フリーランス新法の準備はOK? Acrobatの電子サイン機能で法律遵守を確実に!

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11月1日にフリーランス新法(正式名称「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」)が施行されますが、準備は進んでいますか?

フリーランスが安心して働ける環境を整備するための法律ということで、多くの方が関心を持っていることでしょう。私、桑名もその一人です。

フリーランスに関する法律と聞くと、個人事業主のような一部の個人だけが対象だと思われがちですが、副業で業務を請け負う人や従業員を抱えていないマイクロ法人も含まれます。

それだけではありません。フリーランスに業務を委託する発注事業者もこの法律の対象となり、フリーランス自身が発注事業者になる場合もあるのです。

今回の法律は多くの人に影響を与えるため、見過ごすことはできません。

■フリーランス新法に契約書は必要?

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フリーランス新法の大きなポイントは、取引に関する項目を文面で明示することが義務付けられている点です。11月以降は、これまで行っていた口約束の取引は通用しなくなります。

メールに取引条件を明示してもよいのですが、契約書を交わした方が、双方の合意内容が明確に記録され、万が一トラブルが発生した際には法的な証拠としても役立ちます。

「それなら、電子契約サービスを申し込まなくては…..」と思う人もいるでしょう。

実は有償版Acrobatがあれば、Adobe Acrobat Signによって電子契約書の作成から押印、締結までを誰でも簡単に行うことができるのです。

私自身もAcrobatを使って業務委託契約を交わして、問題なく取引を進めた経験があります。契約自体はスムーズに進んだものの、はじめて電子契約書を作成する際には、いくつかの疑問点やつまずきがありました。ここからは、その時の経験を振り返りながら解説していきます。

■業務委託契約書に何を記載すればいい?

いざ契約書の作成となると、何をどう記述すれば良いのか分からなかったんです。書籍を読んだり、インターネットで調べたりしながら作成しましたが、かなり苦戦しました。

その点、フリーランス新法では、書面に明示すべき内容が具体的に定められているので参考になります。

一般公開されている「フリーランス・事業者間取引適正化等法リーフレット」によると、発注事業者が従業員を雇っているか否かで義務項目が異なり、たとえば「業務の内容」や「契約期間」「支払期日」「業務委託をした日」などは、従業員の有無に限らず必ず明示しなければいけません。

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▲書面などによる取引条件の明示が義務化されている

発注する側の事業者が従業員を雇っている場合は、さらに「期日における報酬支払義務」や「募集情報の的確表示義務」などの項目も含まれます。

明示すべき内容があらかじめ決められているとはいえ、契約書を一から作成するのは難しいですよね。法律の専門家に相談するか、契約書のテンプレートを提供しているWebサイトを活用するとよいでしょう。フリーランス新法の詳細については、公正取引委員会や厚生労働省のWebサイトに掲載されているので、そちらも参照してください。

■Adobe Acrobat Signを使うメリットは?

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▲Adobe Acrobat Signでの署名

はじめてAcrobatの電子サイン機能を使ったときのことを思い出してみても、メリットがたくさんあることを実感できます。

Wordで作成した契約書をPDF化し、そのまま署名欄を追加してAcrobat上から相手に送信できるのです。

また、他のサービスを介さずに、署名の進行状況をリアルタイムで把握し、最終的な文書の回収まで一元管理が可能です。手間が少なく、効率的に契約手続きを完了させることができるため、作業がスムーズに進行します。

有償版Acrobatだけで済むため、別途電子サインソリューションを契約する必要がないのが便利ですね。追加料金なしで電子サインを無制限に使用でき、郵便料金や用紙代、インク代などの諸経費も削減できます。

特に、2024年10月1日からは郵便料金が値上がりするので、紙の契約書を郵送するコストを考えると、電子サインの利用がさらに経済的な選択肢と言えるでしょう。

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▲Adobe Acrobat Signのメリット

■Adobe Acrobat Signを使う時のポイント・手順

では、電子契約書をどのように作成するのかを簡単に説明しましょう。

まずWordやGoogleドキュメントなどで契約内容を記載した文書を作成し、PDFに変換します。その契約書PDFをAcrobatで開き、「電子サイン」タブの「電子サインを依頼」をクリックします。

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▲「電子サイン」タブから「電子サインを依頼」をクリック

次に、署名者を設定します。受信者欄にメールアドレスを入力すると、タイムスタンプ入りの署名を入れられるようになります。

自分が署名する場合は、「+」をクリックして、「自分を追加」をクリックすると、Adobe IDで使用しているメールアドレスが自動で追加されるので入力の手間を省略できます。

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▲「+」をクリックして受信者を追加する(Acrobat Proの画面)

「文書を準備」をクリックして次に進むと、住所や署名の欄を作成する画面が表示されます。「フィールド」という単語が出てきますが、フィールドとは「署名」や「住所」「日付」などを入力するボックスのようなものです。2024年9月時点のAcrobatでは、左側のメニューから、各フィールドを追加することができます。契約書の必要項目に応じて、直感的な操作で追加できるのがよいですよね。

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▲入力する箇所にフィールドを追加する

住所を入力する欄は、「テキスト」フィールドを使って作成します。WordやGoogleドキュメントで契約書を作成する際、自分の住所を入力しなかった場合は、自分用の「テキスト」フィールドも追加してください。

ただし、テキストフィールドを追加した後にフィールドの設定をしないと、実際に住所を入力した際に文字が小さくなってしまうんです。

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▲テキストフィールドに住所を入力したが文字が小さい

見た目は法的効力には影響しないので、そのままでも問題ありません。気になる場合は、フィールド設定でフォントやサイズ変更してください。

また、複数行入力の設定をすると、入力時に改行できるようになります。郵便番号と住所は2行に分けると見た目が整いますし、長い住所の場合は改行によってバランスがよくなるので設定しておきましょう。

できたら「確認して送信」をクリックして、次の画面で「送信」をクリックします。メールアプリを使わずに、相手に送信されるので簡単です。

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▲「確認して送信」をクリック

そして、いよいよ署名です。相手がAcrobatの有償版ライセンスを持っていなくても大丈夫です。たとえ無償のAcrobat Readerをインストールしてなかったとしても使えます。メールで届いたリンクをクリックすれば、ブラウザー上に署名の画面が表示されるのです。

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▲送られて来たメールのリンクをクリックするとブラウザ上で署名ができる

署名方法はテキスト入力や手書き入力などを指定できます。法的効力はどのタイプの署名も同じですが、手書きの署名はその人独自の文字で署名するため、より効力があるように感じられますね。

最初はパソコンでマウスを使って書いてみたのですが、上手く書けなかったです。特に曲線の部分は難しいですね。

そのような時、スマホやタブレットの使用がおすすめです。Adobe Acrobat Signは、パソコンだけでなくモバイルでも可能で、デバイスや環境を問わず署名することができます。

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▲スマホを横向きにして手書きで署名

タブレットの場合は、専用のスタイラスペンを使いましょう。細かい部分の制御も可能なので、より美しい署名を書けます。

スマホやタブレットなら時間や場所に縛られることがないのでよいですね。効率的かつスムーズに契約を完了できるのはAdobe Acrobat Signの大きなメリットです!

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▲iPadを使って手書きで署名

最後に一つ、当時悩んだことを思い出しました。ここでは「電子サイン」を使う署名方法について紹介しましたが、「デジタル署名」という署名方法もあります。「電子サイン」と「デジタル署名」どちらを使うべきかです。

デジタル署名は、特別な認証技術によって文書の改ざんがなされていないかを検証でき、法的効力が強化される署名です。特に重要な法的文書や高額取引で使われます。一方、電子サインにも署名の日時を記録するタイムスタンプが付けられるため法的効力があります。フリーランスとクライアント間の一般的な契約なら電子サインで十分でしょう。

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▲「電子サイン」と「デジタル署名」があるが、一般的な取引なら「電子サイン」で十分

一見難しそうなAdobe Acrobat Signですが、実際に使ってみると、思っていた以上に簡単に始められることに気づきます。11月から施行されるフリーランス新法により、フリーランスとクライアント間の取引がより公正になることが期待されますが、この新法を支援する効果的なツールとしてAdobe Acrobat Signがオススメです。ぜひお試しください。