やってみよう Adobe Firefly!第 4 回:Photoshop「画像を生成」でモックアップに使える素材を生成

まだ Adobe Firefly を実戦で試した経験のない人が、具体的な制作プロセスを通じて Firefly の生成機能の便利さを体験できるオンライン番組が「やってみよう Adobe Firefly!」です。その第 4 回が、9 月 17 日に配信されました。

今回の内容は、Adobe Photoshop の「画像を生成」機能を活用して、モックアップ素材を生成し、そこにデザインを合成する手順の紹介です。番組のアーカイブ動画が公開されていますので、都合が合わなくて見逃した方や、もう一度内容を確認したい方はぜひご覧ください。

番組内で教材として使用しているサンプルファイルと、学び方が書かれたステップガイドは、ワークショップキットとして公開されています。ダウンロードして、自習、復習、個人的な勉強会などにご活用ください。ステップガイドには、番組内で紹介されなかったヒントや注意点も書かれています。ダウンロードリンクはこちら(ZIP: 9.5MB)です。

アーカイブ動画には、視聴者を代表して生徒役が登場し、Photoshop と Firefly を使って課題を進めます。ワークショップキットはダウンロードしたけれどもひとりで学習するのは不安という方は、上の動画を見ながら学習するのがおすすめです。

ワークショップの内容

ワークショップキットは、全部で 4 つのステップから構成されています。まずモックアップ素材を生成する基本手順の紹介から始まり、続けて生成したモックアップ素材にデザインを合成してモックアップ画像を仕上げるテクニックを学びます。最後に、構図を指定してモックアップ素材を生成する方法も学びます。

1. モックアップ画像と Photoshop の「画像を生成」について

Photoshop の「画像を生成」は、モックアップ画像の作成に必要な素材を生成するために利用できます。このステップでは、「画像を生成」機能を使って簡単なモックアップ素材を生成する手順を学びます。(動画: 11 分 10 秒から)

2. トートバッグのモックアップ画像を作成しよう

このステップでは、布素材のモックアップを作成する方法を学びます。トートバッグの画像を生成して、それにデザインを自然に合成するテクニックを紹介します。(動画: 19 分 30 秒から)

3. 缶ジュースのモックアップ画像を作成しよう

このステップでは、缶の画像を生成して、それにデザインを自然に合成する方法を学びます。また、モックアップ画像の背景に装飾を追加する方法も学びます。(動画: 30 分 15 秒から)

4. ジャム瓶のモックアップ画像を構図指定で作成しよう

このステップでは、コンポジションを活用して、狙った構図のモックアップ画像を生成する方法を学びます。また、瓶に自然にラベルを合成する方法も学びます。(動画: 46 分 10 秒から)

Firefly お悩み相談室

番組中には、事前アンケートに寄せられた Firefly に関するお悩みに出演者が回答するコーナーもありました。(動画: 26 分 20 秒から)

今回取り上げられたお悩みは、以下の質問です。

参加者からの質問への回答

「やってみよう Adobe Firefly!」のライブページには Q&A パネルがあり、参加者はその場で聞きたいことを質問できます。以下は、配信中に寄せられた質問と、その回答です。

Q: 画像生成したモックアップ素材は商用利用に使えますか?
A: はい、商用利用可能です。

Q: 画像生成はどんな比率やサイズでも作れるのですか?
A: Photoshop で設定できるカンバスサイズであれば、自由に生成できます。横長・縦長など、使用シーンに応じたカンバス比率を設定しましょう。 ※ただ、極端に細長いなど不自然な比率は生成結果が崩れる場合があるため注意が必要です。

Q: どのスタイルでどんな生成結果になるかの一覧ページなどはありますか?
A: 現時点では、特定のプロンプトに対してどんな画像が生成されるかを一覧で確認できるページは用意されていません。 そのため、生成画面で表示されるアイコン画像や効果の説明をヒントに、イメージに近そうなスタイルや効果を選んで試してみるのがおすすめです。 何パターンか試していくうちに、効果ごとの特徴や得意なタッチがつかめてくると思います!

Q: 「モックアップ」が重要とのことですが、具体的にどのような違いが出るのでしょうか?
A: プロンプトに「モックアップ」と明記することで、無地でシンプルな構成の画像が生成されやすくなり、デザインを合成しやすい画像になります。

Q: 乗算にすると馴染んで見えるのはなぜでしょうか?
A: 乗算は、下のレイヤーの色と上のレイヤーの色を掛け算することで合成を行います。 ・白と掛けると、どんな色でもそのまま残ります → 見た目に変化なし ・黒と掛けると、すべて 0(黒)になります → 完全に消える ・グレーや色が付いている部分は、上に重ねたレイヤーの色と混ざって、全体的に暗くなりつつも下のディテールが透けて見えるようになります

Q: ブレンド条件のポイントはたくさん作った方が綺麗に馴染むんでしょうか?
A: 中間ポイントは「黒」と「白」でそれぞれ 1 つずつ設定できます。黒のポイントは背景の暗い部分に馴染み、白のポイントは背景の明るい部分に馴染ませることができます。

Q: 質問です。web サイトの Firefly で同様に画像を生成して、illustrator のモックアップ機能で画像を完成させると似たような結果は得られますか?
A: はい、Firefly web 版で画像を生成し、Illustrator の「モックアップ」機能を使って合成する流れでも、Photoshop と似たような仕上がりを得ることは可能です。ただ、より繊細でリアルな合成や質感調整を行いたい場合は、Photoshop の方が適しています。

Q: アートボードより大きいサイズの画像を生成することはできますか?
A: いいえ、Photoshop の「画像を生成」では、基本的に現在のアートボード(カンバス)サイズを上限として画像が生成されます。

Q: オブジェクト選択ツールで缶の中央が綺麗に選択できない時はどうすればいいですか。
A: オブジェクト選択ツールは、オプションバーから選択方法を「長方形」か「なげなわ」のどちらかが選べます。選択範囲を修正したいときは、Option(Alt)キーを押しながらドラッグすることで、余分に選択された部分を除外できます。

Q: 缶に合成するラベルは曲面に貼ることを最初から想定して作成する必要がありますか?
A: 入稿用のデータであれば、ラベルが曲面に貼られることを前提に細かく設計する必要がありますが、今回はあくまでモックアップ画像としての合成なので、そこまで厳密に考えなくても、ある程度綺麗に見せることができます。 Photoshop 上で「ワープ変形」などの機能を使えば、平面的なデザインでも自然なカーブや質感に馴染ませることが可能です。

Q: 水面の反射にもラベルが適用されるようにする上手い方法はありますか?
A: 水面にラベルの反射も加えたい場合は、あとから「生成塗りつぶし」を使って反射部分を自然に追加するのがおすすめです。 たとえば、ラベルを合成した後に、水面のラベルが映り込みそうなエリアを選択して「生成塗りつぶし」を使用し、 プロンプトに「水面の反射」といった言葉を加えることで、AI が反射表現を補ってくれることがあります。 思い通りにならない場合もありますが、うまくいけば自然な映り込みが加わって、よりリアルな仕上がりになります。

Q: モックアップを生成するときに影の濃さを指定する良い方法はありますか?先ほどはスタイルを使っていたと思いますが、缶でも有効でしょうか?
A: はい、モックアップ画像を生成する際に影の濃さを調整したい場合は、以下のようなスタイル効果を使うことで印象をコントロールできます。 ・美しい:明るく、柔らかめの光や影になります。ナチュラルで清潔感のある仕上がりにしたいときにおすすめです。 ・映画風:ドラマチックでコントラストの強い影が表現されます。重厚感や高級感を演出したいときに向いています。 他にもさまざまな効果がありますので、ぜひいろいろ試してみてください!

Q: 構図画像の色は何色でもいいのですか?
A: 何色でも問題ありません。重要なのは、生成したい要素ごとにわかりやすく色や線、コントラストを分けておくことです。

Q: ライムにスプラッシュをまとわせるためのコツはありますか?
A: うまく生成できなかった場合は、ライムの上から新たに選択範囲を作成し、「スプラッシュ」や「水しぶき」などのプロンプトで再度生成してみてください。 そうすることで、ライムの上にスプラッシュが重なったような表現ができることがあります。

Q: 瓶だけ生成してラベルを貼って回転してから周りのオレンジを生成するのはアリでしょうか?影が揃わなかったりしますか?
A: はい、瓶だけを先に生成してラベルを合成し、その後に瓶の周りにオレンジを生成するという流れでも問題ありません。ただし、その場合は光や影の整合性に注意が必要です。 上手く表現してくれるケースが多いですが、上手くいかない場合は手作業でのレタッチも必要になってきます。

キャプション

Firefly を利用するには生成クレジットが必要です。現在お持ちの生成クレジットを確認する方法は、こちらをご覧ください。

その他の生成クレジットに関するよくある質問は、こちらのページをご覧ください。