画像生成 AI を始めよう!第 12 回:サクランボを買いに行きたくなる写真を Adobe Firefly で生成する

店頭でサクランボを見かける時期になりました。やや手を出しにくい高級フルーツですが、つい買いに行きたくなる美味しそうなサクランボの画像を、生成 AI は生成してくれるでしょうか?今回は「サクランボを買いに行きたくなる写真」をテーマに、Adobe Firefly で画像を生成したいと思います。

準備は、ブラウザで Firefly web 版を開くだけです。プロンプトに「おいしそうなサクランボが皿に乗って並べられている写真」と入力して生成してみます。設定はすべてデフォルトのままです。

カントリーテイストで、ウッディな背景の画像が生成されました。全体的に明るい演出です。拡大すると、サクランボの質感がリアルで、たくさん食べたくなってきます。

でも、これだとサクランボ狩りに行きたくなる写真になってしまいそうなので、小皿に少しずつサクランボが置かれた画像を生成してみます。サクランボが映えるように、背景は白、皿はガラス製を指定します。

新しいプロンプトは、「白い背景に透明なガラス皿が均一に配置され、それぞれの皿の上にサクランボの小さな房が置かれている。リアルな質感と自然な影を再現。」です。

左は、ガラスの小皿の置き方が若干均一ではないものの、全体的に明るくて、サクランボにフォーカスがあたっています。右は、葉っぱが付いてファンシーな印象です。ちょっと影が深くなりました。

ややつくりものっぽい見た目になったので、カメラアングルを指定して、サクランボに寄ってみます。下は、カメラアングルに「マクロ」を指定して生成した画像です。

狙い通り、リアルな感じになりましたが、画面が暗い点は気になります。

そこで、ライトも追加指定します。下の画像は、ライトに「バックライト」を指定して、生成した画像です。

ドラマチックな印象の写真になりました。バックライトだけあって、サクランボの正面が影になってしまうのは仕方ないとしても、相変わらず暗めの画像です。

サクランボを引き立ててくれそうなライトを指定してみましょう。次は、ライトを「スタジオ照明」に変えてみます。

一気に明るくなりました!左はやわらかい色の光で、赤いサクランボが美味しそうです。右は濃い色のサクランボになりましたが、雰囲気のある佇まいです。サクランボの表面はテカテカとしていて、映り込みまで丁寧に生成されています。

一旦、ライトは「なし」に戻して、対象に寄ってくれそうなもう一つのカメラアングル「クローズアップ」も試してみます。

あまりクローズアップという感じではない生成結果になりました。左右の画像どちらも落ち着いた雰囲気です。右は、ガラスの外に一つこぼれてしまったのが残念ですが、ガラスの小皿に可愛い意匠が付いています。

上の画像を見る限り、「クローズアップ」は「マクロ」ほど暗い画像にはならないようなので、ライトには印象を変化させてくれるものを選ぶことにします。まず、「多重露光」です。

「多重露光」を選択すると、全体的に明るくなって、対象がクリアになる傾向があるようです。右の画像は、青みがかって、幻想的な雰囲気です。小皿の並びも、サクランボの配置も綺麗です。

次は、ライトを「長時間露光」に変えてみましょう。

演出感のある画像が生成されました。左は、パフェ容器のようなグラスにサクランボが小盛りになって入っている面白い構図です。一粒だけ落ちているのも演出に感じられます。右は、サクランボが迫ってくるような、ちょっとホラー感のある一枚です。

上から見た構図が良さそうだったので、カメラアングルを「俯瞰」に変えてみます。ライトは「なし」に戻します。

また暗めの画像になってしまいました。影の深い画像です。ガラス皿の外側にもサクランボが配置されています。

ライトに、先ほどいい感じに明るくなった「多重露光」を指定してみましょう。

全体的に、青い色合いの仕上がりになりました。左の画像は、サクランボの並びに軽い規律を感じられます。

やはり暗いままなので、先ほど明るい画像が生成されたもう一つのライトである「スタジオ照明」を指定してみます。

明るくて見やすくなりました。ライトの当たり方が綺麗で、影が深すぎません。小皿の並び方はリズミカルで、サクランボも不自然ではありません。素直に美味しそうです。

視点が俯瞰になりそうな別のカメラアングルとして、「ノーリング」も試してみましょう。ライトは「なし」に戻します。

お皿の数が多めになりました。皿が規則正しく並んでいて、特に右はサクランボも 2 つずつのきれいな配置です。「ノーリング」 はデザイン性が高くなるようで、背景色は、白というよりオレンジがかった太陽光のような色合いになりました。

「ノーリング」に、ライトを組み合わせるとどうなるでしょうか?まず、「多重露光」を指定して生成してみます。

明るめの画になりました。この組み合わせだと、色合いが青くなることはないようです。右は、ちょっとすっぱそうな真っ赤なサクランボが目に鮮やかです。

続けて、「ノーリング」に、ライト「長時間露光」の組み合わせも試してみましょう。

暗めの画像と明るめの画像が生成されました。どちらも、皿の並びだけでなくサクランボの置き方まで規則性が感じられます。右は、ユスラウメのような少し小ぶりなサクランボになりました。

今回の一枚はこれ ↓ にします。なにより、ライティングが明るくて、画像がすっきりしていて綺麗です。生成された画像の中では、一番サクランボが美味しそうに見えます。緑の葉も、サクランボの赤との対比でよいアクセントになっています。

<番外編 >

最後に「スタイル参照」を使用していくつか生成します。プロンプトは「白い背景に透明なガラス皿が均一に配置され、それぞれの皿の上にサクランボの小さな房が置かれている。リアルな質感と自然な影を再現。」をそのまま使用します。参照画像は、ギャラリーから選んでいます。スタイル参照以外の効果は、デフォルトの設定です。

参照画像:「Photo studio」カテゴリー

ギャラリーから選んだ参照画像

特殊印刷を施したようなピンク色のサクランボが並んだイラストです。ビビッドな色遣いが印象に残ります。

参照画像:「Geometric」カテゴリー

ギャラリーから選んだ参照画像

参照画像の柄と、小皿のレイアウトがマッチした生成結果になりました。規則正しく並ぶ、かわいいサクランボのイラストです。

参照画像:「Graphic」カテゴリー

ギャラリーから選んだ参照画像

ガッシュで描いたようなイラストになりました。サクランボらしい形です。サクランボの赤い色と緑の小皿の色の対比も綺麗です。

※設定:上記全て、モデル= Image4、縦横比= 4:3、コンテンツの種類=自動、構成=なし、スタイル【視覚的な適用量】=中、スタイル【強度】=中、スタイル【参照】=なし、効果【カラーとトーン】=なし