「Adobe Firefly Video Model」: 比類なきクリエイティブコントロールを備えたAIがもたらすクリエイション
アドビの使命は、誰もが自分のアイデアを表現し、ストーリーを語ることができるツールを通じて、クリエイティビティを支援することです。今日、私たちはこのビジョンを拡大し、「Adobe Firefly Video Model」を搭載しました。これは、IPフレンドリーで安全に商用利用が可能な唯一の生成AIモデルです。また、Adobe Firefly Web版のクリエイティブコントロールの拡張により、スキルレベルを問わず、誰もがクリエイティブなビジョンを探求し、アイデアを出し、実現できるようになります。
今回新たにAdobe Firefly Video Modelがベータ版に追加され、マルチモーダルクリエーション向けに構築されたAdobe Fireflyは、動画、画像、ベクター生成をすべて1つのアプリケーションに統合し、クリエイティブフローを合理化します。画像を生成して魅力的な動画に変換したり、音声を複数の新しい言語にすばやく翻訳したり、テキストプロンプトを入力して、希望通りのスタイルとカメラアングルのビデオクリップを作成したりすることが、すべてAdobe Firefly内で行えるようになりました。
「映画制作者として、私が使用するツールには、誠実さとアーティストへの深い敬意が込められていることが重要です。Adobe Fireflyには、その姿勢が明確に表れています。私のキャリアを通して、アドビ製品は私のクリエイティビティを解き放ち、高度な芸術的表現と物語の深みを実現するのに役立ち、最終的には力強いストーリーを形にする助けとなっています。
- デイブ クラーク(Dave Clark)、「Promise」最高クリエイティブ責任者
VideoおよびAudio Modelが新たに加わったAdobe Fireflyは、既存のImage Model、Vector Model、およびDesign Modelと組み合わせることで、プロのクリエイターがアイデア出しから制作までのクリエイティブライフサイクル全体で必要とする品質とコントロールを安全に商用利用が可能なかたちで提供します。Adobe Photoshop web版やAdobe Premiere Proなどのプロフェッショナルツールとの統合、および、持続的な過去の生成履歴へのアクセスにより、クリエイターはお気に入りのAdobe Creative Cloudアプリケーションで、コンセプトをアセットの完成まで効率的に行うことができます。
「映画は本質的に技術的な媒体であり、私は常に人工知能を含む新しい技術を作品に取り入れてきました。映画制作のキャリアに転向する前に美術学校に通った者として、アーティストの権利を守ることが常に最優先だと信じています。アドビはクリエイターにとって安全な場所を作るという約束を守り、Adobe Firefly Video Modelを使った彼らのアプローチは、アーティストを疎外することなく革新的なAIツールを構築できる、より良い未来を約束してくれています。」
- ポール トリオ(Paul Trillo)、映画製作者
また、Adobe Fireflyでストレスなく動画および音声機能をご利用いただける、Adobe Firefly StandardとAdobe Firefly Proの2つの新料金プランも発表しました。すべてのAdobe Fireflyプランには、Adobe Fireflyの画像やベクター機能への無制限のアクセスと、プレミアムな動画および音声機能への段階的なアクセス容量が含まれているため、クリエイティブなプロジェクトを実現するために必要な容量を選択することができます。さらに、今後提供予定のAdobe Firefly Premiumでは、さらに可能性の限界を押し広げたいクリエイターや大所帯のチームのために、さらに多くの音声および動画生成機能を提供する予定です。
Adobe Firefly Video Modelでアイデアを形に
Adobe Firefly Video Model のベータユーザーがすでに生み出した作品には、私たちも驚かされています。Adobe Firefly Web版での制作はもちろん、Adobe Photoshop、Adobe Illustrator、Adobe Premiere Proと組み合わせることで、イメージや映像制作の可能性をさらに広げています。Adobe Fireflyは前例のないクリエイター保護機能を備えているだけでなく、クリエイティブなビジョンを実現する方法も変革します。これは単なる映像制作ツールではありません。私たちはクリエイティブワークフローを根本から変革しました。
ユーザーが、自らのビジョンにぴったり合ったカスタムBロールを生成し、ダイナミックなビジュアルエフェクトを生み出し、モーション要素をデザインするといった、そのすべてのプロセスを完全なクリエイティブコントロールのもとで実現しています。さらに、タイムラインのコンテンツギャップを埋める必要がある場合や、新しい要素で既存の映像を強化する必要がある場合においても、Adobe Firefly Video Modelを使用すれば、クリエイティブなビジョンを効率的かつ正確に実現することができます。
- ニック クレベロフ(Nik Kleverov)、「Native Foreign」最高クリエイティブ責任者
Adobe Firefly は、広大な自然景観から詳細な都市環境まで、ダイナミックな風景の生成に優れています。また、動物の動きや行動、気象パターンやパーティクル効果などの雰囲気を出す要素、2Dと3Dの両方のアニメーションの習得に関しても優れた能力を発揮し、モーションデザインとビジュアルストーリーテリングに新たな可能性を提供します。多くのAIモデルと同様に、Adobe Fireflyは人間中心のコンテンツでその機能をまだ改良中です。私たちはこの分野での迅速な改善に積極的に取り組んでいます。モデルの進化に合わせて、Adobe Firefly内でアクセスできる学習コンテンツとヘルプリソースでベストプラクティスとヒントを見つけることができます。この新しい価値の実現を、実際に見てみましょう。以下に示す全ての作例は、Adobe Firefly Video Modelを使用して作成され、全て90秒以内で生成されました。
風景: 穏やかな山々から活気に満ちた都市の風景まで、さまざまな風景の息の呑むような美しい風景を生成
雰囲気を出す要素:霧に包まれた朝、揺らめく炎、大きな嵐雲など、精密に生成された雰囲気を出す要素で動画を引き立てる
動物:自然の中で生きる野生動物の美しさや雄大さをリアルで魅惑的な動画で表現
2D & 3Dアニメーション:高度なAIツールを活用して、アイデアをダイナミックで視覚的に魅力的なストーリーに変換、簡単に魅力的なアニメーションを作成
アドビの責任あるAIへの取り組みに準拠して開発されたAdobe Firefly Video Modelは、他のImage ModelやDesign Model、Vector ModelそれぞれのAdobe Fireflyモデルと同じ基準で安全な商用利用が可能です。これらのモデルは、適切にライセンスされたコンテンツのみでトレーニングされており、アドビユーザーのコンテンツは使用していません。これにより、クリエイターは完全に安心して作業を行うことができます。このモデルは現在、納品に適した出力用に1080p解像度をサポートしており、今後のリリースではより高速なアイデアモデルやより高解像度のビデオ生成のサポートを予定しています。
「アドビの生成AIビデオツールは、Versusのクリエイティブとポストプロダクションのワークフローに変革をもたらしました。既存のパイプラインにシームレスに統合され、これまで以上に迅速に、クリエイティブなアイデアを実験、反復、開発することができるようになりました。時間のかかる作業を自動化できるようになったことで、新たな効率性が生まれ、クリエイティブプロセスに時間を使うことができ、ストーリーテリングの限界をさらに押し広げることができるようになりました。」
- ジャスティン バーンズ(Justin Barnes)、「Versus Creative Studio」エグゼクティブ クリエイティブ ディレクター兼パートナー
完璧なクリエイティブコントロールによるビデオワークフローの革新
今回のアップデートにより、カメラアングル、ショットアングル、モーションなど、高度なカメラ設定を活用してさらに細かい部分までコントロールができるようになりました。さらに、縦型と横型のアスペクト比も選択できます。動画生成をより効果的にガイドするために、開始と終了のキーフレームを追加したり、「テキストから画像生成」機能で画像を生成して、それを簡単に「動画生成」機能で開始キーフレームとして開くことができます。また、Adobe Photoshopの「生成塗りつぶし」機能やAdobe Lightroomの「生成AI削除」機能など、Adobe Creative CloudのAdobe Firefly機能を活用して写真を編集し、Adobe Firefly Video Modelでより簡単に作品に命を吹き込むことができます。
「私は、アドビが映画製作者向けに開発しているAI製品にとても興奮しています。クリエイティブなプロセスを加速し、映画製作者の頭の中にあるものを画面上でより近い形にできる新しい技術を常に追いかけることが編集者としての私の仕事です。私の編集哲学は、クライアントが粗さに気を取られず、編集を見て物語に集中できるよう、色、音、VFXを使ってオフライン編集を85%まで完成させることです。時には、音の調整をしたり、色をいじったり、もしくは仮のVFXに手を出すこともあります。音声の自動調整、メディアインテリジェンス、そして今回の生成拡張などのAdobe Premiere Proの機能は、編集作業をより速く完成させるのに役立ちます。これにより、パイプラインの協力者と共に、編集やクリエイティブな部分にもっと時間をかけられるようになります。これらのツールは、プロセスの煩雑さを減らし、最終的に視聴者に最も影響を与える部分に集中できるようにしてくれるでしょう。」
- アーニー ギルバート(Ernie Gilbert)、映画製作者(A24「Opus」編集者)
「画像から動画生成」機能で画像をシームレスに高品質なビデオクリップに変換し、タイムラインの隙間を埋めるためにBロールを生成することで、スムーズでプロフェッショナルなワークフローを実現します。
魅力的なストーリーボードやピッチコンセプトを簡単に作成できます。「テキストから画像生成」の編集メニューにある 「動画生成(ベータ版)」 を使用して、クリエイティブなアイデアを視覚化し、洗練させることができます。
開始と終了のキーフレームを設定することで、動画制作のプロセスをスムーズに導き、一貫性のあるビジュアルを保証します。

画像生成にさらなるクリエイティブコントロールを
構図の調整、写実的なスタイルの適用、あるいはムードや照明の変更など、ディテールの微調整によってイメージ通りの画像を作成することができます。そして、これまでで最も高度なクリエイティブコントロール機能により、高品質な画像を生成できます。
Adobe Firefly内の「テキストから画像生成」のインターフェイスがリニューアルされ、制作プロセスが合理化されました。これにより、「テキストから画像生成」機能内で、以前の作品を生成、微調整、およびレビューすることができます。

さらに、新しい 「シーンから画像生成」機能を利用し、3D形状をシームレスに制作ワークフローに組み込むことも可能です。例えば、直感的な3Dツールで正確なビジュアルガイドを作成し、テキストから画像生成のUI内で構成参照として指定することができます。

自身の音声でグローバル展開へ
私たちは「音声と動画の翻訳」を導入できることを嬉しく思います。これは、言語の壁を越えて世界中の視聴者にコンテンツとつながる新しい方法です。ユーザーは、オリジナルの話し手の音声スタイルを保持したまま動画を多言語に翻訳できます。マーケティングコンテンツ、学習教材、エンターテインメントメディアなどの用途を問わず、品質や信憑性を損なうことなく多言語にローカライズされたコンテンツを効率的に制作できます。本日より20か国以上の言語の翻訳に対応予定です。

使い慣れたアプリに搭載されたAdobe Fireflyで、作品のアイデア出しから完成までが最速に
どこからでもアクセス可能なAdobe Fireflyにより、どのアプリからプロジェクトをスタートしたとしても、作品のアイデア出しを含めた制作プロセス全体をさらに加速させることができます。例えば、Adobe Fireflyの生成履歴に簡単にアクセスし、途中から再開したり、Adobe Photoshop web版やAdobe Expressに直接書き出したりして活用することができます。ダイナミックな要素を追加してプレゼンテーションを強化したり、魅力的なSNSコンテンツを作成したり、複数のプラットフォームに同時展開するコンテンツ制作のワークフローを効率化するのに最適です。

音声と動画生成機能を提供する新しいAdobe Fireflyの料金プラン設定
私たちは、より快適に生成AI機能を使っていただくため、Adobe Fireflyの新しい料金プランを紹介いたします。現在、Adobe Firefly web版を通じて動画生成や音声翻訳をご利用いただけます。そして、これはほんの始まりにすぎません。私たちは年内に、さらに多くのプレミアム機能を私たちのクリエイティブアプリケーションに展開していく予定です。
さらに私たちは、特別な早期アクセス価格を提供し、標準的な画像およびベクター生成AI機能への無制限アクセスに加え、プレミアムな動画および音声生成機能への段階的な利用枠が含まれています。Adobe IDでサインインして、プレミアムな動画および音声生成機能をお試しください。まずはAdobe Fireflyの機能お試しいただき、その後プランをお選びいただくか、直接こちらより最適なプランをお選びください.
私たちは2つの料金プランの提供を開始しました。Adobe Firefly StandardとAdobe Firefly Proは現在ご利用可能で、クリエイティビティをさらに高めたい方のためにAdobe Firefly Premiumも近日中に登場予定です。情熱的なプロジェクトに取り組んでいる場合でも、大規模なコンテンツを管理している場合でも、私たちはユーザーの目的に合わせてプランを設計しています。
IPフレンドリーで商用利用可能な品質
私たちの生成AIモデルファミリーであるAdobe Fireflyは、Adobe Stockや著作権が切れたパブリックドメインコンテンツなどのライセンスコンテンツに基づいて構築されており、これらを使って作られた作品は安全に商用利用が可能です。ユーザーのコンテンツを使ってAdobe Fireflyの基盤モデルをトレーニングすることはありません。
私たちは、クリエイターの権利が保護され、コンテンツの編集や制作の来歴についての透明性が確立し、安全な商用利用が可能な当社のAdobe Fireflyモデルを使う選択肢に加え、当社のツールやサービス上でサードパーティのモデルを安全に活用できるオプションの両方を提供できる未来の実現に取り組んでいます。
私たちは、クリエイターの信頼できるパートナーとなることを目指し、クリエイティブコミュニティを尊重しサポートする形でテクノロジーを私たちのツールに統合しています。私たちは、AIイノベーションにおいてクリエイターを第一に考え、説明責任、社会的責任、透明性というアドビのAI倫理原則に従ってAI機能が構築されていることを保証します。
クリエイティブAIをより良くするために、共に取り組んでいきましょう
私たちは、アドビのモデルを最善の形で強化し、新機能をクリエイティブコミュニティに提供していくうえで、皆さんからのご意見をお待ちしています。最新情報を入手し、作品を共有し、クリエイティブAIの未来を形作るために、Discordでアドビと繋がりましょう。アドビのDiscordコミュニティメンバーには、新機能に関する情報やベータテストのご案内などを含む最新情報が、定期的に提供されます。
この記事は2025年2月12日(米国時間)に公開されたMeet Firefly Video Model: AI-Powered creation with unparalleled creative controlの抄訳です。