領収書管理がすこぶる苦手な個人事業主にも「Adobe Scan」は使えるツールなのか?
ライターのいちじく舞です。
「毎月の経費精算が憂鬱」「領収書の管理が苦手」そんな悩みを抱えるビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。
「大衆向け企画制作集団」として、さまざまな企業のPRや映像制作などを手がける株式会社おくりバントの会長、高山洋平さんもその一人。しかも最近、念願だったバーをオープンし、「会社の会長」「DJやイベント出演をこなす個人事業主」「バーの経営者」と3つの肩書きを持つように。もともと整理整頓が苦手にも関わらず、領収書の管理はさらに複雑になり毎月頭を抱えているそう。
今回は、そんな高山さんに現在の惨状を伺いながら、書類整理に便利なツール「Adobe Scan」でお悩みが解決できそうか試してもらいました。
▲広告制作会社「株式会社おくりバント」の会長を務める一方でDJやイベント出演など個人事業主としても活動。さらに、2025年4月には中野に「BaR プードル」をオープン。
会社、個人活動、バー経営 3つに分けておくべき領収書を全部混ぜて保管
──高山さん、最近色々なことに挑戦しすぎてて、領収書の管理とか大変らしいですね。
高山:本当だよ! 見て、この大量の領収書。
僕は株式会社おくりバントって会社の会長をやってて、今回のようなインタビューやラジオパーソナリティ、DJの仕事は個人事業主としてやってて、さらに、このお店(BaR プードル)も、個人経営の店舗でやってるんですよね。だから、この通り全部がごちゃごちゃで、本当に訳がわからない状態なんです、毎月。
領収書の山を見ているだけで気が遠くなって「もう、いっそ捨てちゃおうかな」とすら思うときもある。多方面から怒られちゃいますし捨てませんが。
▲小さな財布にギッチギチに詰め込まれた領収書を見せてくれる高山さん。月が変わってからたった4日でこの量に。
──領収書はいつもどこに保管してるんですか?
高山:財布に入れておいたり、カバンに投げ入れたり、忙しいときはポッケに突っ込んだままにしたり...という感じです。
毎月、ラジオ番組の収録をしに大阪に行くんですが、新幹線の領収書が見当たらなくなるときもあって。もちろん再発行もしてもらえるんですけど、なかなか大変だから、「今月はもう諦めよう」と自腹を切りそうになったりもします。
会食が多すぎて「いつ・誰と・どこで」の記憶が曖昧に 毎月悶絶しながら経費精算に取り組む
──おくりバントはインターネット広告を手がける上場企業の子会社ですよね?高山さんの会社関係の領収書は、本社の方にお任せしてるんですか?
高山:そう、経理担当者に領収書の原本を送るとき、一緒に「いつ・誰と・どこで・何に使ったか」を入力したExcelのシートも送らなくちゃいけない。経理は領収書とそのExcelシートを見て、経費として妥当かを確認するから絶対に必要な作業なんだけど、これがもう本当に大変で大変で...。
──領収書を1枚1枚確認しながら仕分けした後、Excelのシートに入力していく、と。
高山:いつもは僕の奥さんにお願いしてやってもらったりするんですけど、奥さんの機嫌が悪いとそうもいかず。そういうときは都度誰か人を雇ってやってもらっていました。
「BaR プードル」を開いてからは、さすがに税理士をつけました。ただ、税理士にそのまま領収書をバーンと渡すとものすごく高額になっちゃうし、いつ・どんなときの領収書か分かるのは自分だけだから、ある程度は自分で整理しないといけないんです。
でも会食で付き合いも多く、一件一件を思い出すだけで1日が終わることもあります。
▲高山さん宅で撮影された仕分け前の領収書。会食や店舗運営などで仕分けする時間もなく、領収書は増える一方である
──その結果がこの領収書の山、というわけですね。
高山:これもほんの一部なんですよ?仕分けするにもまずはこのしわくちゃになった領収書を1枚1枚伸ばすところから始めなくちゃいけない。
毎月経理には怒られるし、もう、こんな有様なら会社なんてたたんだ方が良いんだろうなって落ち込みますよ...。
かざすだけでデータ化できる! 領収書管理に「Adobe Scan」が大活躍
──そんな高山さんにおすすめしたいのがこの「Adobe Scan」です。書類や領収書をかざすだけで自動認識して、PDFデータにできるスキャンアプリでして。
高山:へえ...。
──スキャンしたデータは自動的に「Adobeクラウドストレージ」に保存されて、PDFの作成や編集ができる「AdobeAcrobat」からもデータが見られます。スマホアプリでも操作できますよ。
高山:...なるほど。パソコンは持ってるけど電源入れるくらいしかできないから、スマホですむのはありがたい。
──「Adobe Scan」や「Adobe Acrobat」は、取り込んだPDFデータに書かれている文字をテキストとして認識してくれる*ので、領収書のデータから店名や金額をコピーして、Excelの表に貼りつけることもできます。
*OCR機能:PDFファイルの中からコンピューターが文字を自動で識別し、デジタルのテキストデータに変換する技術
高山:ちょっと使ってみたいな。やってみてもいいですか?
高山:おお!こんなシワシワの領収書もちゃんと認識できた!
──撮らずに「かざす」だけで資料を認識してくれますし、取り込んだデータをフォルダにまとめることもできます。「おくりバント」「BaRプードル」「個人活動」みたいにファイリングしてもいいし、「6月分」「7月分」みたいに期間でも分けられます。PDFの結合機能を使って、カテゴリごとにまとめておくのもアリですね。
▲「Adobe Acrobat」のアプリ上でフォルダを作って整理したり(左)、複数のファイルを結合して1つのPDFにまとめたりすることもできる(右、「Adobe Scan Premium」もしくは「Adobe Acrobat Pro」ユーザー向け機能)
高山:なるほどね。とすると、アプリで領収書を見て「今月どれくらい会食があったか」も可視化できるってことですね。
会社のほうは、売上に対して経費がいくら使えるか決まっているので「いつもより多く使っているから、今月はもう少し会食を控えよう」とか分かるじゃないですか。それは便利。
領収書に紐づく情報はその場でメモ 記憶があるうちにサッと完結
──「Adobe Acrobat」にはメモ機能もあるので、誰と会食したかを記録しておくこともできます。
高山:えっ。それは、かなりアツいですね...。
──スキャンしてPDF化したファイルにそのまま書き込めます。高山さんの場合、領収書をもらったらすぐにスキャンして、忘れないうちに誰と会食したかをメモして、時間があるときにファイリングしておくのが良いかもしれないですね。
高山:店員さんから「ありがとうございました」って領収書を渡される、その「た」のタイミングでかざせばいいわけですもんね。
ちなみに、これ(Adobe Scan)いくらなんですか?
──なんと、無料です。
高山:えっ、めちゃくちゃいいですね! むしろ1万円くらいしてもいいかも。
──メモやテキストのコピーなどができる「Adobe Scan」は無料で使えますが、有料版の「Adobe Scan Premium」(1,080円/月)には、もっと高山さんに喜んでもらえそうな機能がありますよ。
たとえば、PDFの内容をWordやExcelに書き出す機能。領収書をスキャンするだけで、Office系ソフトで扱えるファイルがつくれます。
──「Adobe Scan Premium」はOCRの読み取り件数が100件に増えたり、クラウドストレージを20GBに増やせたりするので、人より領収書が多い高山さんも安心して使えそうですね。
高山:1万円どころか、1,080円でExcelの手入力もいらなくなるんだ...。人件費も大幅に浮きますよね。アプリ、インストールします。
──領収書の整理、できそうですか?
高山:多分。
──本当に?
高山:...財布の中が軽くなるのは嬉しいし、今は特に窮地に立たされてるから、やるようになると思います。
今日初めてこのアプリを知ったけれど、自分で経理作業をやらないといけないような小規模な会社の社長とか、個人事業主にはかなりいいんじゃないかな。プライベートの分、会社の分、って整理できるだけでもだいぶ変わる。
俺みたいな複数の事業をやってる人は特に便利に感じるアプリだと思う。お店を出る前に「ちょっと待ってて」と言って、領収書にスマホをかざすくらいならできるはず。
さっき「領収書のいつ・どこで・誰とは自分にしか分からない」って言ったけど、何らかの理由で急に自分が働けなくなったときのためにも、日々の仕分けはやっておくべきですよね。始めてみます。
ツールひとつで、苦手が得意に 財布も頭もスッキリする「Adobe Scan」
過去には領収書の整理に1日を費やし、「いっそ会社をたたんでしまおうか...」と憂鬱になることもあったという高山さん。
そんな高山さんが、実際に「Adobe Scan」を使ってみたところ、領収書取り込みのハードルの低さやファイル仕分けのしやすさなどから、「これなら自分にもできそうだ」と希望を感じてもらえたようでした。
高山さんのように書類の管理に悩まれている方も、ぜひ一度試してみてください。財布の中も気持ちも軽やかになるはずです。