建設業界向け Adobe MAX 2025 最新アップデート紹介ウェビナー レポート
2025年11月28日、建設・内装・空間デザインに携わる方向けに、Adobe MAX 2025 の最新アップデートを 建設業界の視点 で解説するウェビナーを開催し、現場で役立つ生成AI活用のポイントや注目機能をコンパクトに紹介しました。
今回のウェビナーでは、日頃から空間提案や制作に携わる建設業界の方々にご参加いただき、生成AIが実務のどこまでを支援できるのかを確かめる場となりました。本記事では、ウェビナーで共有した内容と、業務活用のヒントをまとめてご紹介します。
生成AIで変わる空間提案ワークフロー
今回のウェビナーでは、図面・スケッチ・既存写真を起点に、
- AIアシスタント(ベータ版)で指示しながらデザイン調整
- Firefly Image Model 5(プレビュー)で写真をテキストで編集
- Fireflyボード で生成画像・編集・テキスト修正を一括管理
- 静止画から利用シーン動画までを一気通貫で作成
といった、企画提案のスピードを大きく上げるワークフローを中心にデモを行いました。
△Adobe Firefly:プロンプトの指示で、空間にインテリアを配置
Firefly Image Model 5 では、既存パースや写真に対して「家具を追加」「壁の仕上げを変更」「視点を変える」などの操作がプロンプトだけで可能になりました。スケッチや平面図から“リアルな鳥瞰イメージ”を瞬時に生成する機能は、今回の参加者からも反響が大きく寄せられました。
△Adobe Firefly:プロンプトの指示で、右の全ての壁をウォールナットの暗い色の木目パネルに変更
△Adobe Firefly:プロンプトの指示で、白黒の図面からオフィス空間画像を生成
Photoshop / Illustrator / Premiere の注目アップデート
- Photoshop:調和(Harmonize)
切り抜いた人物や家具を、影・色味込みで一括で馴染ませる機能が、合成パース作成に好相性。 - Illustrator:ターンテーブル
画像トレースした手描きスケッチを360度回転させ、別アングル検討のたたき台を自動生成。 - Premiere:オブジェクトマスキング
動く被写体だけを自動選択して編集。展示会映像や空間紹介動画の演出に活用できます。
△Photoshop:調和(Harmonize)
△主要製品でのアップデートが紹介されました
Adobe MAX Sneaks から読み解く、建設・空間デザインの未来
ウェビナー後半では、Adobe MAX 2025 の Sneaks で発表された、開発中の先端技術 の中から、建築・インテリア分野でも活用が期待される機能をご紹介しました。いずれも 素材変更・照明・消去技術 といった、空間提案に直結するポイントを強化するものです。
- Project Surface Swap:高度な選択・素材変更
対象物の一部や特定の素材だけをコンテキスト理解で認識し、実際の建材テクスチャに置き換える デモが紹介されました。
床材・壁面・什器のバリエーション提案が、より現実的なクオリティで検討できるようになります。 - Project Light Touch:リアルタイム照明配置
照明を空間の中に “3D的に” 自由配置し、その場で光の当たり方をリアルタイムに確認できる 技術。
内装提案やパース制作の初期段階で、光環境の比較検討がスピーディに行える未来が描かれています。 - Project Trace Erase:自動検知による削除機能
人物・物体を消す際に、影・反射・煙・足跡などの関連要素まで自動で消去する高度な消失処理。
現場写真の整理や、既存空間写真からの “余計な要素の除去” にも役立つ技術です。
また、過去に紹介された Sneaks(例:ターンテーブルや調和機能)が実際に製品化されたように、今回のSneaksの内容も近い将来、建設・内装領域におけるワークフローの変革が実装されていくことが期待されます。
アンケートから見えた、建設・内装領域での生成AIへの期待
ウェビナー後のアンケートでは、生成AIに対する期待値の高さが数字としても明確に表れました。
- 生成AIを使ってみたい/すでに使っている:100%
- 動画生成AIモデルを使ってみたい:90%
- パートナーモデルを試してみたい:100%
また、本日紹介した機能による 生産性向上の期待値は平均 4 / 5 と高評価。
現場に近い工程ほど効果が出そうという声が多く、初期プラン・パース制作・合成・比較案作成などでの活用意欲が特に強く見られました。
「とても進化している驚きと、今後のアップデートもとても気になるものだらけで楽しみです!使いこなせるよう頑張ります。」
「プランニング職ですが、企画書やプレゼン資料の作成にあたり、生成AIを使いこなせば、デザイン職の手を借りずに独自で資料を作成できそうです。」
さらに、コンペ資料作成、コンセプト立案、レンダリング・素材生成など、
今後AIを使いたいワークフローも幅広く挙がっており、生成AIが建設・内装デザインの実務に浸透しつつあることが伺える結果となりました。
今回のウェビナーを通じて、生成AIは「単なる効率化ツール」ではなく、建築・内装・空間提案そのものの発想や進め方を大きく変える力を持っていることが改めて浮き彫りになりました。図面や写真など、普段の素材からでも、短時間で高いクオリティの素材を作れる時代がすでに始まっています。
本記事の内容が、みなさまの現場における「まず試してみる」一歩を後押しし、より質の高い空間提案やクリエイティブの進化へとつながることを願っております。
あわせて、以下のセミナー動画もぜひご参照ください。
▶ セミナー動画はこちら