やってみよう Adobe Firefly!第 1 回:Photoshop の生成 AI 機能で商品画像の背景を演出する
まだ Adobe Firefly を実戦で試したことのない人が、具体的な制作プロセスを通じて Firefly の生成機能の便利さを体験できるオンライン番組「やってみよう Adobe Firefly!」。その第 1 回が、5 月 20 日に配信されました。
今回の内容は、Adobe Photoshop の「生成塗りつぶし」を活用して商品画像の背景を演出する手順と、その基礎となる「生成塗りつぶし」機能の基本的な使い方の紹介です。興味のある方のためにアーカイブ動画が公開されています。都合が合わなくて見逃した方、もう一度内容を確認したい方はぜひご覧ください。
番組内で教材として使用しているサンプルファイルと学び方が書かれたステップガイドは、ワークショップキットとして公開されています。ダウンロードして、自習、復習、個人的な勉強会などに活用してください。ステップガイドには、番組内で紹介されなかったヒントや注意点も書かれています。ダウンロードリンクはこちら(ZIP: 258MB)です。
動画では、視聴者を代表して生徒役が登場し、Photshop と Firefly を使って課題を進めます。ワークショップキットはダウンロードしたけれどもひとりで学習するのは不安という人は、上の動画を見ながら学習するのがおすすめです。
ワークショップの内容
ワークショップキットは、全部で 5 つのステップから構成されています。基礎情報の紹介から始まり、背景や要素の生成と削除、デザインへの活用法と続き、最後には構成参照を使ったテクニックを学ぶことができます。
1. Photoshop の生成塗りつぶしとは
Photoshop の「生成塗りつぶし」は、作成した選択範囲に対して、新たな要素を追加したり、不要な要素を削除したりできる機能です。このステップでは、生成塗りつぶし機能の基礎を学びます。(動画: 12 分 40 秒から)
ステップガイド P2 より抜粋
2. 商品画像の背景を生成する
「背景を削除」は、画像から背景を自動選択して削除してくれる機能です。「背景を生成」は、プロンプトに応じて削除した領域に新しい背景を生成してくれます。このステップでは、商品画像にイメージした背景を生成する方法を学びます。(動画: 17 分 35 秒から)
ステップガイド P6 より抜粋
3. 背景に要素を追加・削除する
画像の一部領域を選択して「生成塗りつぶし」を使用すると、さらに要素を追加したり削除したりできます。このステップでは、生成した背景に要素を追加・削除する手順を学びます。(動画: 24 分 15 秒から)
ステップガイド P8 より抜粋
4. 画像をデザインに活用する
「生成拡張」を使用すると、生成した背景を自然に広げることができます。このステップでは、生成した背景の比率を変えて、デザインに活用する方法を学びます。(動画: 31 分 16 秒から)
ステップガイド P10 より抜粋
5. 構図を指定して背景を生成する
「構成参照」は、生成する背景の構図を指定できる機能です。このステップでは、ラフ画像を作成して、その構図の通りに背景を生成する方法を学びます。(動画: 39 分 48 秒から)
ステップガイド P15 より抜粋
参加者からの質問への回答
「やってみよう Adobe Firefly!」のライブページには Q&A パネルがあり、参加者はその場で聞きたいことを質問できます。以下は、配信中に寄せられた質問と、その回答です。
Q: 「背景を生成」と「生成塗りつぶし」では、生成される結果が異なりますか?
A: 使用される AI 技術は同じですが、生成するレイヤーの場所によって結果が異なります。「背景を生成」は被写体の下のレイヤーに背景を生成するため、被写体が上に残り、形が変わることはありません。一方「生成塗りつぶし」を上のレイヤーに適用した場合は、被写体も一部巻き込んで再生成されることがあり、形が変わってしまう可能性があります。
Q: プロンプトは英語と日本語で結果は変わるのでしょうか?
A: システム的に英語に翻訳されてから生成されるので、英語が得意な方は英語で入力した方が上手く生成できます! 日本語が誤訳され、失敗するケースもあります。
Q: 使っている人の癖を学ぶことはあるんですか?
A: 使い方も、作成データも学習することはありません。これは利用規約に明記されています。
Q: 「生成塗りつぶし」と「削除ツール」はどう使い分けるのがおすすめでしょうか?
A: 「削除ツール」は生成 AI のオン/オフを切り替えて使える、軽量で手軽な方法です。 「生成塗りつぶし」は AI が 3 パターンの候補を提示してくれるので、より納得のいく結果が得られる反面、処理がやや重くなります。 まず「削除ツール」を試して、上手くいかなければ「生成塗りつぶし」を使うことがおすすめです!
Q: 文字レイヤーを表示させたまま「生成拡張」しても上手く行きますか?
A: 問題なく生成されることもありますが、予期しない要素が追加されることもあるため、できればテキストは一時的に非表示にしておくのが安全です!
Q: Firefly web 版の構成参照と Photshop 版の構成参照の結果は同じですか?
A: Firefly web 版の「構成参照」では、より細かく光の加減や効果の種類を指定できます。 完全に同じ結果が出るわけではないので、Photoshop で思い通りの色味やテイストにならなかったら、Firefly web 版を試してみるとよいでしょう。
Q: コンポジションのハンドクリームと枝葉が同じ色ではだめですか?色を変える理由はありますか?その場合、おすすめの色はありますか?
A: 同じ色でも上手くいく場合はありますが、色を分けておいた方が AI が認識しやすく、より確実です。 特に、原色や黒などコントラストのはっきりした色を使うのがおすすめです。
Q: 先ほどお話しにあった、りんごの緑の部分のみを赤に生成する方法を教えていただきたいです
A: 緑の部分を少し広めに選択して、生成塗りつぶしを使います。気に入った生成結果が出るまで繰り返してみてください。
Q: 生成塗りつぶしは写真じゃなくてイラストでもできますか?
A: はい、イラストでもできます! イラストのテイストや雰囲気をできる限り保ったまま、AI が背景を生成してくれます。
Q: コンテキストタスクバーに背景を生成、という表示がありませんが別の場所にあるでしょうか?
A: コンテキストタスクバーから「背景を削除」をクリックして、背景を削除したら「背景を生成」のボタンが表示されます!
Q: 生成塗りつぶしで消そうとしても、別のものが生成されるときはどうしたらいいですか?(プロンプトは何も入れていません…)
A: 数回試しても上手くいかないケースは、消すエリアを小分けにすると上手くいくことがあります。 あと、背景の一部をプロンプトに入れる方法もあります! (例えば「ボヤけた椅子」など)
Q: 選択ツールが楕円か四角かで生成結果に違いがあるのでしょうか??
A: 生成結果に違いはないので、理想の選択範囲がつくりやすいツールを選びましょう!
Q: >コンテキストタスクバーから「背景を削除」をクリックして、背景を削除したら → マスクから削除、マスクに追加、が大きく表示され、背景を生成、が出ません
A: Photoshop のバージョンが古い可能性がありますので、一度最新バージョンにアップデートのうえ、再度お試しいただけますでしょうか?
Q: 構成拡張で、参照画像が「スタイル」しか表示されません。なぜでしょうか?
A: Photoshop のバージョンが古い可能性があるので、一度最新にアップデートしてからもう一度試していただけますでしょうか?
Q: 私の画像生成のメニューにはスタイルだけでコンポジションのボタンがありませんでした。。
A: Photoshop のバージョンが古い可能性があるので、一度最新にアップデートしてからもう一度試していただけますでしょうか?
- https://blog.adobe.com/jp/publish/2025/05/22/cc-firefly-lets-start-adobe-firefly-12-cherry-fruit
- https://blog.adobe.com/jp/publish/2025/05/15/cc-firefly-generative-ai-and-copyright-adobe-content-authenticity
- https://blog.adobe.com/jp/publish/2024/11/21/cc-firefly-designed-to-be-commercially-safe-animated