使わなきゃ損!Acrobatの「高度な検索」で欲しい情報を一括検索

グラフィカル ユーザー インターフェイス AI 生成コンテンツは誤りを含む可能性があります。

皆さんこんにちは、ライターのヤマダユウス型です。

突然ですが「Ctrl+F」、もしくは「Command+F」。これらのショートカットの意味、ご存知ですか?

これらは「検索」を呼び出すためのショートカット。ブラウザーやWord、テキストエディターなど多くのソフトで使えるコマンドですが、もちろんAdobe Acrobat(以下、Acrobat)でも「検索」が使えます。

でも、デスクトップ版のAcrobatにはもっと便利な「高度な検索」という機能があるって知ってましたか?

「高度な検索」を使うと、通常の「検索」よりも詳細な条件を設定することができるんです。例えば「略称と正式名称を一度でまとめて探したい」、「前に見た情報を再確認したいけど、ファイル名やファイルの場所が思い出せない」といった場面では大活躍!

今回の記事では「高度な検索」機能を紹介しつつ、具体的な使い方をいくつか紹介します。ぜひ覚えていってくださいね!

「高度な検索」は何ができる?

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「高度な検索」は、メニューバーの「ファイル」の下の方に表示されています。ショートカットは「Shift+Ctrl+F」もしくは「Shift+Command+F」。通常の「検索」のショートカットにShiftキーを追加するだけですね。

基本的に通常の「検索」では、ひとつの単語しか検索することができません。それに、検索する対象も現在開いているPDFファイルのみです。

ところが「高度な検索」なら、大文字・小文字の区別、複数単語の検索、それに複数ファイルを同時検索など、非常に柔軟な検索ができるようになるんです。実際に試してみましょう。

「高度な検索」を選択すると、画面左に縦長のウィンドウが立ち上がります。

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検索ボックスに単語を入力。この際、検索する場所の指定や、完全一致の有無、大文字・小文字の区別、しおりを含める、コメントを含めるなどにチェックを入れることができます。ここでは「完全に一致する語のみ」にチェックを入れ、「令和」という単語を検索してみましょう。

検索結果がウィンドウに表示され、このファイル内では「令和」という単語が6箇所見つかりました。ウィンドウ内のテキストをクリックすると該当のページまでジャンプできるのも便利ですね。

ファイルの場所がわからない?じゃあフォルダを丸ごと検索!

「昔どこかのPDFで見た情報について知りたいけど、そのPDFを置いてある場所がわからない...」といった悩み、ありませんか? あるいはファイル名を忘れてしまったものの、大量のPDFファイルを1つずつ開いてチェックしている時間がない場合なども。

そんなときは、複数ファイルをまとめて検索してしまいましょう。「高度な検索」を使えば、指定したフォルダに存在する複数のPDFファイルをまとめて検索することができます。しかも、「PDFのファイル名」と、「PDF内のテキスト」と、2種類の情報を同時に網羅することが可能です。

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操作方法は、「高度な検索」を呼び出して、検索する場所を「現在の文書」から「以下の場所にある全てのPDF文書」に変更。クラウド以外にも、デスクトップやドキュメントなどが選択できますので、探したいPDFがありそうなフォルダ、またはドライブを指定しましょう。なお、検索時に開いているPDFは何でもOKです。

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今回の例では、厚生労働省が出している賃金引き上げ状況の年次報告PDFを3つ用意し、「建設業」という言葉でこれらのPDFが入っているフォルダを検索しました。結果を見るとそれぞれのPDFについてちゃんと検索が行われており、さらに結果をクリックすると該当のPDFもちゃんと呼び出せます。フォルダ検索を使いこなせば、大量のPDFから欲しい情報を探す苦労はもう過去のものに!

「条件」を活用して、複数語句を一括検索

ここまででも充分に便利な「高度な検索」ですが、最後により実践的な使い方を紹介しましょう。

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「高度な検索」で開いたウィンドウの下部に「詳細オプションを表示」とあるので、これをクリック。

すると、検索ボックスの下に「次の条件を含む」の項目が出てきます。「完全に一致する語句を検索」と「いずれかの語が一致するものを検索」の2種類が選択可能。

今回は2024年度大統領経済報告書(Economic Report of the President)を例に、「AI」という単語がどういった場面で登場したかを調べてみます。しかし、「AI」ではなく「artificial intelligence」と表現されている場面もあり、正式名称と略称が混在している状況です。

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そんな場面では、「いずれかの語が一致するものを検索」を選ぶと便利。今回は「AI」と「artificial intelligence」のいずれかが含まれる場合を条件として検索しました。また、「AI」という文字列は「chain」のように、多くの単語に含まれがち。こういったケースを除外するため「完全に一致する語のみ」にもチェックを入れています。

このように、資料や原稿のチェックにも使えます。「マイナンバー」と「マイナ」のような、表記ゆれを一括で検索するにも便利ですし、「AI」と書くべきところが「Ai」と小文字になっていないかを確かめるのにも有用。もちろん先述のフォルダーごとの検索と組み合わせて使うこともできますよ。

効率的な検索で、必要な情報に素早くアクセス

従来のシンプルな「検索」でも、欲しい情報を見つけることは可能です。しかし、PDFファイルを1つずつ開いてチェックしたり、言い換えの単語を何度も試したりしていては効率的とはいえません。特に契約関係や研究職など、大量のPDFを扱う職種であれば、検索効率のアップは生産性向上に直結するでしょう。

あるいは「どんな単語で検索すればいいかわからない」といった場合は、Acrobat AI アシスタントに検索候補になりそうな単語をたずねてみるのもよし。重要なキーワードを押さえておけば、資料の中で注目すべきポイントも見つけやすく、勘所を逃しません。

普段の検索ショートカットに、Shiftキーを追加するだけでこんなにも便利になる「高度な検索」。PDFの整理整頓にもうってつけの機能なので、ぜひ使いこなしてみてくださいね!

記事内資料:令和7年版 労働経済の分析令和4年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況(いずれも厚生労働省)

Economic Report of the President 2024(GovInfo)