従来の手法に捉われず思った通りの作品をつくる|ハワードフルタさんの動画広告制作

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演出、撮影、編集、グレーディングまで、ワンストップで対応できる映像作家として活躍するハワードフルタさん。従来の手法に捉われない自由な発想と旺盛な好奇心が生み出すダイナミックな映像は、国内外のクライアントから高い評価を得ています。「好きだからつくる」というハワードさんに、Adobe Premiere Proを用いた映像制作について語っていただきました。

普段のお仕事について教えていただけますか?

動画広告の監督をしています。基本的に演出、撮影、編集、グレーディングを一貫してやるスタイルです。時期や作品によってはカメラマンを呼んだり、エディター、カラリストに依頼しますが、一貫して全てやることによって自分の思うように作品づくりができることに魅力を感じています。

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撮影も自ら行うことで思い通りの作品制作が可能に

どのような動画を制作することが多いですか?

最近依頼される仕事の半分くらいは、車の広告になってきました。その他にもプロダクトの広告やインタビュー映像もあります。コロナ前までは観光系の仕事もたくさんしてました。ほとんどの仕事が得意とするラン&ガン(*バスケットボールの速攻)向きな撮影の広告です。そうしたカメラワークなどを求められることや、「普段と違うものを作りたい!」という意志があってお願いしてくださる場合など、幅広くお仕事を受けるようにしています。

具体的にどのようなクライアントさんとお仕事することが多いですか?

グローバルクライアント、国内企業、自動車メーカーなど様々です。なんでもやってます(笑)

ノートパソコンで作業をしている人 自動的に生成された説明

自動車メーカーのCMをPremiere Proで編集

動画の制作経験はどのくらいですか?

大学時代に趣味でスタートしてから9年くらいです。本数はわからないですが、7~8年は映像を仕事としてやってます。

動画を仕事にしようと思ったきっかけはなんですか?

大学在籍時に就活しなかったんです(笑)。ずっと動画を作り続けてお仕事もいただけていたので、就活しないでこのままでいいかという感じでした。

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1995年生まれのハワードさんはシンガポール出身

年間でどのくらい、撮影や動画を制作されますか?

例えば、2024年は監督として月に平均2本以上は広告の仕事を制作しています。自分の会社での制作案件もあるので、ありがたいことに忙しくさせていただいています。

動画制作はどうやって学んだのでしょうか?

撮影も編集も完全に自己流です。誰かの元で学んだり学校にいたこともないので、キャリアの最初の頃は「え?」と思われることも多かったです(笑)。チュートリアルも見ないので、参考にすれば5分で理解できるところを1時間とかずっと試行錯誤することもあります。他の方の完成された作品を見ることで影響を受け、自分でもやってみようという感じで学んできました。

Premiere Proを使い始めたきっかけは何だったのでしょうか?

最初はパソコン付属の映像編集アプリを使っていましたが、プロと言ったらPremiere Proでしょ!という感じで移行しました。

初めてPremiere Proを使ったときの印象はいかがでしたか?

車で言ったらオートマの車からマニュアルの車にいきなり乗り換えた感じでした(笑)。それまでのアプリは自動で色々やってくれていたのに、これは全て自分の支配下にあるのか!と思ったことが今でも印象に残っています。最初は戸惑いましたが、一日中触っていたらすぐに慣れましたね。それまでのアプリではいじれないところを細かく調整できたのが面白かったです。

編集でよく使っているお気に入りの機能や便利だと思う機能はありますか?

ワープスタビライザーを使うことが多いです。被写体が車であったりカメラワークをつけることが多いスタイルなので、撮影時に注意してもどうしてもブレは出てしまいます。そうした素材を後から補正できるこの機能は非常に役に立っています。今はAI機能が気になりますね。まだ仕事では使っていないですが、今後必須になってくるのかなと思っています。

コンピューターのスクリーン 自動的に生成された説明

アクティブな撮影素材にはワープスタビライザーが必須

Premiere Proの導入により、動画制作作業上での作業効率やクオリティなどに変化はありましたか?

全てをコントロールできることにより、痒いところに手が届くようになりました。それが演出の幅や編集テクニックの上達につながったと思います。

ほかによく使うアドビ製品はありますか?

Adobe Lightroomをよく使います。家族や車の写真などをプライベートで加工することが多いです。マスクを自動で生成できるようになったり、AIの凄さを感じてます。

動画を編集する上で、気をつけていることはありますか?

ひとつ作品を作る過程で、集中して本気で考えながら編集する時間と、ゆるく気が向いたら編集する時間を設けるようにしています。集中しすぎると全てがよく見えてしまう時があるんです、熱が入ってしまって良し悪しを見失うというか。翌日に観ると「なんだこれダサい!」ってなったり(笑)。なので、あえて一回仮眠してフラットな状態で編集する時間を設けるなどして、ブラッシュアップをします。

動画編集を始める方々に向けて、Premiere Proのどんなところがおすすめですか?


機能が多い分できることは無限なので、最初は難しく感じるかもしれません。でも車の運転と同じです。最初はよくわからなくても、触っていたらいつか自分の右腕のように操っていると思います。

特に仕事にしていきたい方は、Premiere Proを触って慣れておいた方がいいと思います。映像業界のスタンダードなので、Premiere Proを使っている前提で話が進むことがあります。プロと同じものを使えば、言い訳もできないですしね(笑)。

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Premiere Proは映像業界のスタンダードなので触っておくべき

動画編集のインスピレーションはどこから得ていますか?

特に日常的に映像や映画を進んで観ているわけではないです。「観たい!」と思える映画があったら観るくらいで、普段はYouTubeで趣味の動画ばかりです。他の方が作った映像から手法や演出のインスピレーションを得ても、それだけでは自分のものにならないと思っています。映像そのものより普段の暮らしや人生観が作品に反映されると思っているので、日々の生き方や日常に転がっているストーリーに影響を受けます。

今後の展望や挑戦したいことを聞かせてください

特にありません、昔から目標や展望は持たないというか興味がないです。今やれること、やらせていただけることを全力で頑張って、あとは神のみぞ知るという感じです。強いて言えば車が趣味で大好きなので、今は車の映像を撮り続けたいと思っています。

最後に、これから動画制作を始めようとしている方々にアドバイスをお願いします

アドバイスできる立場でもないのですが、映像を好きになれば上手くなりたい欲、向上心というのは意識しなくても湧いてきて、勝手に頑張るようになります。好きを超えられるものってないですからね。映像制作と言ってもいろいろなジャンルがあるので、ぜひ自分が心から楽しめて向上心が勝手に湧いてくるものを見つけほしいなと思います。

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「自分が心から楽しめるものを見つけてください」