画像生成 AI で紅葉のモミジ並木を生成する!Adobe Firefly を始めよう 第 23 回
新しく Adobe Firefly の「Image 5 (プレビュー)」が公開されました。まだプレビュー版ですが、従来の Image 4 との違いが気になります。そこで今回は「紅葉のモミジ並木」をテーマに Adobe Firefly で画像を生成します。準備は、ブラウザーで Firefly web 版を開くだけです。
早速、プロンプトに「紅葉のモミジ並木」と入力して生成してみましょう。まずは Image 4 です。設定はデフォルトのままです。
素材集みたいなイラストが生成されました。「コンテンツの種類」に「写真」を指定して、もう一度生成します。
欲しかった紅葉の並木道の写真になりました!よく見ると木の形など歪な箇所があったりはしますが、全体の雰囲気は悪くありません。
では、Image 5 (プレビュー) はどうでしょうか?
Image 4 よりも明らかに描写が細かくなりました。生成感が減り、より実際の写真っぽい画像です。リアルになった分だけ色味が暗くて、肝心の「紅葉」はやや地味です。
紅葉がもう少し際立つように、プロンプトに明示的に色を指定してみます。新しいプロンプトは「赤やオレンジ、黄色の紅葉したカエデの木々が広がる秋の公園。」です。
左が Image 4、右が Image 5 (プレビュー) です。
Image 4 は、つくり物っぽさはあるもののそれなりに綺麗な仕上がりで、指定した色がほぼそのまま生成されています。Image 5 は、やはり描写が細かく色味は抑え目です。とはいえ、左下の緑は鮮やかですし、つくり過ぎないのが Image 5 の特徴なのかもしれません。
プロンプトの色指定では生成結果に大きな違いが表れなかったので、紅葉に日光が当たるようにプロンプトを変えてみます。次のプロンプトは「赤やオレンジ、黄色の紅葉したカエデの木々が広がる秋の公園。地面には落ち葉が一面に積もり、やわらかな日差しが枝の間から差し込む穏やかな風景。」です。
左が Image 4、右が Image 5 (プレビュー) です。
Image 4 は、綺麗すぎるとはいえ、色や光の具合はなかなかで構図も悪くありません。Image 5 は、今回も描写が緻密です。やはり暗くはなりましたが、日が当たる箇所の紅葉が目立つようになりました。プロンプトに書いた「枝の間から差し込む日差し」はあまり感じられないのと、点描のような表現が気になります。
最後に風景写真も生成してみます。プロンプトは「秋の山地の風景。澄み切った青空の下、鋭い岩峰が連なる山々。山肌には赤やオレンジ、黄色の紅葉が広がっている。高山植物と岩肌の質感がリアルに描かれた、鮮やかな風景写真。」です。
左が Image 4、右が Image 5 (プレビュー) です。
Image 4 は、色鮮やかで秋の登山に行きたくなる写真です。Image 5 は、相変わらず緻密な描写ですが、リアルというよりも少し幻想的な風景になりました。今回も点描のような表現です。
プロンプトで編集
Image 5 はプロンプトで画像編集ができます。そこで、Image 4 で生成した画像を素材に、編集をしてみたいと思います。プロンプト「赤やオレンジ、黄色の紅葉したカエデの木々が広がる秋の公園。」で生成した画像↓を使います。
比較のため、Image 4 の「構成参照」と「スタイル参照」の両方に上の画像 ↑ を参照させて生成した例も紹介します。Image 4 も Image 5 も、プロンプトは「赤やオレンジ、黄色の紅葉したカエデの木々が広がる秋の公園。猫が一匹歩いている」です。
左が Image 4、右が Image 5 (プレビュー) です。
Image 4 は、似た雰囲気の別の写真になりました。Image 5 は、他の個所は元画像のまま、猫が追加生成されており、ちゃんとプロンプトだけで画像編集ができています。生成された猫の形も Image 5 は歪ではありません。一匹と指定したのに二匹いるのは残念ですが、塗りつぶし機能を使えば削除は容易です。
次はイラストを試してみます。左が編集前の画像、右がプロンプト「上の行の左から2番めの木の葉の色を赤色だけに変更」で編集した画像です。
プロンプトで指定した木の色がちゃんと変わりました。「赤色だけ」の指定に厳密には従っていませんが、その分本物の紅葉っぽい見た目になっています。
背景を置き換えてみましょう。左が「カメラアングル」に「ノーリング」を指定して生成した元画像、右がプロンプト「背景を芝生に変更」で編集した画像です。
単純に背景を置き換えただけでなくて、葉の深い影が新しい背景に馴染んでいます。プロンプトを書くだけでここまでできるのはなかなか便利そうです。
Image 4 のスタイル指定
Image 5 はプレビューということもあるのかスタイル指定ができません。そもそもプレビュー版ですし、まだまだ Image 4 が必要な場面もあるでしょう。ということで、少し Image 4 のスタイル指定を試してみます。プロンプト「赤やオレンジ、黄色の紅葉したカエデの木々が広がる秋の公園。」に、スタイルを追加指定して生成します。
まず、「ライト」に「微光」、「カラーとトーン」に「暖色」、「カメラアングル」に「浅い被写界深度」を指定して生成します。
柔らかな光と空間の奥行きがドラマチックな演出になりました!やはり、カメラと照明を操れるのは便利です。
次は、「ライト」の指定は「なし」に戻して、「カラーとトーン」に「暖色」、「カメラアングル」に「あおり」を指定して生成します。
左は広い公園の奥行きが感じられます。右はあおりらしい構図の画像になりました。
最後に、「カメラアングル」は「あおり」のまま、「カラーとトーン」に「金色」を指定して生成します。
左は秋らしさが感じられる一枚です。右は地面から見上げた秋の雰囲気がある画像です。
今回の一枚はこれ ↓ にします。秋の一瞬を捉えたような印象で、奥側にかなり強いボケがかかっているため、手前の枝葉が浮き上がる構図になりました。面白い画像です。
※画像生成の設定(Image4):上記全て、縦横比= 4:3、コンテンツの種類=自動、スタイル【強度】=2/3
<動画編>
Firefly Video Model は今回更新されませんでしたが、せっかくですので動画も一つだけ生成しておきます。
プロンプトは「鮮やかな赤やオレンジ、黄色に染まった秋の山々が広がる。晴れた青空の下、日差しが斜面を柔らかく照らし、風にそよぐ紅葉が輝いている。遠くには険しい岩山がそびえ、雄大で静かな秋の山岳風景。」です。カメラに「ズームイン」を指定しています。
※動画生成の設定:解像度=540p、縦横比=ワイドスクリーン、フレーム毎秒= 24FPS
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その他の生成クレジットに関するよくある質問は、こちらのページをご覧ください。