画像生成 AI を始めよう!第 17 回:夜空を埋め尽くす幻想的な花火を Adobe Firefly で生成する

日本の夏の風物詩といえば、やはり花火大会は外せません。毎年のお出かけを楽しみにしている方も多いのではないでしょうか?ということで今回は、「夜空を埋め尽くす幻想的な花火」をテーマに、Adobe Firefly で画像を生成します。

準備は、ブラウザで Firefly web 版を開くだけです。早速、プロンプトに「夜空を埋め尽くす幻想的な花火」と入力して生成してみましょう。設定はデフォルトのままです。

街の灯りがずいぶん賑やかな画像が生成されました。お土産の絵葉書には使えるかもですが、幻想的な雰囲気はいまいちです。もうちょっと花火の存在感が出るように、具体的な描写をプロンプトに追加します。新しいプロンプトは、「夏の夜空を埋め尽くす幻想的な花火。赤・青・紫・金・緑など色とりどりの花火が重なり合い、迫力ある光景。」です。そして、余分な要素の生成を減らすため、「視覚的な適用量」を 4/8 に変更します。

狙い通りに街が暗くなって、花火が主役になりました。日本の花火大会っぽさを感じられます。ただ、空が少し窮屈な感じがします。そこで、「カメラアングル」に「広角」を指定して生成してみます。

視界はちゃんと広くなりました。ただ、だいぶ空が明るくなったことで、幻想的な風景からは離れてしまいました。水面の反射も眩しすぎるようです。「広角」はこのままにして、画像が暗くなるよう「ライト」に「微光」を指定してみましょう。

だいぶ落ち着いた雰囲気になりました。全体的に照明が柔らかく、夜の静けさを感じられます。

なぜか夕焼け空になったこともあり、ややオレンジが被っている点は気になるものの、とりあえずこの設定をベースにして、幻想的な絵を探っていくことにします。

もっと夜らしくするため、全体の色を青に寄せてみましょう。「カラーとトーン」に「寒色」を指定します。

空の色はそれらしくなりました。一方、水面の反射は、色がちょっとおかしなことになっています。

このままリアルさを追求してもよいのですが、今回の目的は幻想的な夜空を生成することですので、イラストの方が合っているかもしれません。ということで、「コンテンツの種類」に「アート」を指定することにします。「カラーとトーン」は「なし」に戻します。

なんとも不思議な画像が生成されました。写真素材をむりやり絵画表現に仕上げたような合成感です。もしかすると、「ライト」や「カメラ」を指定しているときは、「アート」の生成が難しくなるのかもしれません。

そこで、「効果」を使って、より絵画的な画像に近づけてみます。「テクニック」カテゴリーの「水彩画」を追加指定します。

プロンプトを再現しつつも、水で滲んだような水彩画の表現になりました。左は、空の色の描き方がきれいです。右は、街灯や橋や水面に浮かぶボートなど、こちらは少し西洋風です。

どうやら、「コンテンツの種類」を「アート」にするよりは、「効果」を指定する方がアートに近づけられそうです。そこで、「コンテンツの種類」は「自動」に戻して、「効果」をいくつか試してみることにします。まず、「コンセプト」カテゴリーの「未来派」です。

空が落ち着いた色になり、花火は色とりどりに生成されています。アートではなく、写真が生成されました。もう少し絵画的な効果を指定したほうが良いようです。

次は、「流行」カテゴリーの「点描画法」を指定します。

全体的に暗くなりました。派手さがなくなった代わりに、花火の光に線香花火のような美しさを感じられます。幻想的とはちょっと方向性が異なりますが、これはこれでいい雰囲気です。

相変わらず写真が生成されるので、もっと絵画的な特徴のありそうな効果を試します。今度は、「流行」カテゴリーの「キュービズム」です。

ようやく、写真ではなく、絵画表現になりました。左は、ギラギラした光と配色が鮮やかな異国の街並みです。右はパステル調の柔らかい色どりの花火です。

続けて「流行」カテゴリーの「ヴェイパーウェイヴ」を指定します。

ネオンカラーが強調されて、デジタルアート感の強い仕上がりになりました。幻想的な雰囲気もあります。

最後に、「テクニック」カテゴリーの「アクリル絵の具」を指定します。

丁寧に描きこまれた温かみのある絵画表現です。特に、右は湖面の描き込みもきれいです。少しノスタルジックな雰囲気もあります。

ということで、今回の一枚はこれ ↓ にします。華やかで、適度に幻想的な、夏の花火です。プロンプトにも忠実で、宝石を散りばめたような華やかさと美しさがあります。

<番外編 >

夏休みでもありますし、今回は小学校の宿題に出せそうな絵の生成に挑戦します。プロンプトは変えずに、「夏の夜空を埋め尽くす幻想的な花火。赤・青・紫・金・緑など色とりどりの花火が重なり合い、迫力ある光景。」を使用して、画像を参照することで手書き風に近づけます。その他の設定はデフォルトです。良い子のみんなは真似をしないように!

最初の参照画像はこちらです。

以下が生成された画像です。

手描き風のあたたかさがあります。左の画像は、夏の夕暮れの雰囲気が伝わってきて、左右の木々のシルエットも良い感じです。これなら、夏休みの宿題に出せるかもしれません。右は、花火が大きくて迫力があります。

次の参照画像はこちらです。少し描写が細かいので、「視覚的な適用量」は 5/8 に下げて生成します。

以下が生成された画像です。

花火の光輝いている様子が上手に描かれています。左は、青と白のコントラストが際立っています。右は、涼しげな水面に写り込みが描かれています。遠くの山がラフに描かれていて遠近感も伝わります。相当いい感じの絵ですが、小学生の宿題としては出来過ぎかもしれません。

続けてこちらの参照画像を使用します。かなり細かめの表現なので、「視覚的な適用量」は 1/8 にしてみます。

以下が生成された画像です。

手描きというよりも、図工の作品みたいになりました。ということで、夏休みの宿題には使えそうです。左は、花火の先端の形状が面白いことになっています。

最後の参照画像はこちらです。金魚が生成されないように、「視覚的な適用量」を 2/8 にします。

以下が生成された画像です。

背景は参照画像と同じタッチになりました。花火は細い筆を駆使して、白い線の上に色を重ねて描かれています。風情のある作品です。これも夏休みの絵になりそうです。

※設定:上記全て、モデル= Image4、縦横比= 4:3、構成=【参照】なし、スタイル【強度】=中

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