親しき仲にも契約書を!Acrobatでもっと簡単に、もっとしっかり契約を結んでみよう!
みなさん、こんにちは。ライターのヤマダユウス型です。突然ですが、契約書って言葉にどんなイメージを持っていますか?
「重要だけど堅苦しい」、「なんだか難しそう」、「読むのが面倒…」なんて、そういったイメージを持っている方も結構いるんじゃないでしょうか。ただ、今更言うまでもないことかもしれませんが、仕事をする上で契約書の存在は本当に重要!いざというときに頼りになるのは、やっぱり書面に残った情報なんですよね。
特に私のように、フリーランスと言う立場で仕事をしている人の場合、知り合いや友人の繋がりで仕事が舞い込む、なんてことも多いもの。仕事の依頼が近しい人からであればあるほど、「それでは契約書を…」といったお願いがしにくい、なんてこともありますよね。
そこで今回は、よくありがちな仕事のトラブルをご紹介しつつ、Acrobatを使って、それを回避できる契約書の簡単な作り方をご紹介!本当に想像している以上に簡単に書面を整えたり、署名を取り交わしたりできるので、契約書と言う存在がグッと身近になるかもしれません!
仕事の「契約」を結ぶ上で大事なポイントを押さえておこう!
■まずは 「報酬」 についてはっきりさせておこう!
今回の記事制作にあたって、フリーランスで働いている友人たちに話を聞いてみました。すると出てくる出てくる、みんな色んなトラブルに巻き込まれてました。中でも、特に多かったのが「報酬」に関するもの。これはフリーでデザイナーをしている友人、Yさんのケース。
Yさんの友達が飲食店をオープンするとのことで、看板のデザインをして欲しいと頼まれたときのこと。友人からの頼みごとだし、開店準備中の忙しいタイミングだからと、依頼されたときには特に報酬の話はしないままだったそう。
そして完成したデザインは無事採用され、お店もオープン。しかし待てど暮らせど、依頼者の友人からは報酬の話はなく…。痺れを切らしてそれとなく尋ねると、「え、開店祝いで無料かと思った!」と言う返事。「開店祝いかどうかは、そっちじゃなくて、こっちが決めることじゃ!!」と怒り心頭だったYさん。結局、報酬はうやむやのままになってしまったそうです…。
■「納期」 は大事。自分のためにも!
そしてこちらはまた別のケース。私のライター仲間のSさんは、原稿の出来は良いけれど、締め切りなどはちょっとルーズなタイプ。そんなSさんがあるお仕事で取材を行った際、「記事のアップは再来月の上旬くらいで〜」と口頭で約束をしていたんだそう。
再来月だったらまだまだ大丈夫…と呑気に構えていた状況が一変したのはそれから2週間後のこと。依頼人から「原稿まだですか?」と突然の催促が。「再来月の上旬でお約束してたと思うのですが、それだとまだ10日以上先ですよ」と返事をすると、「そんな約束はしていない!契約書には納期がちゃんと書いてあります!」とのこと。
生来ルーズなSさん、契約書の中身もちゃんと読んでいなかったため改めて読んでみると、そこには「制作物は取材より2週間以内に納品のこと」との文字が…。いくら口約束を交わしていても、こうなってしまってはどうしようもありません。Sさんは2晩ほど徹夜して対応したそうです。
■優しさが招く罠!?「業務範囲」 もしっかり決めよう。
最後にご紹介するのは、カメラマンのIさんのケース。Iさんはカメラの腕もさることながら、その優しい人柄にファンが多く、リピートで依頼してくれるお客様も多い人。その時もとあるお得意さん企業のカタログに使う商品写真を撮影していました。
「プロが撮ると違いますね〜」と言う担当者の言葉に気を良くしたIさん。撮影がひと段落したタイミングで、担当者の方のポートレートをサービスで撮ってあげたのだそうです。「SNSのプロフィール写真が欲しかったんです〜」と担当者さんは大喜び。しかし悲劇はここから…。
その写真の仕上がりを見た担当者の同僚さんたちが、「私も!」「僕も撮ってください!!」とIさんの前に行列し始めました。「今回は商品の撮影だけだったんだけどな…」と思いつつ、人の良いIさんは10人以上を撮影してあげたんだそう。契約書にきちんと「商品●点の撮影のみ」と業務範囲を書いておけば良かった、と思いながら…。
さてさて、こんなトラブルを避けるには、まずは「契約書」!
さて、私の身の回りで起きたトラブルをご紹介しましたが、似たようなお話を聞いたことがある方や、実際に経験されたことがある方も多いのでは?
ご紹介したように、特に業務委託契約書など仕事関連の契約書で外してはいけないポイントは、「報酬」「納期」「業務範囲」(もちろん他にもたくさんありますが、今回は最重要なものに絞ってご紹介しています)!こういったポイントを押さえつつ、実際に契約書を作ってみましょう。
ネットで調べれば、WordやPDF形式で業務委託契約書や秘密保持契約書、売買契約書など様々な書面のテンプレートが見つかります。まずはこれらをダウンロードしてみましょう!今回は業務委託契約書を例にとってみます。
例えばWordのテンプレートであれば、まずWordで文面全体を調整します。そちらをPDF化したら、細かな修正や調整はPDF上でも可能なので、書面を整えます。
ちなみに、物品や金銭の貸し借りなどで作られることが多い借用書などの場合、「借りた日付」や「返済の期日」「返済方法」などが契約の有効性を担保する上で非常に重要になります。こういった大事なポイントを外さずに作成することがとっても大切!
契約書が用意できたら、次に必要なのは相手に署名をしてもらうこと。書面をPDF化する作業を行なっているのであれば、その流れで署名欄を文面の中に作れますから、余計なワークフローを挟まずシームレスに契約書のやり取りができる点は非常に便利です!ちなみにAcrobatを使えば、個人で作成したこういった契約書であっても、法的効力をもたせることができるので安心です。
署名やコメントも、Acrobatならラクラク
さて、いよいよ用意した契約書に署名をしてもらうには、Adobe Acrobat Signを利用します。これも使い方はとっても簡単。
署名してほしい契約書のデータを開いた状態で、「電子サインを依頼」を選択。
署名が必要な人物のメールアドレスを入力します。送り先は一人でも複数でもOKです。
用意した契約書の、署名してほしい場所に入力欄を配置します。契約書の末尾に配置するのが一般的でしょう。
署名欄を配置したら、あとは送信するだけ。入力したメールアドレス宛に「署名が必要な契約書が送られてきましたよ」とお知らせが来るので、今度は受信者側の動きを見ていきましょう。
受信者側のメールアドレス宛に、Adobe Acrobat Signからメールが届くので「確認して署名」をクリック。署名はスマホからも可能なので、PCを持っていなくても問題なし。なお、署名をするにはAdobe IDが必要です。
ブラウザーやAcrobat、もしくはAcrobat Readerなど、対応するアプリで契約書が表示されます。あとは署名が必要な箇所を選択して、名前を入力するだけ。
署名が完了すれば、受信者のやることは終わりです。ね、簡単でしょ?
受信者側が署名をしたことは、すぐさま契約書を用意した発信側にもメールで連絡が来ます。署名を済ませた契約書が完成したとメールでお知らせが届いたので、早速確認してみましょう。
右下の署名欄を見てみると、しっかり署名者の名前が入っているのがわかります。署名した時間も併記されていますね。
右側のアクティビティを確認すると、この契約書が作成された時間、送信した時間、受信者がメールを閲覧した時間などがタイムスタンプとして残っています。こうしたログを辿れるのは、紙の契約書にはないメリットといえるでしょう。なお、契約書にはコメントを配置することも可能です。文面を補足するコメントなどを追加しても親切ですね。
※Adobe Acrobat Signは、無償ユーザーでも月に2回利用することが可能です。署名をする受信者側に回数制限はありません。まずは無償ユーザーとしてAdobe Acrobat Signを使ってみて、活用機会が多そうなら有償版への移行を検討してみても良いかも。また、今回の記事ではAcrobatを使って契約書を用意しましたが、ブラウザー版からでも作成可能です。
Adobe Acrobat Signで、契約書をもっと気軽に使ってみよう!
今回は業務委託の契約書を例に使いましたが、契約書にはいろいろな種類があります。最近はSNSで仕事を請け負う個人クリエイターも増えてきましたが、個人で仕事を受注する際も、テキストのやり取りで済ませるのではなく、報酬や納期、業務範囲をしっかり明確にして、書面で残す方が絶対に安心です!
契約書は物忘れの防止だったり、合意形成の証明だったりと、ポジティブな記録になるもの。Acrobatを使えば、とても気軽に契約書のやり取りができますから、ぜひカジュアルに活用してみてください!