Adobe MAX Japan 2025で新機能を体験!Acrobat AIアシスタントとは?
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こんにちは!桑名です。2月13日、Adobe MAX Japan 2025が開催され、全国から多くのクリエーターが集結して盛り上がりました。
最近のアドビアプリの進化がすごいので、迷わず参加した人も多かったはず。セッションでは、各製品の新機能や効率的な活用法が紹介され、一日で多くの有益情報をインプットできるという満足度の高いイベントでした。
Acrobatブースの宝探しゲームに挑戦!
会場にはアドビ製品をはじめ、さまざまな企業のブースが立ち並び、最先端の技術が展示されていました。まさにその名の通り「MAX」にふさわしいスケール感のイベントです。
「あれも見たい、これも見たい」と会場内を歩き回っていると、Acrobatのブースを見つけました。そこには「オフィス宝探し」と書かれた看板が!どうやら謎解きゲームのようです。興味を引かれ、すぐに挑戦してみました。
ゲームの設定は、オフィスのデスク。そこには紙の会社資料と、その資料が保存されているパソコンがあります。
ミッションは、資料のヒントをもとに4つのカード番号を探し出してロッカーを開けること。
しかし、膨大な紙の資料からヒントを探すのは一苦労です。そこで「Acrobat AIアシスタントを使うと便利です」と教えてもらい、使ってみました。
なるほど!Acrobat AIアシスタントを使用して、欲しい情報をチャット形式で聞いけばいいんですね。紙の資料をめくって探さなくても、すぐにヒントを見つけることができました。
ゲームの最後には、クリアまでのタイムに応じてランクが発表され、最後は記念撮影。そして景品までゲットできるという嬉しいサプライズ付き。Acrobatブースならではの、楽しく学べる体験型ゲームでした。
Acrobat AIアシスタントを活用すれば、情報検索のスピードが簡単になることを実感できました。ネット検索のように「あれでもない、これでもない…」と探し回る手間がなく、欲しい情報に一発でアクセスできるのですね。実際のオフィスでもAcrobat AIアシスタントを活用すれば業務効率が一段と上がりそうです。
Acrobat AIアシスタントとは?
謎解きゲームの後、事前に申し込んでいたAcrobatのセッション「最新機能で業務効率を最大化」(スピーカー:アドビの立川太郎様)に参加しました。「最新機能ってなんだろう?」と思ったのですが、ちょうどイベントの前日にAcrobat AIアシスタント日本語版がリリースされたばかりで、まさにタイムリーな話題でした。
ここからは、その内容をもとにAcrobat AIアシスタントの魅力を紹介します。
まず、新しくリリースされたAcrobat AIアシスタントの概要について説明がありました。ビジネスパーソンや学生にとって非常に便利なツールで、膨大な文書からワンクリックで要約を作成し、重要なポイントを迅速に把握することができます。
また、知りたいことを質問すれば、ピンポイントで答えてくれるのも便利です。「このデータの根拠は?」「このグラフから何が読み取れる?」などを質問して、時間をかけずにまとめられるので、業務や学習の効率が大幅に向上します。
▲Acrobat上で使えるAcrobat AIアシスタント
一般的な生成AIとの違いは?
他の生成AIとの違いについての説明もありました。一般的な生成AIは、ネットの情報やユーザーのデータをもとに回答を生成するため、「その情報は本当に正しいのか」「どこから引用したのか」と確認が必要になります。その確認作業には意外と時間がかかり、本来AIを活用して効率化を図るはずが、逆に手間が増えてしまいます。それでは本末転倒です。
一方、Acrobat AIアシスタントは、ユーザーがアップロードしたデータを情報源とすることで、出典や引用元が明確になるため、信頼性が高くなります。たとえば、自社の資料や議事録、信頼性の高い研究論文などをアップロードし、そのデータだけを対象に情報を整理・要約してくれます。
▲アップロードしたファイルだけを情報源とする
Acrobat AIアシスタントの特徴
Acrobat AIアシスタントにはいくつかの特徴がありますが、特に注目すべきは次の3点です。
- 安全性
- ユーザーのデータはAIのトレーニングに使用されないため、安心して利用できます。
- 信頼性
- 情報源が明確なため、信頼できる情報を得ることができます。
- 操作性
- Acrobat上で利用できるため、使い慣れた画面で直感的に操作できます。
1と2は、大きなメリットです。2024年にアドビが実施した調査によると、社内資料をデジタル管理しているデスクワーカー400名のうち、約3割が「情報漏洩」や「ハルシネーション(AIが事実に基づかない情報をもっともらしく生成する現象)」に不安を抱えていることがわかります。そのような不安が解消されるのが「Acrobat AIアシスタント」です。ユーザーのデータをAIの開発目的に使用しないため、これまでAIの利用をためらっていた人でも安心して活用できるようになります。
また、情報の出典が不明瞭な場合は著作権違反のリスクが心配ですが、Acrobat AIアシスタントなら自身が選んだデータを情報源とするため安心して利用できます。
Acrobatに追加された2つのボタンの使い方
Acrobat の画面に新たに追加されたボタンは2つです。画面右上に、文書を要約する「生成要約」ボタンとチャット形式で質問できる「AIアシスタント」のボタンがあります。
「生成要約」は、アップロードしたデータを要約してくれる機能です。Acrobatを使うのでPDFファイルしか使えないと思いがちですが、WordやPowerPointのファイルにも対応しています。また、最大10個のファイルを分析対象として同時にアップロードできるため、複数のファイルを情報源として活用できます。
一方、「AIアシスタント」は、投げかけた質問に対して回答してくれる機能です。エビデンスが記載されている箇所を探し出してくれたり、分析結果をもとに提案してくれたりします。
▲「AIアシスタント」ボタンをクリックすると質問できる
「その回答がどこに書いてあるのか?」という疑問も、簡単に解決できます。回答の末尾にある数字をクリックするだけで、該当箇所にジャンプし、膨大なデータの中から簡単に見つけられる仕組みになっています。
▲数字をクリックすると引用元が表示される
Acrobat AIアシスタントの活用例
具体的な活用例も教えていただきました。たとえば契約書が更新されたとき、「どこが変わったの?」と細かくチェックするのは意外と大変です。そのようなときに、古い契約書と新しい契約書をアップロードしてAcrobat AIアシスタントに聞けば、契約期間や契約料などの相違点をピックアップして教えてくれます。
もちろんAcrobatの比較機能を使って差分を確認することも可能ですが、Acrobat AIアシスタントなら変更点を箇条書きで整理してくれるので、自分でまとめる手間を省けて圧倒的にラクになります。
▲2つの契約書をアップロードして比較。箇条書きでまとめてくれる
20分のセッションでしたが、概要から活用までを把握できました。「AIを活用した新機能」と聞くと、難しそうな印象を持つかもしれませんが、誰でも直感的に使えるように設計されています。何を質問すればよいかわからない場合は、質問例から選ぶことも可能です。実際に試してみると、その便利さに驚くこと間違いなしです!
Acrobat AIアシスタントは、Acrobat Readerまたは有償版のAcrobatにて、月額680円からの追加サブスクリプションで利用可能です。膨大な資料や論文を扱う人にとっては、作業効率が向上することは言うまでもありません。さらに、スマホやタブレット、ブラウザー上でも使えるので、場所を選ばず活用できるのも便利な点です。仕事や勉強をもっと効率化したい方は、ぜひ試してみてください。