JIDAにて生成AIセミナー開催。Adobe Fireflyの活用でデザインの可能性を広げよう
2025年3月8日(土)、公益社団法人日本インダストリアルデザイン協会(以下、JIDA)にて、「画像生成AIを駆使し、デザインの可能性を広げよう!」と題して、デザイン製品の最新機能を中心とした、生成AIセミナーを実施したのでご紹介します。
セミナーはリアルとオンラインの併催で、約70名が参加
JIDAは、日本のインダストリアルデザインの発展を目的とした団体です。デザイナーや企業が協力し、デザインの研究・教育・普及活動を行い、産業や社会の発展に貢献しています。
本セミナーには、さまざまな企業からリアル参加とオンライン参加含めて約70名の方にご参加いただき、Adobe Fireflyの技術に高い関心が寄せられました。
クリエイティブの可能性を広げる「Adobe Firefly」
2024年10月14日~16日、米国フロリダ州・マイアミで「Adobe MAX 2024」が開催され、Creative Cloud全体で100以上の画期的なイノベーションを発表しました。中でも注目されたのは、「Adobe Firefly」技術が搭載されたさまざまな生成AI機能です。2025年2月には日本で「Adobe MAX Japan 2025」を開催し、さらなるアップデートを発表しました。
本セミナーのテーマであるAdobe Fireflyですが、まずはその“安全性”と“信頼性”、そして“クリエイターの味方である”ことについてご紹介しました。参加者のほとんどがCreative Cloudを使っていただいており、「すでにAdobe Fireflyを使っている人はいますか?」と質問すると、約半数の方が挙手しました。
「すでにAdobe Fireflyを使っている」と、約半数の方が挙手
アドビは、このAIの時代にデジタルコンテンツにさらなる透明性と信頼をもたらすため、証明と電子透かしのソリューションの推進に取り組んでおり、私たちは、コンテンツ認証イニシアチブ、略して「CAI(Content Authenticity Initiative)」と呼ばれる世界的な連合を結成し、AP通信、New York Times、Wall Street Journal、Microsoft、NVIDIA、Nikon、Leica、Universal Music Group、Stability AIなど、業界の枠を超えた1500以上のメンバーがコンテンツクレデンシャルに賛同しています。
アドビでは、生成AIツールであるAdobe Fireflyの最初のモデルを、Adobe Stockコレクションのライセンス画像、オープンライセンスコンテンツ、および著作権が失効したパブリックドメインコンテンツのみでトレーニングしています。自社のモデルだけでなく、AIのエコシステム全体でクリエイターが作品を保護できるよう支援しています。
アドビが提供する「ジェネレーティブAI」を、安心して日々のクリエイティブワークにご活用ください。
Adobe Fireflyの生成AIで作る
https://www.adobe.com/jp/products/firefly.html
コンテンツ認証イニシアチブ(CAI:Content Authenticity Initiative)
https://contentauthenticity.org/
より高度に進化したPhotoshop、Illustratorの生成AI機能と最新アップデートを紹介
最新のアップデートで大幅に機能強化したPhotoshop
クオリティと精度が向上した「画像を生成」機能
Adobe Fireflyのリリース以来、Adobe Photoshopですでに70億枚以上の画像が生成されています。
Photoshopの最新バージョンでは、画期的なAdobe Firefly Image 3 Foundation モデルの搭載により、さらなる機能強化が行われました。
デモンストレーションでは、クオリティと精度が向上した「画像を生成」、ディテールの再現性が大幅に向上した「生成塗りつぶし」や「生成拡張」、そして最新アップデートで追加された削除ツール「不要な物を検出」をご紹介しました。
「不要な物を検出」は、写真の背景に映り込んだ観光客や、風景写真の邪魔になる電線などを自動的に検知し、不要な要素を削除するとともに、背景を自然に補完する機能です。すでに多くのユーザーに活用されていますが、今回のアップデートにより、さらに精度が向上しました。
短時間で高品質なデザインを生み出す「生成ベクター(ベータ版)」
Illustratorでは、「生成ベクター(ベータ版)」や「生成塗りつぶし(シェイプ)」機能をご紹介しました。Adobe Fireflyの生成AIによるクリエイティブ補助機能が強化され、プロンプトを入力するだけで短時間で高品質なデザインを生成できるようになりました。
また、「モックアップ」機能は、1枚の写真の中に異なる角度で配置されたプロダクトにも、正確にアートワークを適用できることをご紹介しました。日常業務で頻繁に行う作業を、これらのツールが強力にサポートします。
さらに、強化された機能として「画像トレース」をご紹介しました。ラスター画像をこれまで以上に正確にベクター変換できるようになり、出力されるベクターのアンカーポイントの数が減少し、レイヤーパネルでパスをグループ化するオプションや、透明な背景をトレースしないオプションも追加され、編集の柔軟性が向上しました。
異なる角度で配置されたプロダクトにも、正確にアートワークを適用できる「モックアップ」機能
セミナー内容を熱心にメモに取る参加者の姿が多く見られた
さまざまなデザイン製品の最新アップデートを紹介
Illustrator(ver.29)には、新しいテキストエンジンが搭載されている
また、重要なアップデート情報として、Illustratorの文字組み機能更新をご紹介しました。
Illustratorのテキストエンジンは、前回のアップデートから20年以上が経過しており、その長い過程の中ではアプリケーションやそのバージョンの違いによって、テキストエンジンの挙動には差異が発生していました。そうした互換性の問題を解消し、また、これまでユーザーのみなさまから寄せられたご意見、ご要望を反映した改善が行なわれています。新しいテキストエンジンが実装されることで、Illustratorの文字組み品質はより高いものになり、Adobe Expressのようなアプリケーションでも、シンプルなUIでプロクオリティの文字組みが可能になります。
2024年10月にリリースされたAdobe Illustrator(ver.29)には、この新しいテキストエンジンが搭載されています。このエンジンを快適にお使いいただくには以前のバージョンのファイルを開くときの注意点もあります。当日セミナーにご参加いただいた方も、是非以下のブログの内容をチェックしていただき、新しいテキストエンジンを活用ください。
保存版|Illustrator 2025 登場!文字組みの改善点と新機能、過去データの取り扱いを総チェック!
https://blog.adobe.com/jp/publish/2024/11/01/cc-design-illustrator-text-update-2025
Webブラウザ上で動作する3Dデザインツール「Project Neo(ベータ版)」
その他にも、Webブラウザ上で動作する3Dデザインツール「Project Neo(ベータ版)」や、テンプレートを使って誰でもかんたんに魅力的なSNS用の画像や動画、チラシなどを作成できる「Adobe Express」を、デモンストレーションを交えてご紹介しました。
簡単に3Dデザインを作成できるProject Neoのパブリックベータ版を本日から提供開始
https://blog.adobe.com/jp/publish/2025/02/13/cc-easily-create-3d-designs-with-project-neo-now-public-beta
Adobe Express についてはこちら
https://www.adobe.com/jp/express/
Adobe Firefly技術と最新機能を活用し、クリエイティブの可能性を広げよう
本セミナーを主催したJIDA 理事 松本有 氏と、アドビ デザイン製品担当 岩本崇
セミナー終了後のアンケートでは、「安心して生成AIを使えるようになりました。」「AIの進化に非常に驚きました。プロ向きアプリとしてアドビさんは安心感があります。」「自分のデザイナーとしての仕事とAIの関わり方を考える良い機会になりました。」など、多くの感想をいただきました。
AI技術は今後ますます進化していきます。アドビが提供するAdobe Fireflyは、みなさんの創造性を引き出し、クリエイティブをサポートするパートナーであり、副操縦士です。最終的に作品を形にするのは、みなさん自身です。是非、Adobe Fireflyの技術と最新機能を活用し、クリエイティブの可能性を広げてください。
セミナーにリアル参加いただいたみなさん
Adobe Fireflyは、単なる作業の効率化ツールにとどまらず、新たなデザインアプローチを生み出す可能性を秘めています。アドビは、これからもデザイナーのみなさんの創造性を支援し、最先端のテクノロジーを活用したデザイン環境の提供に努めてまいります。
これからのアドビ製品の進化にご期待ください!