画像生成 AI を始めよう!第 13 回:父の日にプレゼントするネクタイの柄を Adobe Firefly で生成する
もうすぐ父の日です。いまどきネクタイを締める機会も減ってはいそうですが、生成 AI だったら愛用したくなる柄のネクタイを生成してくれるかもしれません。という期待を込めて、今回は「父の日にプレゼントするネクタイ」をテーマに、Adobe Firefly で画像を生成したいと思います。
準備は、ブラウザで Firefly web 版を開くだけです。早速、プロンプトに「白いシャツにネクタイをし、紺色のスーツを着た男性の胸元。リアルな質感と色味。」と入力して生成してみましょう。設定はデフォルトのままです。


構図は期待通りになりました。ちょっと光りすぎている気はしますが、生地の質感もそれなりです。スーツの色だけ指定したのに、ネクタイも同系統の色になりました。そして、一番重要なネクタイの柄がはっきり見えません。
今回は柄が主役なので、設定を変更することにします。「視覚的な適用量」をデフォルト値の「6/8」から「4/8」にして生成してみます。プロンプト含め、その他は前のままです。


こちらの設定の方が、ネクタイの柄が見やすいようです。ということで、「視覚的な適用量」は「4/8」を使うことにします。
スーツだけでなくネクタイの色も紺になってしまうので、プロンプトから「紺色の」を抜いてみます。また、ネクタイの柄が重要であることを Firefly に伝えるため、プロンプトに記述を追加します。新しいプロンプトは、「白いシャツにネクタイをし、スーツを着た男性の胸元。リアルな質感と色味。ネクタイの柄や質感がはっきりと分かるよう、構図はネクタイ部分にフォーカスされている。」です。


期待通りに、ネクタイの色が変化して、柄は以前よりはっきりしました。スーツの色も合わせてくれているようで、左は、赤がアクセントになったビジネス向け、右は、細かいドット柄のネクタイを同系色でまとめたちょっとリラックスしたコーディネートといった感じです。
プロンプトはこれでよいことにして、スタイルの「効果」による柄の変化を試します。まずは、「流行」カテゴリーの「マキシマリズム」を指定して生成してみます。


ネクタイにもスーツにも金色が入って、華やかな雰囲気です。左のネクタイは、花とチェックパターンの組み合わせ、右のネクタイは、ダイヤモンド柄に光沢感のある装飾が施されています。金持ち父さんには似合うかもしれません。
続けて、「流行」カテゴリーの「構成主義」です。


左のネクタイは鮮やかなブルーとオレンジのレジメンタル、右のネクタイは紺地に黄色の大き目チェック柄と、かなり主張の強い柄が生成されました。スーツの色が薄めで、ネクタイの存在感が出ています。
効果のカテゴリーを「流行」から変更します。今度は「テーマ」カテゴリーから、「幾何学的」を指定して生成します。


左は、規則的な格子状の小紋柄のネクタイです。あまり幾何学という感じは強くないものの、落ち着きをのある汎用性の高そうなスーツとの合わせです。右のネクタイは、幾何学的らしさのあるチェック柄になりました。爽やかさが感じられます。
「テーマ」カテゴリーからは、「映画風」も試してみましょう。


エグゼクティブ風?な印象のコーディネートです。左のネクタイは、抽象的なモチーフが配置されたユニークな幾何学パターンです。右は、細かな模様が格子状に並ぶ織り柄で、光沢があります。
効果のカテゴリーを「テクニック」に変えてみます。下は、「テクニック」カテゴリーの「太い線」を指定して生成したものです。


メリハリのあるパターンが生成されました。左のネクタイは太めのトライプ、右のネクタイは大胆なチェック柄です。光沢があるモノトーンは、パーティー好きのお父さんには喜ばれるかも?
特徴のある柄を生成するのに「テクニック」カテゴリーは使えそうです。ということで、「テクニック」カテゴリーから、「点刻」も試します。


期待どおりに小さなドット柄のネクタイが生成されました。どちらも単純な水玉模様ではありません。左側は胸ポケットに、同じ柄のポケットチーフが飾られています。
普通の水玉模様を生成するために、効果の「マテリアル」カテゴリーから「水玉模様」も使ってみます。


こちらは「点刻」よりも大きめの柄になるようです。どちらの画像も、水玉が目立ちやすい色遣いになりました。
最後に、ネクタイの生地感を期待して、効果に「マテリアル」カテゴリーの「ファブリック」を指定してみます。


これまでで一番布らしい質感の画像が生成されました。光沢も、他の効果と比べると光り過ぎず自然な感じです。左は、落ち着いた感じでフォーマル寄り、右は、柄 ✕ 柄のやや活発なイメージのコーディネートです。「ファブリック」は、他の効果と組み合わせて使用するのも良さそうです。
そこで、効果に「ファブリック」と「水玉模様」を同時に指定してみます。


「水玉模様」だけの時と比べると、明らかに質感が変わりました。ネクタイの陰影がはっきりと出ていて、立体感も増しています。左は、上質なスーツにポルカドット柄のネクタイと、正統派な印象です。右は、カジュアルな水玉模様に光沢があって、遊び心の感じられるコーディネートです。
今回の一枚はこれ ↓ にします。布の質感が十分に再現されていますし、柄は派手過ぎず、安心して使いやすい色柄のネクタイだと思います。結び目のディンプルもきれいです。
<番外編 >
今回も「スタイル参照」を使用して、いくつか画像を生成します。プロンプトと「視覚的な適用量」はそのままです。「効果」は「なし」に戻しています。生成画像の前の小さなサムネイル画像は、参照画像としてギャラリーから選んだ画像です。
参照画像:「Color and lighting」カテゴリー


大ぶりな花柄をモチーフにした大胆なフローラル柄のネクタイが生成されました。スーツはヨレヨレです。
参照画像:「Digital illustration」カテゴリー


左はボタニカルな柄、右はサイケデリックなアートパターン柄です。リアリティは別として、面白い柄が生成されました。
参照画像:「3D」カテゴリー


ややデフォルメされた花やリボンにより構成された、大胆なグラフィックのネクタイです。
※設定:上記全て、モデル= Image4、縦横比= 4:3、コンテンツの種類=自動、構成=なし、効果【カラーとトーン】=なし、効果【ライト】=なし、効果【カメラアングル】=なし