忙しいあなたにピッタリ!スマホのAcrobatアプリでいつでもどこでもPDF編集

こんにちは!桑名です。今や日常生活に欠かせなくなったスマホ。「 SNS」「ゲーム」「メール」「カメラ」「天気予報」「地図」……楽しいアプリ、便利なアプリがたくさんありますよね。その中で、Acrobatアプリはどのくらい活用していますか?メールで送られてきたPDFを見るときでしょうか?

PDFの閲覧やコメントの追加は無料で使えますが、有償版Acrobatを利用しているのなら、もっともっと活用しないともったいないです。

たとえば、

・電車の中でPDFの修正が必要になったとき

・スマホで撮影した写真を安全に送りたいとき

・イベント会場で名刺が足りなくなったとき

今回は、そんなときに便利なスマホ版Acrobatの機能をご紹介します。

なお、本記事はiPhoneを使用しているため、Androidの画面とは多少異なる場合があります。

◆PDFのミス、スマホのAcrobatアプリで即解決!

長い一日の仕事が終わり、疲れた体を引きずりながらやっとの思いで電車に乗り込んだ。ふと、今日のチェックリストを頭の中で振り返ると、思わず「あっ!」と自分の声が響く。「さっき作ったPDF、日付を間違えた!」という衝撃の事実に気づいた。

そんな誰にでもありがちなミスを、スマホのAcrobatアプリが解決してくれます。電車の揺れを感じながらも、ササッとPDFを開いて、該当箇所を修正できるのです。わざわざ会社に戻る必要はありません。

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▲スマホのAcrobatアプリ。Acrobat Readerアプリで有償版Acrobatの機能を使える

「スマホじゃ、入力が大変そうだなぁ...」と思っていませんか?心配無用です!Acrobatアプリは、文字を入力しやすい設計になっています。どんな感じか見てみましょう。

まずは、Acrobatアプリで編集するPDFを開きます。さきほど使用したファイルは「ホーム」画面の「最近使用したファイル」一覧に目的のファイルにあるので、タップしてすぐに開くことが可能です。見当たらない場合は、下部の「ファイル」をタップし、「Adobeクラウドストレージ」から開いてください。

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▲最近編集したファイルは「ホーム」画面にある

画面下部に並んでいるボタンは無料のAcrobatでも利用できる機能です。編集をおこなうには「その他のツール」ボタンをタップしてください。画面右上の「三点リーダー」ボタンからでもよいのですが、「その他のツール」の方がわかりやすいです。


▲AcrobatアプリでPDFを開き、下部にある「その他のツール」をタップ

「その他のツール」には、イラストと文字が組み合わさったアイコンが綺麗に並んでいます。どれを選べばよいかひと目でわかるデザインが嬉しいですね。必要な機能をパッと見つけられると、作業がスムーズに進みます。今回は編集が目的なので「PDFを編集」をタップしましょう。


▲わかりやすいアイコンが並んでいる。「PDFを編集」をタップ

編集できる画面が表示されました。修正したい部分をタップすると、メニューが表示されるので「テキストを編集」をタップしてください。


▲修正する文字をタップし、「テキストを編集」をタップ

入力画面、広いと思いませんか?よくあるチャットアプリのメッセージボックスとは違います。これなら長文入力でも全体を見渡せるから、どこに何を書いたか一目瞭然です。「あれ、この表現おかしいかな?」と思ったら、その部分に移動してすぐに修正。文章の流れを確認しながら、スムーズに調整できるのです。

入力したら左上の「完了」をタップ。あっという間に保存されます。


▲広い画面で入力できる。入力したら「完了」をタップ

修正箇所のフォントの種類が他と異なってしまって、違和感がある場合は、下部にある「フォント」ボタンをタップしてください。

そしてフォントサイズの上にあるフォント一覧を上下にドラッグして、見栄えが良さそうなフォントを選択しましょう。そうすると、選択しているすべての文字に適用され、見た目が整います。


▲「フォント」ボタンをタップし、フォントの種類を選択

Acrobatアプリを使えば、スマホひとつでPDFの編集ができるので、業務効率が一気にアップします。「カフェでのリラックスタイム」や「子供の送迎待ち時間」など、時間や場所の制約を受けずに仕事を進められるので業務が滞りません。

ただし、どの端末からもPDFを編集できるようにするには、ひとつ大事なポイントがあります。それは、

"パソコンで使用したPDFファイルをクラウドに保存する”

これを忘れると、スマホでの修正は夢のまた夢となってしまいます。「いつでもどこからでも編集できる」というデジタル時代の利便性を最大限に活用するには、「クラウド」が鍵となるのです。パソコン版Acrobatの画面右上にある「雲」のボタンで簡単にアップロードできるので、クラウドに保存することを心がけましょう。

◆スマホで撮った写真をパスワード付きで送れるの!?

会議後のホワイトボードに大事なアイデアがびっしり。これをスマホでカシャッと撮影し、メールまたはメッセージアプリで送信します。

でも、ちょっと待ってください!大事な情報が漏れたら大変です。そのまま送るのは少し心配じゃないですか?

そこでふと思いつくのが、「パスワードをかけて送る」という方法。でも、写真にパスワードをかけるって、一体どうやるのでしょう? 「パスワード付きの転送ツール」もしくは「クラウドで共有する」という方法がありますが、「なんか面倒だからパスワードなしでいいや」と手を打ってしまう人も多いはず。

そんなときにAcrobatアプリの出番です!スマホのAcrobatアプリは、パソコン版と同様に、写真や文書ファイルなど、さまざまなファイルをPDFに変換できます。さらに、セキュリティを強化するためにパスワードを設定することも可能です。

パソコン版より簡単なんです。Acrobatアプリを開いたら、画面右下の「+」をタップし、「PDFを作成」をタップします。


▲「+」をタップし、「PDFを作成」をタップ

一覧から「写真」をタップし、撮影した写真を選択しましょう。すぐに写真がPDF化されます。


▲「写真」をタップして写真を選択するとPDFにできる

PDFにした写真を開き、「その他のツール」から「パスワードを設定」をタップします。PDFはクラウドに保存されているため、パソコン版Acrobatで設定することも可能です。


▲「その他のツール」をタップし、「パスワードを設定」をタップ

パスワードを2か所に入力し、「パスワードを設定」をタップ。これでパスワードを知っている人しか開けないPDFが作成されます。この操作ではファイルのコピーが作成されるので、元のPDFファイルはそのまま残ります。そのため、万が一パスワードを忘れた場合でも元のファイルがあるので安心です。


▲パスワードを2回入力し、「パスワードを設定」をタップ

これなら、大事な写真を見られる心配がなく、安心して送信できますね。LINEのメッセージやメモアプリでの手書きもスクリーンショットで画像にし、この方法を使えばパスワード付きで送ることができます。

◆大変だ!!イベント会場で名刺が足りなくなった!

秋はイベントシーズン真っ盛り!各地で開催されるイベント会場は、新しい出会いやビジネスの宝庫です。さまざまな業界の人々と会って、名刺を交換する絶好のチャンス!

しかし、そこで予期せぬ問題が発生することもあります。想像してみてください。夢中で名刺交換をしているうちに、名刺が底をついてしまったとしたら?まさに交流の最中に冷や汗がタラタラです。

そんなときでも冷静に対応できるかが、ビジネスパーソンに求められる重要なスキルと言えます。

紙の名刺がなくなったら、スマホを取り出してデジタルの名刺を渡しましょう。そうすれば、交流は途切れることなくスムーズに続けられます。

「名刺をデジタル化」というと難しそうに思うかもしれませんが、紙の名刺、あるいは名刺の元データを使ってAcrobatでPDFにするだけです。もちろん他のツールで作成してもよいですが、AcrobatアプリはAdobe Scanアプリと連携しているので、とても簡単に作成できます。

PDF化した名刺をAirDropでそのまま交換するという簡単な方法もありますが、今回は紙の名刺をAdobe ScanでPDFにして共有、というやり方をご紹介しましょう。

まずは、Acrobatの画面右下にある「+」をタップし、「新しいスキャン」をタップします。直接Adobe Scanアプリを開いても同じです。


▲ Acrobatの画面右下にある「+」をタップし、「新しいスキャン」をタップ

するとAdobeスキャンアプリに移動します。Adobeスキャンアプリを使ったことがない場合は、インストールを促す画面が表示されるので追加しておきましょう。また、はじめて利用する場合は、Adobeアカウントでログインする必要があります。


▲「ログイン」をタップして、いつものAdobeアカウントでログインする

撮影ボタンの上にある「書籍」「文書」「IDカード」の行をドラッグし、「名刺」を選択して「名刺モード」にしましょう。「名刺」の文字が青色になれば「名刺モード」です。写真を撮るときと同様に、画面に名刺を写し出してみてください。なんとボタンを押さずに、自動で名刺を認識してシャッターが切れるんです。こんな便利機能、使わない手はありませんよね。


▲「名刺」を選択して、名刺を写し出すと自動的に撮影してくれる

切り抜きも自動でおこなってくれますが、曲がっている場合は〇や□をドラッグして調整してください。

もし「暗く写ってしまった」という場合は、下部のボタンを右方向にドラッグして「調整」をタップした画面で明るくすることも可能です。

また、横向きになってしまった場合は、下部の「回転」ボタンで縦向きに変えられます。

できたら「PDFを保存」をタップしましょう。


▲明るさは「調整」ボタン、向きの変更は「回転」ボタンで調整可能。できたら「PDFを保存」をタップ

「アップロード中」と表示され、クラウドに保存されます。続けて、画像内の文字を読み取るOCRも適用されます。OCRを施すことで、ただの画像から文字情報を抽出し、検索可能なテキストに変換することができるのです。名前で検索して名刺を取り出せるのは便利ですからね。


▲アップロードとOCRがおこなわれる

そしてAcrobatアプリを開くと、「ホーム」画面にスキャンした名刺が追加されています。タップして名刺を確認してみましょう。相手に送るときは、メールアプリを開く必要はありません。画面右上にある「共有」ボタンをタップして、相手のメールアドレスを入力し、送信するだけです。相手がAcrobatを持っていなくても大丈夫です!


▲右上の「共有」ボタンをタップし、メールアドレスを入力して送信できる

PDFの共有ではなく、メールアプリやメッセージアプリで送りたい方もいるでしょう。その場合は、PDFを添付するだけですが、どこにPDFが保存されているかわかりづらいときがあるんですよね。実はメールアプリやメッセージアプリ上で添付するより、Acrobat上で操作した方がやりやすいんです。

画面右上にある「三点リーダー」ボタンをタップして「コピーを送信」をタップします。「共有」はAcrobatでの共有なので、「コピーを送信」を選択しましょう。


▲画面右上の「三点リーダー」ボタンをタップし、「コピーを送信」をタップ

メールアプリやLINEなど、使用したいアプリを選択するとそのアプリが開いて送信できます。


▲メールアプリやLINEアプリで送信する

名刺をPDFにすることは、紙やインクのコスト削減になりますし、紙の使用を減らすことで森林保全に貢献できるというメリットがあります。

「それなら名刺アプリでよいのでは?」という人もいるでしょう。もちろん名刺専用のアプリが便利ですが、PDFならではメリットもあります。たとえば住所や電話番号の変更、新しい職位への就任など、情報が変わった際に、PDFならその場で簡単に修正可能です。

「コスト削減」「環境にやさしい」「情報変更も簡単」──これがPDF名刺の魅力です!

◆白紙のページをメモ書き用のキャンバスに!

せっかく名刺を交換するのなら、「本日は貴重なお話をありがとうございました」や「今後ともよろしくお願いいたします」といった一言を添えて、相手に良い印象を与えてみてはいかがでしょう。特別な存在として記憶に留めてもらえるかもしれません。

ただし、相手に渡す大事な名刺なので、直接メッセージを書き込むのは避けた方が無難かも……

そういうときもPDFなら心配無用です。白紙のページを1枚追加して、そこにメッセージを記入すればOK!紙の名刺では難しいことも、デジタルなら簡単に実現できてしまうのです。

では、白紙のページはどこから追加するのでしょう?

見つかりましたか?Acrobatで名刺を開いたら、「その他のツール」の「ページを整理」をタップです。ページを追加するので、「挿入」ボタンをタップします。


▲「その他のツール」の「ページを整理」をタップ。次の画面で「挿入」ボタンをタップ

ここでは白紙のページを追加するので、「空白ページ」をタップ。次の画面で「挿入」ボタンをタップします。


▲「空白ページ」をタップし、「挿入」ボタンをタップ

名刺のページの後に、白紙のページが追加されました。確認したら左上の「完了」をタップします。


▲白紙のページが追加された

文字を入力する際は、下部の「テキスト」ボタンからも入力できますが、編集機能を使った方が広い画面で入力できます。「その他のツール」の「PDFを編集」をタップしましょう。


▲「その他のツール」をタップして、「PDFを編集」をタップ

文章を入力する際は、「テキストを追加」ボタンをタップし、文字を入れる箇所をタップします。位置を調整する際にドラッグしやすいように、ページの左上をタップするのがポイントです。追加した文字が小さい場合は、フォントサイズを変更してください。

顔写真やお店の写真を入れるのもよいでしょう。「画像を追加」ボタンをタップしたら、ページの左上をタップし、「写真から追加」をタップして写真を選択します。ドラッグで位置を整えたら「完了」をタップして完成です。


▲文章は「テキストを追加」をタップし、白紙のページの左上をタップして入力。画像は「画像を追加」をタップし、「写真から追加」をタップ

白紙のページは、名刺以外にもさまざまな使い方ができます。たとえば写真をPDFにした後、白紙のぺージを追加し、日付や感想を追加すれば、一瞬で日記帳に変わります。

また、PDFの資料に白紙のページを追加し、重要なポイントやふと思いついたアイデアを入力しておけば、後で見返すときに大助かり。そのメモが後で不要になったら、ページごとサクッと削除できるのもまさに有償版Acrobatを利用しているからこその特権です。


▲メモ帳や日記帳の代わりにもなる

今回紹介したのは、スマホ版Acrobatアプリの一部の機能ですが、電子サインの依頼やPDFの圧縮、ページのトリミングなどもスマホで簡単にできます。急ぎで文書の修正が必要になった際も、わざわざパソコンを起動せずに、スマホですぐに対応できるというメリットもあります。AcrobatアプリをPDFの閲覧だけに使うのではなく、有償版の機能をフルに活用ください。