIを導入し、顧客体験価値向上に取り組まれています。Acrobat Services APIのメリットと活用事情について、両社の担当者のコメントも含め、ご紹介いたします。
■パーソルキャリア株式会社のAcrobat Services API導入について
パーソルキャリアでは、人材紹介事業に適したシステムをデザインする部門を設置しています。この部門では、サービスの質を高めるために必要な自社システムの開発に力を入れており、デジタルトランスフォーメーション(DX)を前進させることを目指しています。組織の営業プロセスや顧客体験の継続的な改善に注力し、効率化・自動化のための施策にも積極的に取り組んでいます。この自社開発とDX化への取り組みは、パーソルキャリアが市場内で競争力を維持し、顧客に対してより優れたサービスを提供し続けるための重要な戦略です。
人材紹介事業においては転職希望者と求人企業間のマッチングを加速させるために、企業の人材採用に関わる職務経歴書等の報告書作成をはじめとする、様々な手続きが必要です。これらの手続きを迅速に提供し、より効率的かつ安定的に行うため、2023年12月よりアドビのAcrobat Services API の運用をスタートしました。国内の人材業界としては初めての導入となります。
転職希望者から提供されたすべての情報は基幹システムに入力され、そこから必要情報に絞り込み定型フォーマットにまとめられた応募書類のPDFファイルを作成します。日本の転職市場は活況にあり高速かつ安定したシステム運用が求められています。特に、曜日・時間によっては瞬間的に多くのアクセスが集中することもあり、これに適切に対応できない場合、転職希望者側求人側双方に機会損失が生じるリスクがあります。さらに、これらのアクセスには転職希望者の個人情報が含まれるため、セキュリティの確保も無視できない課題でした。
そこでパーソルキャリアでは、トランザクションに対するスケーラビリティと、高度なセキュリティ要件を満たす新しいクラウドネイティブなシステムの構築を計画しました。様々なPDFサービスを徹底的に検討した結果、Acrobat Services API を採用することに決定しました。この決定は、日本の政府情報システムのためのセキュリティ評価基準であるISMAPや、米国の SOC 2 Type2 など、複数の厳格なセキュリティコンプライアンスを満たしていることに基づいています。これにより、セキュリティ面での信頼性が確保されました。
さらに、Acrobat Services APIの採用は、システムの迅速な切り替えと開発期間の短縮を実現する上で、重要な役割を果たしました。Acrobat Services APIは、大量のトランザクションを効率的に処理することが可能であり、ピークタイムでも高品質なPDFを迅速に提供できるようになりました。これにより、繁忙期でも機会損失を防ぎ、顧客満足度を高めることができました。パーソルキャリアのこの戦略的な決定は、市場における競争力を高め、転職希望者と企業の両方にとって価値のあるサービスを提供することに寄与します。
■Adobe Acrobat APIについて
技術チュートリアル:https://experienceleague.adobe.com/docs/acrobat-services-learn/tutorials/overview.html?lang=ja
Adobe Acrobat Services APIは、最新のクラウドベースのWebサービスのセットを介して、ドキュメントコンテンツの生成、操作、変換を自動化します。 これらは、ドキュメントに対するユーザー操作の制御、PDFワークフローの合理化、使用と保持の促進など、シンプルで迅速なブランドエクスペリエンスを提供するのに役立ちます。 これらのチュートリアルでは、最新の状態に迅速に到達し、ブランド化されたシンプルで高速なエクスペリエンスを提供します。