今から始める Adobe Firefly 第 6 回:冬の和らぎを感じられるイラストを生成しよう
立春も過ぎ、まだまだ寒いとはいえ、晴れた日には日差しの強まりを肌に感じる季節になりました。そこで、今回は Adobe Firefly を使って、「冬の和らぎを感じられるイラスト」をテーマに画像を生成したいと思います。
準備は、ブラウザで Firefly Web 版を開くだけです。早速、プロンプト入力欄に「梅の花とウグイス」と入力して、生成ボタンをクリックしようと思ったのですが、実際に梅の木で見かける鳥はメジロとのことなので、「梅の花とメジロ」と入力して生成します
縦横比は「正方形」、クイックモードは「OFF」に設定します。
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何がどう解釈されたかは不明ですが、メジロは生成されず、鹿が生成されました。仕方ないので、テキストでメジロの見た目を描写することにします。「梅の花が咲く枝に止まっている黄緑色の体と白い目の縁が特徴の小鳥」と入力して、早速生成してみます。
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無事にかわいいメジロが生成されました!右の画像はくりっとした目が印象的です。
日本の春の訪れであることを感じられるように、プロンプトに「日本画」を追加します。「梅の花が咲く枝に止まっている黄緑色の体と白い目の縁が特徴の小鳥、日本画」で生成したのが、下 ↓ の画像です。
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なかなか渋い感じになりました。少しくすんだ紙、細い筆で描かれた線、対象物だけに塗られている色など、日本画らしさが随所に感じられます。左は、梅の蕾の朱色が良いアクセントになっています。
これをベースにすることにして、いくつか効果を試していきましょう。まずは、「マテリアル」カテゴリの「木炭画」の効果を追加して生成します。
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ちょっと渋くなりすぎたかもしれません。ごく一部のみ彩色されていて全体的に暗いため、冬のやわらぎは感じづらいようです。
少し鮮やかさを加えてみましょう。「マテリアル」カテゴリの「木炭画」は選択したまま、「効果」カテゴリの「虹色」を追加で選択し、生成します。
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素朴な彩色が施され、明るい印象に変化しました。右側は、くちばしのピンク色がモダンです。
「木炭画」をもう少し追及しても良いのですが、次は「インク」を試してみます。「テクニック」カテゴリの「インク」だけ選択した状態で生成したのが下の画像です。
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やや色鮮やかで、背景は白くなりました。梅の枝が筆で表現されているように見え、筆のタッチ、勢い、太さなどを変化させて描かれている感じが興味深いところです。左は蕾のピンク色の明るさ、右は和のテイストが特徴的です。
「インク」の次は、「テクニック」カテゴリの「銀板写真」だけ指定して、生成してみます。
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期待通り、古ぼけた写真のような経年劣化を感じさせる表現になりました。落ち着いた印象です。緻密な画のタッチも目を引きます。右は、縁に意匠が加えられています。
少し春の鮮やかさを加えたいので、「銀板写真」に追加で、「流行」カテゴリの「フォービズム」も指定します。
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背景の薄茶色を継承しつつも、より鮮やかな彩色です。左は、枝の色が印象的な青になりました。右は、縁が金箔なのが面白く、おめでたさと、オリジナリティのある画風を感じさせてくれます。
最後に、「テクニック」カテゴリの「スケッチ」を試します。
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名前の通りに手書き風の絵になりました。彩色はひかえめです。ただ、日本画っぽさはあまりない感じです。
そこで、「効果」カテゴリの「色褪せた画像」を「スケッチ」に追加します。
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印象ががらりと変化しました。彩度が低く、古びた日本画の雰囲気があります。上の「銀板写真」と似たテイストです。
今回の一枚は、下 ↓ の画像にしようと思います。筆使いや金箔の縁などに日本画らしさがあり、梅の花の表現も悪くありません。「春近し」を連想する画像としては、それなりの出来ではないでしょうか。
<番外編 1 >
今回は、クイックモードを OFF にして画像を生成しました。クイックモード ON だと、油絵っぽい画像が生成され、日本画らしくならなかったためです。
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せっかくなので、クイックモード OFF でも、日本画らしさを追求してみます。少し落ち着かせたいので、「テーマ」カテゴリの「フラットデザイン」を指定します。
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縁の線がなく、平坦な塗りです。左側は面白い背景です。どちらもポップで、彩色が日本画にしてはやや鮮やかすぎるかもしれません。
もう少しすっきりさせるため、「フラットデザイン」に加えて、「流行」カテゴリの「ミニマリズム」も指定します。
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落ち着いた色合いになりました。要素もシンプルになりました。左は特にまとまりのある構図です。
効果をリセットして、「テクニック」カテゴリの「線画」だけ指定した状態にします。
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線画だけあってシンプルなので、他の効果と組み合わせやすそうです。そこで、「テーマ」カテゴリの「トロンブルイユ」を追加します。
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線が少し強調されすぎな感はありつつも、背景の色や質感は日本画らしい印象になりました。
<番外編 2 >
おまけです。いつものように、スタイル参照を適用して画像生成してみます。クイックモードは OFF です。
参照画像:「水彩画」の 10 番目(watercolor 10)
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墨絵のようです。雑に描いた感じが飄々としています。
参照画像:「色と照明」の 6 番目(color and lighting 6)
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静寂さを感じる独特の雰囲気があります。こういう日本画もあるかもしれません。
参照画像:「幾何学的」の 11 番目(geometric 11)
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茶褐色の同系色でまとめられ、幻想的な絵になりました。
※設定:上記全て、モデル= Firefly Image 3、縦横比=正方形、コンテンツの種類=自動、合成=なし、スタイル【視覚的な適用量】=中、スタイル【強度】=中、効果【カラーとトーン】=なし、効果【ライト】=なし、効果【カメラアングル】=なし