【2025年総まとめ】Acrobat関連トピックの振り返り
こんにちは、桑名です。早いもので、2025年も残りわずかとなりました。今年もAdobe Blogデジタルドキュメントではさまざまな情報をお届けしましたが、印象に残った記事や役立った内容はありましたか? ここで改めて、今年公開した記事を振り返ってみましょう。
【目次】
AcrobatとAdobe Expressの連携機能で手軽になったPDFのデザイン編集
Acrobat AIアシスタントで要約して分析を効率化
2025年、Adobe Acrobatの大きなニュースといえば、Acrobat AI アシスタント(以下、AI アシスタント)のリリースです。2月12日に日本語版が公開された直後から話題となり、Adobe MAX Japan 2025でも注目を集めました。
AI アシスタントは、文書業務に特化したAIです。アップロードした文書のみを参照して要約や分析を行うため、根拠のない内容を生成してしまうハルシネーションを抑えられます。資料に基づいた信頼性の高い回答を得ることができ、安心して利用できる点が特徴です。
実務で役立つ場面が多いことから、当ブログでも今年、最も多く取り上げました。
▼AIアシスタント関連のブログ記事
- Adobe MAX Japan 2025で新機能を体験!Acrobat AIアシスタントとは?(Adobe MAX体験記 公開日:2025年2月21日)
- 「こんな機能を待っていた!」複雑な文章の要点も一瞬でひとまとめに。Acrobat AIアシスタントは有能すぎるパートナー!(文書の要約 公開日:2025年3月31日)
- 学校のICT/DX実情とAcrobat活用―小学校教員の前多昌顕先生に聞く(小学校でのAcrobat活用 公開日:2025年4月9日)
- Acrobat AI アシスタントと一緒に作るブログ構成案(ブログ構成案作成 公開日:2025年5月20日)
- ライターが検証!Adobe Acrobat の AI アシスタントは企画書作りの相棒になりうるのか!?(企画書作成 公開日:2025年5月30日)
- AI アシスタントでキャリアの棚卸し。自分の強みを可視化しよう(履歴書作成 公開日:2025年9月25日)
企画書やブログ構成案を作成する記事では、AI アシスタントを活用して資料整理から内容の修正、誤字や脱字のチェックまでを効率化する方法を紹介しました。
「説得力のある企画書を作りたいけれど時間がない」「アイデアはあるのにうまくまとめられない」というときに役立つ機能です。
抽象的な表現を具体化するのは難しい作業ですが、AI アシスタントを使うと、伝わりやすい文章になることも説明しました。また、読み込んだデータは暗号化されて処理されるため、安心して使える点にも触れています。
▲AI アシスタントで企画書をブラッシュアップ
プロンプト(指示文)は、読者層・目的・トーンなども入力すると、目的に近い回答が返ってきます。指示を丁寧に伝えれば、あとで手直しする手間が減り、執筆しやすくなります。
履歴書作成の記事では、AI アシスタントを活用して効率的に履歴書やポートフォリオを作れることを紹介しました。求人票に記載されている求人要件と、これまでの実績を照らし合わせて整理することも可能です。応募準備からキャリア設計までをスムーズかつ的確に進められるツールとして、AI アシスタントが役立ちます。
▲求人票をもとに自分のスキルを整理できる
大切なのはAI アシスタントに任せきりにせず、パートナーとして活用することです。AIの分析力と人間の創造力を掛け合わせれば、より完成度の高い企画書や構成案、履歴書を作成できます。AI アシスタントによってクオリティが向上するだけでなく、思いつかなかった表現にも出会えるはずです。
AcrobatとAdobe Expressの連携機能で手軽になったPDFのデザイン編集
AI アシスタントと並んで話題になったのが、Adobe Expressとの連携機能です。例えば、PDFの資料を作っていて「ここに画像を入れたい」「この画像の上にキャッチコピーを入れたい」と思うことはありませんか?
これまでは使用する画像を探したり、PhotoshopやIllustratorを立ち上げて編集したりと、意外と手間のかかる作業でした。
そうした作業もAcrobatとAdobe Expressの連携によって、驚くほど簡単に実現できるようになったのです。
▼AcrobatとAdobe Expressの連携に関するブログ記事
- 社内資料を「もっとカッコよくして!」。そんな要望にはAcrobat × Adobe Expressでちゃちゃっと答えます!(社内資料の作成 公開日:2025年2月20日)
- AIで画像を加えて、もっと伝わるPDFに。Adobe Express連携の画像生成機能(AI画像生成 公開日:2025年9月25日)
社内資料作成の記事では、Wordで作成した文書をより見やすく、伝わりやすい文書に仕上げる方法としてAdobe Expressを活用する手順を紹介しました。
Acrobatで開いているPDFをAdobe Expressに切り替えることができ、テキスト編集はもちろん、AIによる画像生成や加工などを行うことができます。
イラストや写真、アイコンなどの豊富な素材も用意されていて、内容に合うアクセントを自由に加えられる点も特徴的です。
▲イラストを選んで追加できる
Adobe Expressでの編集前と編集後を見比べると、シンプルな文書の視認性や印象が大きく変わったことがわかります。内容は完璧だけれど、よりデザイン性を高めたいときに便利です。
▲Adobe Expressでの編集前と編集後
インストールは不要。ブラウザーで使えるAcrobat
Web上で使えるAcrobatもさらに使いやすくなりました。いつも使用しているブラウザーでAcrobatの機能を使えるのでとても便利です。
ブログではAcrobatオンラインツールの使い方に加えて、ブラウザーに追加できる拡張機能やGoogleドキュメントとの連携についての記事を掲載しました。
▼ブラウザーで使えるAcrobatのブログ記事
- Chromeユーザーなら知っておきたい!Acrobat拡張機能を使った情報整理術(Chromeの拡張機能 公開日:2025年7月29日)
- 急な仕事に即対応。外出先でも使えるAcrobatオンラインツール(Acrobatオンラインツール 公開日:2025年8月26日)
- GoogleドキュメントのPDF変換と管理にAcrobatを活用しよう(Googleドキュメント 公開日:2025年10月16日)
Acrobatオンラインツールの記事は、ブラウザー上で使えるAcrobatを紹介です。出張先や外出中に急な依頼が入って「いつものパソコンがない」と焦った経験はありませんか? そんなときでも、ブラウザーからアクセスしてAcrobatの機能を使えるのは心強いです。ブログではAcrobatデスクトップアプリとの違いも説明したので、シーンに応じて使い分けたい人にも参考になる内容になっています。
▲ブラウザー上で使えるAcrobatオンラインツール
Chromeの拡張機能の記事では、Google ChromeにAcrobat拡張機能を追加し、ブラウザー上に表示しているPDFにそのままコメントを追加したり、ページを編集したりできることを説明しました。アプリを切り替える必要がないため、効率的に作業ができます。
Google Chromeだけでなく、Microsoft EdgeのAcrobat拡張機能もあるので、まだ利用していない方は追加しておくのがおすすめです。
Googleドキュメントを利用している人は、作成したドキュメントをPDFにする機会もあると思います。GoogleアカウントとAcrobatを連携させれば、PDFを変換した際に発生しやすい文字化けやレイアウト崩れのリスクを軽減できます。連携方法が少しわかりづらいので、Googleドキュメントの記事では画面付きで丁寧に解説しました。
▲GoogleアカウントとAcrobatを連携しておくとPDFを編集したい際に便利
意外と知らない? Acrobatの便利機能
その他、普段Acrobatを利用している人でも見落としがちな機能を紹介しました。
▼Acrobatの便利機能に関するブログ記事
- 校正作業は画像ファイルよりPDFがオススメ! Acrobatを活用して効率よく進めましょう(PDFの校正 公開日:2025年6月3日)
- テレワーク・デイにぴったり。PDFのセキュリティ対策と業務効率化にAdobe Acrobatのガイド付きアクション(ガイド付きアクション 公開日:2025年7月3日)
- 領収書管理がすこぶる苦手な個人事業主にも「Adobe Scan」は使えるツールなのか?(Adobe Scanの活用法 公開日:2025年7月16日)
- 使わなきゃ損!Acrobatの「高度な検索」で欲しい情報を一括検索(高度な検索 公開日:2025年10月21日)
例えばガイド付きアクションの記事では、よく使う機能を組み合わせて作業を自動化できることを紹介しました。記事内では、PDFのセキュリティを強化するための設定方法を解説しています。意外と知られていない機能ですが、日々のルーティンを効率化したい方は試してみてください。
また、高度な検索の記事では、複数のPDFを対象にした文字検索の方法を解説しています。ファイルを1つずつ開く手間を省き、一括で検索できるので便利です。ショートカットキーの活用も紹介しているので覚えておくと作業が捗ります。
忘れてはいけないのがAdobe Scanアプリです。スキャナーを持っていなくても、スマホで手軽に文書を取り込める、紙のデジタル化にぴったりのアプリです。ブログでは実際の活用法をインタビュー形式の記事で紹介しました。特に確定申告の時期は領収書や請求書をスキャンする機会が増えるため、積極的に活用しましょう。
▲領収書や請求書のスキャンに役立つAdobe Scanアプリ
PDFとAcrobatの困りごとを解決
AI アシスタントやAdobe Express連携が話題になった中で、もう1つ今年盛り上がった企画があります。6月15日の「PDFの日」記念イベントです。このイベントに合わせて、SNSのX(旧Twitter)で「#PDFあるある」を募集したところ、実に多くの投稿が集まり、意外と困っている人が多いことがわかりました。
▼Acrobatの困りごとに関するブログ記事
- 「PDFからコピペしたら文字化けした」「図版の形が変わっちゃった」。それってPDFが「構造化」されてないからかも!?(PDFの構造化 公開日:2025年1月20日)
- PDFあるある-みんなの「困った」をピックアップ(トラブル対処法 公開日:2025年7月24日)
特に多かったのが「PDFに変換したら文字化けした」「レイアウトが崩れた」のトラブルです。変換したPDFにフォントが埋め込まれていなかったり、無料のPDF変換ツールを使用したりすることでこうしたトラブルが発生します。
PDFの構造化の記事ではレイアウトが崩れる原因を詳しく解説しています。やはり安心なのは、PDFの開発元であるアドビが提供するAcrobatでPDF化することです。フォントや画像、メタデータなどの情報を正確に保持でき、安定した仕上がりになります。
4月にはアドビ社員による「Acrobat再入門セミナー」が開催されました。「今さら聞けないAcrobatの基本と便利機能をご紹介」の動画が好評で、ブログでも取り上げました。
Acrobat有償ライセンスユーザー向けのセミナー内容を特別公開!今さら聞けないAcrobatの基本をおさらいしよう!
この動画を視聴できない場合は、今さら聞けないAcrobatの基本と便利機能のチュートリアルをご覧ください。一から学びたい方はもちろん、Acrobatの機能を改めて確認したい方にもおすすめの内容です。
この1年間、Acrobatの魅力と活用法を発信してきました。デジタル化に欠かせないAcrobatは、業務の効率化と生産性向上を支える優れたビジネスツールです。今後も業務のあらゆる場面にAIが浸透し、Acrobatもさらに進化していくと考えられます。その変化に対応するためにも、日頃からAcrobatを積極的に活用し、PDFの操作に慣れておきましょう。