先生が変わると生徒も変わる。Adobe Expressを活用したクリエイティブな活動で、生徒も先生も伸びる教室 ~Laurus International School of Science

サイエンスインターナショナルスクールとしてSTEAM教育に力を入れ、プリスクールから高等部まで一貫した独自のカリキュラムで学ぶLaurus International School of Science。東京都港区に校舎をかまえる初等部・中高等部では、今年度よりアドビのクリエイティブツールを導入しています。副校長の中川千穂先生にお話をうかがいました。

昨年までは別の中高一貫校で教壇に立っていらっしゃった中川先生。Adobe Creative Educator Innovatorとしても長年ご活躍いただき、アドビツールを活用した授業作りに精通しておられます。新しい学校で副校長に就任されてからは、若手の先生方への授業の組み立て方のアドバイスや授業運営の相談に乗ることに力を入れていらっしゃいます。

着任と同時にアドビツールを導入

「本校は将来のイノベーターを育てるということを目標にしています。生徒たちのデバイスは、小学生がiPad、中高生がMacBookです。生徒の中には自分でアプリを作っている子や動画配信をしている子、自分のお店を持っている子など、いろんな子がいます」と中川先生。これまでも学年が上がると個人でAdobe PremierePhotoshopなどを使う生徒もいたものの、学校としてはアドビツールは未導入でした。「私がこの学校に着任した2025年の4月の時点ではアドビツールが入っていませんでした。ビジュアルコミュニケーションのツールとして、お願いしてアドビも入れてもらいました。ただ、どのツールを使っても、子どもたちが創造的な活動をしてくれたら、それでいいと思っています。だから、環境は整えるけれど、ツールを指定することはしません」

Adobe Expressを使って「文字を絵で表現する」授業を実施

そんな中、小学校中学年の担当の先生がAdobe Expressを授業で活用し始めました。「授業のやり方やクラス運営にちょっと行き詰まっているようだったので、Adobe Expressでこんなことができるみたいだよ?と提案しました。アドバイスを活かした国語の授業がとてもうまくいったことで、非常に自信を持ってくれました。若い先生が自信に満ちた授業ができている様子が見られて、とても嬉しく思っています」と中川先生。

授業がうまくいった秘訣を伺うと、中川先生は「文字で読んだものを、文字ではない別のクリエイティブで表現して、みんなで共有する活動にしたことがコツ」とのこと。同校はインターナショナルスクールのため、いろいろなバックグラウンドを持つ子どもたちが学んでいます。「週に3回ある国語(日本語)の授業でも、言語運用の能力に個人差があります。そういう環境では、『文字で読んだものをまた文字でまとめる』という作業をクラス全体でするのはなかなか難しいもの。文法や漢字などを説明するような、いわゆる古典的な指導ではまったく話を聞いてくれないこともあります」と中川先生。そうした場合に、文字で読んだものを絵で表すとか、音で表すとか、別のクリエイティブで表現してみて、そこから受け取った印象や感覚をクラスで共有する活動が有効になるといいます。

Adobe ExpressのClassroom機能を使って作品ギャラリーを作成

今回の授業では、コマについての説明文を読んだ後に、自分でもコマを作ってみることに。とはいっても、実際のコマを立体的に作ると時間がかかりすぎてしまうので、Adobe Expressのスケッチ機能などを使い、自分だけのコマを思い思いにデザインしました。自分のイメージを文字で書き加える子も。

その後、完成したそれぞれのコマのデザインをAdobe ExpressのClassroomにあるギャラリー機能で共有し、お互いに鑑賞しあいました。

グラフィカル ユーザー インターフェイス, Web サイト AI 生成コンテンツは誤りを含む可能性があります。

Adobe Expressのクラスルームを使用した作品ギャラリー。子どもたちはiPadでコマの絵を描いた。

「説明文を読んだり、詩を鑑賞したりして、それを絵で表現するというような活動の場合、鉛筆で書いてもいいんですが、デジタルツールのほうが短時間でできるというのはやっぱり大きいですよね。ExpressやFireflyなどの生成AI、ほかのものも含めてデジタルのツールだと、簡単に表現できるし、やり直しも簡単で、クラス全体で共有もできる。そこが非常に便利で、良いところだと思います」

自分を表現する創造的な活動により生徒たちの学ぶ意欲がアップ

「元気な子が多いクラスは、集団パワーがあるぶんマネジメントが難しいことがあります。そういうクラスで、解説をするとか問題を解いてみなさいと言ってもなかなか子どもたちがのってこない。そんなときに、クリエイティブな活動を授業に取り入れるとものすごく一生懸命になることが多いんです」とは中川先生。「デジタルツールを使えば、例えば文字での表現が得意でない子も、自分の思いをなんとかして形にしようとしたときに、絵にすることができます。友達同士でコミュニケーションしながら文字を絵に表したり、絵を文字に表したり、具体と抽象の行き来をして自分の考えを表現することができるようになります。クリエイティブな活動では、1つの決まった解があるわけではないですし、先生も答えを知っているわけではありません。だから、誰もが安心して自分のペースで取り組めることが大きなポイントだと思います」

さらに、Adobe Expressのような面白いことができるツールがあると、細かく指示や説明をしなくても、子どもは直感的にどんどん作り、操作できるようになっていきます。「良いツールには、そういう良いマジックがあるのだと、見ていて実感しています」

線の色やタッチを変えながら、手書きで自由に表現

文字だけでは伝えにくいイメージも、絵であれば表現できる

創造的な活動で、生徒だけではなく先生も成長する

さらに中川先生は「子どもたちが、自由に作ることを楽しむのはもちろんとても嬉しいことですが、でもそれ以上に『先生』が成長しているというのを見られたことが、一番嬉しかったんです。」と振り返ります。

「若手の先生が、授業やクラス運営を試行錯誤して、自信に満ちている姿を見ることができて、よく、子どもに創造的な活動をさせるとそのあと伸びると言われますが、先生も大人も一緒だと思っています」

そして、「先生が変わると、子どもも変わる」と中川先生は言葉に力を込めます。「先生が授業自体を楽しんでいないと、子どもも楽しまない。先生が創造的でないと、子どもも創造的なことをしない。鏡みたいなものなんですよね。だから逆に、先生が新しくて面白そうなことにチャンレジしてみようとすると、子どもたちも一緒にやってみようとのってくる。先生が創造的な活動をすると、子どもも創造的になるんだというのが、本当にわかりました」と、クリエイティブコンフィデンス(自身の創造性に対する自信)の重要性を強調されました。

授業がうまくいかないときは、仕組みから変えてみるのもよい

「先生方が授業に行き詰まりを感じることがあったら、個人の努力だけでなく、仕組みを変えてみたらうまくいくこともあります。声が小さい人が急に大きな声ではしゃべれないからマイクを使う、というのと同じ。絵をかくことが苦手でも、ツールを使えば簡単にできます。仕組みややり方を変えてしまえばいい。その仕組みのひとつとしてアドビツールはものすごく役に立っています」「現場で活躍されている先生方の知識や経験に基づいた指導法や授業のやり方が重要なのは大前提ですが、教室で目の前にいる子どもたちは理屈どおりには動かないことも少なくありません。子どもたちは、変化し続ける社会を生きていきます。私たちも、年齢や経験ではなく、いろいろなツールをどう活用するかを考えられる柔軟さが必要だと考えています」

教育現場で活躍される先生方の新しいチャレンジの選択肢として、アドビのデジタルツールがお役に立てるよう、アドビは今後もご支援を進めて参ります。